子連れワイナリー巡りが気づかせてくれた、田舎暮らしの魅力|モデル asacoの4回目の育児 – fourth time around
私と夫が大のお酒好きなのは周知の事実ですが「類は友を呼ぶ」まさにその言葉どおり、最近ひょんなことでつながったお友だちがこれまた大のワイン好きと発覚。
良さそうな銘柄を見つけてはみんなでその味を楽しんだり、「だったらいいグラスで嗜みたい」とカジュアル一辺倒だったわが家のワイングラスをちょっと本格的なものに一新してみたり、今までとはちょっと趣向を変えてワインを楽しんでいたわけですが、そんな折、夫が突然「ワイナリーツアー」を提案をしたのでした。
彼が人生で一度だけ会社勤めを経験した音楽制作会社の会長さんがワインづくりを手がけていて、会社を辞めて10年も経つのに思い切って連絡をしたところ、みんなで遊びに行くことを快諾してくださったとのこと。
その場所は、長野県上田市の西に位置する青木村。「ファンキーシャトー」という、今や大人気ワインのワイナリーです。ちょうど今はぶどうの収穫の時期らしくその体験もさせてもらえるということで、私もお友だちも大興奮!
そして、ワイン好きの大人だけでなく、子どもたちにとってもかけがえのない経験になることはまちがいなく、せっかく自然あふれる地域に遊びに行くのだからと、Airbnbでみんなで一緒に宿泊できるひろ~い古民家の一棟貸しを見つけて、いざ現地へと向かったのでした。
大人4名、子ども8名、総勢12名の旅。その人数をまかなう宿を選んだのでだいぶ大きいとは思っていましたが、到着してみると想像以上にデカい!
今回宿泊した昔ながらの日本家屋は、最近までこの村へ移住を検討する方が訪れた際、お試し住宅として使っていたのだそう。
なるほど、基本ここに滞在する間は自炊をすることになるので、私たち自身も田舎暮らしを体験できるのだなぁと俄然ワクワクしてきました。
軒先ではBBQもできるし、なにより東京のように住宅が密集していないので、すこしくらい騒がしくしても苦情の心配がない!
4人の子どもたちとの都内マンション暮らしで常に騒音問題と向き合う日々なので、貸主の方が自ら「そこは安心してね」と言ってくださって心底ホッとしました。
そして案の定、お友だちファミリーが到着した瞬間からひろ~い畳の部屋を駆け回る子どもたち。
いつもなら「走りまわらないー!」と雷を落とすところだけど、「ケガしないでね~」くらいのきもちで眺めていられるのはなんとも清々しい気分でした。(でも、障子は破った! 貸主さん、それに関しても「大丈夫ですよ~」と言ってくださり感謝しかありません!)
さて、到着した金曜の夜はワイナリーにて大宴会。突然訪れたのにもかかわらず、絶品お料理にワインをたらふくご馳走になってしまいました。
前菜からメインのお肉まで、ワインに合わせたメニュー構成が絶妙で、どれも本当においしかった~!
そして、人生初のワイナリーというだけでもテンションが上がるのに、これまたその空間がステキすぎてうっとり。
そういえば夫は会社に勤めているときからよく、会長さんはとってもセンスがある方だと話していたなぁと思い出しました。
私たちよりも年配な会長さんご夫婦は、各々別でお仕事もされながらこの地でワイン作りも手がけていて、子育てもひと段落して、夫婦2人の暮らしを思いっきり楽しむ姿がすごくかっこよくて。
今はまだ子どもたちメインの暮らししか想像できないけれど、わが子みんなの手が離れたいつの日か、私たちもそんなふうに過ごせているのかしら…と未来に想いを馳せてみたり。
思わぬところで、今後の夫婦の暮らし方に向き合うきっかけをいただいたのでした。
翌日は、念願のぶどう収穫体験。やったー! と、よろこんだのも束の間、そんなときに限って夫に急な仕事が入ってしまい、彼だけひとり宿に戻って収録をすることに。(この日はナレーションのお仕事みたいでした)
そんなわけで、夫以外はぶどう畑へいざ! 想像より小ぶりなぶどうたちは、これまた想像よりもだいぶ低い位置に実をつけていて、"コロコロ"と呼ばれる車輪付き簡易椅子に乗って移動しながらぶどうの房を収穫していくのも楽しかったです。
子どもたちも夢中でハサミを操っていたけれど、途中飽きる子もいれば、より集中する子もいて、おそらく几帳面な次女の小1すいちゃんが一番作業に没頭していたかなぁ。変色した実を丁寧に取り除いて、きれいな房の状態にする様が見事でした。
結局、収穫後のお昼ごはんもワイナリーでご馳走になってしまい、連日ワイン漬けのサイコーな昼下がりに。温かいおもてなしの数々が今でも心に残っています。
常日頃から感じるのは、私たち家族は本当に人に恵まれているということ。
そのおかげで子どもたちも貴重な経験をたくさんさせてもらって、その度ありがたいなぁと頭の下がる想いです。
今回の旅でも、各々いろんなことを感じ取ったことでしょう。何から何まで、本当にありがとうございました。
その晩は近くの温泉でゆっくり湯船に浸かったあと、古民家で自炊をしてみんなでのんびり過ごす夜時間。エアコン無しでも窓からの夜風がきもちよくて、子どもたちはいつまでも騒がしかったけれど、ふとした時に聞こえる虫の音も心地よく、始終ゆったりとしたきもちで田舎暮らしを満喫したのでした。
夫がポロッと「日中ここでナレーション録りしてたんだけどさ、東京で自宅録音だとどうしても外の騒音が気になっちゃうんだけど、今日は周りがとにかく静かでなにも気にならなかったのが衝撃だったよ~」とこぼしていて、つまり、今流行りのリモートワークが田舎でも成立したってことで、私も衝撃。
というか、今回夫はワーケーションを成功させたということでもあって、地方暮らしの可能性を感じた瞬間でした。
それがきっかけで、じつは私自身も今後の仕事のあり方を考えるように。東京を離れた場所でもできることってなんだろうと、模索する日々です。
とは言え、現時点では子どもたちの学校問題、すなわち転校のリスクがあるから現実的ではないと思っているのだけど、移住の話を何気なくすると「え!? りねんは青木村とか田舎に住みたい!」と即答する中1長女。
「でも、そしたら転校しなきゃいけなくなるよ?」と告げると、それはそれで楽しいんじゃない?! と超ポジティブな意見が返ってきて拍子抜けしちゃいました。
たしかに、転校に二の足を踏んでしまうのは環境や友達が変わるのをリスクと思う、完全に大人目線での基準であって、実は子どもたちにとってはそこまで大したことではないのかもしれないし、逆に自然に囲まれた中で過ごすメリットの方が俄然大きいのかもしれない。
そんなことにハッとしつつ、流れで他の子どもたちにも訊ねてみると、小5長男はどっちでもいいかなぁ~って感じで、小1次女はせっかくできたお友だちと離れるのが嫌だ!とはっきり言っておられました。
子どもたち4人もいると、なかなか意見をまとめるのも大変ですわよ、、(汗)。
でも、いろんな可能性が見出せた、かけがえのない旅になったのは事実! 東京暮らし or 田舎暮らし、これから家族みんなで熟考したい、あつ〜いテーマになりそうです。