発酵と、大豆と、わたし。 4/29〜5/5 なっとう娘の「ねばログ」毎日通信。爽やか避暑納豆と〈ヤオコー〉デビュー。
納豆をこよなく愛する23歳「なっとう娘」が送る、納豆のビジュアル、香り、テイストについてコメントしつつ、魅力を語っているコラムです。(あくまでも個人の感想です)日々ライブ配信にて紹介している色とりどりな納豆たちがずらり!身近な存在だけど実は奥が深い納豆の世界へ、あなたも誘われちゃうかも!?ぜひご覧くださいませ!
このコラムでは、毎日の配信で食べている納豆1週間分を3つの評価軸をMAXの数値を5として、私の主観で評価させていただいています。あくまでも、その納豆の特徴を表すための数値なので、数値の高い低いに優劣はありません!ご自身の好みに合った納豆探しの参考にしてみてくださいね。
〈3つの評価軸〉
・ねばり(弱い 1↔5 強い)
・納豆のかおり(控えめ 1↔5 濃厚)
・豆のかたさ(柔らかい 1↔5 固い)
上記3つの評価のほかに、各納豆に関する情報と感想として「なっとう娘メモ」を添え、私の思う納豆の魅力を余すことなくお伝えさせていただきます。みなさんと多種多様な納豆の世界を共有できたら嬉しいなと思いコラムという形で発信をはじめましたので、ゆるりと読んでいただけたら嬉しいです!
それではレッツ「ねばログ」!
▽1週間分の納豆配信まとめ動画も公開中!▽
1.あふれる粘り気、若さ感じる納豆。「鎌倉 すずまる」/〈野呂食品株式会社〉
●ねばり 4.0/5.0
●納豆のかおり 2.7/5.0
●豆のかたさ 2.9/5.0
若草色のような紙製のパッケージに包まれており落ち着いた印象である。開封すると、まるで組体操の一種を演技しているかのように、美しくドーム状に並んだ豆たちが今か今かと食べられることを待ち望んでいた。色は若々しくオレンジに近い茶色で血色が良い。
タレを入れずに混ぜると、若々しい色合いとは裏腹に力強い粘りを発揮する。タレを入れ、いざ混ぜると粘りの強さは少し収まるものの、コシのある粘着性をキープしている。カップから溢れんばかりの粘り気が泡立ち、食欲をより一層そそる。
混ぜている時からだしの香りを感じ、口に含んだ瞬間もその期待を裏切ることなく一気に口内に味が広がっていく。優しい噛みごたえとともに、独特の香料のような香りが鼻からすーっと抜けていく味に魅了される一品。
2.甘タレなトロトロ納豆。「小粒北海道空知産」/〈株式会社井川食品〉
●ねばり 2.2/5.0
●納豆のかおり 2.7/5.0
●豆のかたさ 2.8/5.0
白いパッケージに大きく表記された生産地名。その生産地へのこだわりを感じ期待を高めつつも開封。同時に少しフルーティーな香りが漂う。
納豆の下準備として、タレ無しで混ぜ少しとろみのあるタレを投入。これはタレになにか仕掛けが在りそうな予感(ごくり)豆のサイズ感が、小粒の中では気持ち大きめとも言える、ハツラツとした印象が持てる納豆。
混ぜ上げたあと、いざ実食。口に入れるや否や、あとからじわじわと感じるたれの甘さに驚愕。個人的にデザートとしていけると思うレベルで、かなり甘めなタレだと感じた。どうしてここまで化学調味料不使用で甘くなるとか材料確認したがわからず…(タレについてももっと勉強していきたいと思った)
今回の「yes!ヤオコーシリーズ」の製造会社さんが気になりパッケージの裏を見ると、〈井川食品〉さんと言う茨城の会社が作っているとの事。だがしかし、問い合わせ先は〈タカノフーズ〉さんだったので敢えて会社が異なるのはなぜだ?と疑問を感じ、ググってみた。
〈井川食品〉さんは〈タカノフーズ〉さんの協力工場として提携しているらしい。なるほど、そんな形もあるのか。と納豆をかき混ぜながらも、またひとつ賢くなったなっとう娘であった。
3.大粒濃納豆。「大粒北海道富良野産」/〈株式会社保谷納豆〉
●ねばり 2.2/5.0
●納豆のかおり 4.1/5.0
●豆のかたさ 4.0/5.0
前回食べた、「空知」と同じ「yes!ヤオコーシリーズ」からのご紹介。が、しかしなっとう娘は見逃さなかった。なんと、あれだけパッケージを似せているにも関わらず、製造所が異なるのである。なぜ…どんなこだわりがあるのか、ぜひとも〈ヤオコー〉の商品開発担当の方にお聞きしたい次第である。
今回の「富良野産納豆」は、東京都東村山にある〈保谷納豆〉さんが手がけており、問い合わせ先も〈保谷納豆〉になっていた。
むっ…確かにかなりの大粒がパックの中に自由奔放に放たれているではないか。たれを入れると始めはシャバシャバしているが、だんだん粘り気によりまとまりがが出始め、扱いやすくなってくる。まるで小学生のクラスを持った気持ちだ。始めはまとまりなくバラバラだった生徒たちを、混ぜ合わせ楽しく過ごし、ときには叱咤激励の粘り気で教室というパックの中でクラスを混ぜ上げていく。
おっと、つい楽しくなってしまった。少し過剰な喩えから戻り、化学調味料不使用のこだわりは変わらずパッケージに表記されているので、空知産のタレとどんな違いあるのかと、ワクワクしながらいざ実食。
口に含むと空知産ほど甘くないことが、瞬時にわかる。むしろ醤油の塩気を感じ、納豆の香りと見事なマリアージュ。鼻から抜けていくこの幸福感に「私はいま納豆を食べています!」と言わんばかりの濃い納豆の味に思わず鼻息も荒くなってしまう。(外出先で食す場合、要注意)スーパーで手軽に買える納豆の中ではかなりハイレベルな大粒だと思われる。
4.バランスの良い国民的納豆。「納豆自慢」/〈株式会社保谷納豆〉
●ねばり 3.1/5.0
●納豆のかおり 3.9/5.0
●豆のかたさ 3.0/5.0
まるで新緑のごとし。清涼感あふれる爽やかな納豆のパッケージ。シートをきれいに剥がすと、少しすっきりした納豆の香りが鼻を通る。粘りがタレを入れる前から色づいており、味の濃い納豆なのかと期待に胸を膨らませる。
タレも混ぜ合わせ、白いパックの中で納豆という作品が仕上がる。タレの味もしっかり感じ、納豆の味もほどよく主張されている。全体的にきれいに平均点をとったバランスの良い納豆と言える。
個人的感想だが、きっと日本人の納豆好きの7割強が、「納豆と言えばこれ!」という味に限りなくこの納豆は近いのではないかと確信している。普段あまり納豆ご飯を食べない私ですら、白米(私は酢飯派)が欲しいと思うレベルで、ご飯にかけるのは間違いなくおいしいと思うライス納豆。ぜひ〈ヤオコー〉に立ち寄った際は試してほしい逸品です。
5.避暑納豆。「本味納豆しそのり」/〈株式会社カジノヤ〉
●ねばり 1.1/5.0
●納豆のかおり 2.6/5.0
●豆のかたさ 2.4/5.0
今年、再び訪れるであろう猛暑を乗り切るにあたって、間違いなくマストなワード「しそのり」。頼もしく4つに並んだ納豆の1カップを、もぎ取り開封する。タレなしで混ぜるが粘りは強過ぎず、かなりやわらかい混ぜ心地。
しそのり・タレが別でパッキングされているため、双方入れるとかなり緩めな納豆に仕上がる。このときすでに「しそのり」の香りでつつまれ、避暑モードに入る。かき込むようにして食べ、あふれんばかりの清涼感を全身で受け止める。
スルっといけてしまうこの軽さに、そのままで楽しむことはもちろん、和風ハンバーグの上にトッピングや、いろいろな料理の懐に飛び込んでいけるスペックの高さを感じる事ができるコミュ力お化け納豆。
6.チュルッとのどごし。「味わい納豆」/〈あづま食品〉
●ねばり 2.1/5.0
●納豆のかおり 3.1/5.0
●豆のかたさ 2.9/5.0
色濃い豆にタレをかけていく。今すぐにでも私を白米の上に寝かしてくれと言わんばかり塩気の強い香りが漂う。1粒1粒が凛としている印象の豆感。粘りがそれほど強くないため、流し込むようにしていただく。
豆は見た目の凛々しい印象とは変わり、やわらかい歯ざわりである。タレは若干甘めに仕上がっており、躍動感を感じるほどにカツオのだし感が強く際立っている。
小粒のコンパクトさと粘りやわらかさが相まってつぶつぶしたコーンスープのように、口に流し込めるドリンク納豆である。(きちんと噛みましょう)
【番外編】ネギをもう刻まなくていいんです。「納豆用やくみ」/〈株式会社浜乙女〉
●ねばり 0.0/5.0
●納豆のかおり 0.0/5.0
●豆のかたさ 0.1/5.0
今回は、納豆当本人ではない別の角度からレポートをさせていただく。(番外編)いつも納豆にフォーカスしているが、納豆支える調味料も全国各地で数多く身近なスーパーに潜んでいることを、ぜひ皆さんにも知ってほしい。
今回は、「納豆用やくみ」という納豆サポーターズの紹介である。こちらの商品は、〈浜乙女〉さんから出ているもの。
フリーズドライされたネギ・ゴマ・海苔・削り節が瓶に入っている。納豆にネギを入れて食べるのは好きだが、刻んで入れるのが面倒臭いと感じてしまうズボラななっとう娘にとっては、とてもありがたい三種の神器の一つである。
納豆に入れると納豆の粘り気で若干ネギが、水気を取り戻し、削り節とのだし感、海苔の磯を彷彿させる香り、香ばしくぷちぷちとした食感も与えてくれるごま。それぞれが生き、マリアージュを奏でるのである。
ここだけの話、納豆に使える事はもちろん味噌汁、チャーハンなどにも使えるマルチプレイヤーな一面も持ち合わせている。〈浜乙女〉さんの納豆用やくみのサイトもかなり作りが凝っていて面白いので、興味のある方はぜひご覧あれ。
●毎朝8:30〜納豆ライブ配信中のインスタグラムはこちら! @nattou_musume_