一冊の本との出会いが人生を変えるかも…!? 敏腕ブランディングディレクターなど。様々な分野で活躍する憧れ女性3人に聞いた、おすすめ本9選
憧れのあの女性は、一体どんな本を読んでいるの?ヨガインストラクター・吉川めいさんにブランディングディレクター・福田春美さん、カメラマン・シトウレイさんといった様々な分野で活躍する憧れの女性におすすめの本を聞きました。
ヨガインストラクター・吉川めいさんおすすめ!ものごとの真理に近づく3冊
1.『いのちをつないで』賀久はつ著。福岡の小さな田舎町で助産院を営む著書が語る、自然な出産と子育て論。「心から信頼できる方の下で出産したいと思っていた時、運命のように出会った本。先生に息子を取り上げてもらいました」(海鳥社/1,600円)
2.『アミ 小さな宇宙人』エンリケ・バリオス著、石原彰二訳、さくらももこ絵。宇宙人アミは地球人の男の子に宇宙の「理想郷」とはなにかを真正面から説く。「固定観念がガンガン揺らぐ作品。読むたびに響く言葉が違います」(徳間書店/単行本絶版。文庫552円)
3.『見てる、知ってる、考えてる』中島芭旺著。「シンプルな言葉が驚くほど真理を捉えています」(サンマーク出版/1,200円)
吉川めい(よしかわ・めい)/1980年東京都生まれ。ヨガインストラクター。日本人女性で初めてアシュタンガヨガ・インストラクターの資格を取得し、2011年、青山に自身のコンセプトスタジオ〈veda〉を開業。ライフスタイル改善に関わる様々なプログラムのプロデュースも行う。著書に『吉川めいのアシュタンガヨガ基礎レッスン』(NHK出版)。
ブランディングディレクター・福田春美さんおすすめ!心の琴線に触れる3冊
1.『絵本ジョン・レノンセンス』ジョン・レノン著、片岡義男、加藤直訳。
ジョンが紡いだ詩や散文、自筆のイラストをまとめた絵本。「絵がすっごくかわいい。考えを柔らかくしたい時に」(晶文社/1,400円)
2.『今和次郎と考現学 暮らしの“今”をとらえた〈目〉と〈手〉』(KAWADE道の手帖)今和次郎著。
「考現学」の創始者が描く観察記録。「当時の風俗がありありと描かれていて面白い」(河出書房新社/1,600円)
3.『大きな魚をつかまえよう』デイヴィッド・リンチ著、草坂虹恵訳。
幅広いジャンルで才能を爆発させている著者のクリエイティビティに迫る。「考え方の整理ができ、切り替えがうまくなった気がします」(四月社/1,800円)
福田春美(ふくだ・はるみ)/1968年札幌生まれ。ブランディングディレクター。ライフスタイルストア〈コルテラルゴ〉、北海道の魅力を伝える大丸松坂屋百貨店のオンラインショップ〈to the north〉のディレクションを行うほか、浄水機能とクラフトをつなげたクリンスイの新プロジェクトを手がける。自治体や企業のコンサルタントも行う。
カメラマン・シトウレイさんおすすめ!時代を凌駕する3冊
1.『好き好き大好き超愛してる。』舞城王太郎著。
「話し口調のまま書いてしまう舞城さんの文体にノックアウト。スピード感と話が破綻しているのになぜか読者を納得させる『組み伏せ力』がある」(講談社文庫/495円)
2.『三島由紀夫レター教室』三島由紀夫著。
5人の登場人物の手紙形式で進む。「三島自身がおもしろがって書いている、と感じます。ちくま文庫のシリーズはどれもいい」(ちくま文庫/520円)
3.『細雪』谷崎潤一郎著。
神戸に住む4姉妹の風情豊かな生活を描く。「谷崎文学の中の最高傑作。読むたびに感じ入る箇所が違い、時を経ても読むに足る作品。筆者の美意識、言葉遣い、風俗描写など全てを掘り下げたくなる」(中公文庫/1,095円)
シトウレイ(しとう・れい)/石川県生まれ。ストリート・スタイル・フォトグラファー。ストリートスタイルを紹介するサイト「STYLE from TOKYO」主宰。
(Hanako1127号掲載/photo:Aya Tanizak(i kiki inc.) text:Mariko Uramoto)