変わらず受け継がれている、出雲の歴史や文化に触れる。 島根県の飯南町から松江市へ。〈中国やまなみ街道〉をめぐる旅。【後編】
島根県といえば、日本中から神々が集うといわれる〈出雲大社〉が有名ですが、それ以外にも古くからの歴史や文化が息づいている場所です。今回は、島根県飯南町から松江市まで〈中国やまなみ街道〉を旅して出会った、このエリアでしか体験できない文化やスポットをご紹介します!前編はこちら!
【島根県飯南町】〈大しめなわ総作館〉でしめ縄づくり体験!
島根県飯南町は、日本最大といわれる〈出雲大社〉の大注連縄(おおしめなわ)を約6年に一度奉納していて、しめ縄づくりの技術と伝統が今なお受け継がれている町。
こちらの〈大しめなわ創作館〉では、しめ縄づくりが体験できます。長さ60cmほどの出雲地方伝統の「だいこく締め」と呼ばれるしめ縄作りにチャレンジ。
実際に、こんなふうにわらを編んでいきます。ゆるんできたり、きつすぎたりと結構難しい……!
全部編みあがったら直径10cmくらいの輪じめを作り、お好みの短冊やリボンを取り付けて完成!自分でこんなしめ縄を作れるなんて意外でしたし、素材がいろいろ選べて楽しかったです。
〈大しめなわ創作館〉
■住所:島根県飯石郡飯南町花栗54-2
■電話:0854-72-1017
■営業時間:10:00~17:00
■定休日:年末年始を除きなし
https://ohshimenawa.com/
【雲南市】〈ワイナリー奥出雲葡萄園〉で、地元食材をたっぷり使ったランチ。
極力、農薬を使わずに自社農園で育てたブドウを使った、食事に合う本格ワインが作られている〈ワイナリー奥出雲葡萄園〉。国産素材100%使用した、安心安全なワインです。
地下の樽貯蔵庫を見学することも可能です。今は新しいワインの生産時期なので、中は空っぽとのこと。
売店では、ここで作られた代表的な銘柄「奥出雲ワインシャルドネ」など、ワイン各種や木次乳業のチーズなど地元の名物も販売。
「プレートランチ」
バターナッツの冷製ポタージュのほか、前菜3種やフライドチキン、キッシュなど、地元食材を使った15種ほどのメニューがぎっしり。ワインにも合いそうなので、お好きな方はぜひ合わせてどうぞ。
〈ワイナリー奥出雲葡萄園〉
■住所:島根県雲南市木次町寺領2273-1
■電話:0854-42-3480
■営業時間:カフェ10:00〜11:00、14:30〜16:30 ショップ10:00~17:00
■定休日:火曜日(祝日の場合はその翌日)
http://www.okuizumo.com/
【島根県松江市】不昧公ゆかりの茶室〈明々庵〉でお茶体験。
京都、金沢と並び日本三大茶処として知られる松江。かつてこの地を治めていた松江藩七代藩主松平不昧公は、茶人としても知られています。〈明々庵〉はその不昧公の好みで造られ、本人もしばしば訪れた茶室。
お茶体験は、〈明々庵〉に隣接する〈赤山茶道会館〉で行いました。
日本三大菓子処でもある松江。不昧公によって命名されたという松江三大銘菓の中から、「若草」と「菜摘の里」をいただきました。どちらも甘さが控えめで、上品な味わい。
続いて抹茶をいただきます。お茶の苦味が、口に残っているお菓子の甘みをしっかりと受け止めてくれます。
その後スタッフの方に教えてもらいながら、自分で「お茶体験」。畳に背筋を伸ばして座って静かにお茶を立てていると、心の中がすっきりと落ち着いくのがわかりました。
〈明々庵〉
■住所:島根県松江市北堀町278
■電話:0852-21-9863
■営業時間:8:30~17:00(受付16:40まで)
■定休日:なし
http://www.meimeian.jp/
【島根県松江市】〈八重垣神社〉の鏡の池で縁占い。
〈八重垣神社〉は神話「八岐大蛇(やまたのおろち)」で大蛇を退治した、素盞嗚尊(すさのおのみこと)と稲田姫(いなたひめ)が新居を構えた場所であることから、縁結びの神社として知られています。
〈八重垣神社〉といえば、「鏡の池」で占う縁占いが有名。社務所で百円を払って、占い用の和紙をもらいます。
神社の奥にある、「縁占い」で有名な「鏡の池」。大蛇から避難した稲田姫命が、姿を写す鏡として使っていたという言い伝えがあります。縁占いは、先に購入した占い用の和紙に、硬貨をのせて池に浮かべて占います。和紙の沈む速度で良縁の訪れが早いか遅いか、沈む場所の距離で結ばれるのが身近な人か遠方の人なのかが分かるそう。
緊張しながら、恐る恐る占い用紙の上に百円を載せて池に浮かべます。水で文字が浮かび上がってきました。「日々反省の心を忘れるな」とのこと。その後、なぜか他の人たちの紙が沈んでいく中で、私の紙だけがなかなか沈みません……!5分ほどしてようやく沈みましたが、どうやら本当に反省した方が良さそうです。。
〈八重垣神社〉
■住所:島根県松江市佐草町227
■電話:0852-21-1148
■拝観時間: 9:00~17:00
https://yaegakijinja.or.jp/
【島根県松江市】旅のラストは、宍道湖の夕日でうっとり。
これも島根観光といえば外せない、「宍道湖の夕日」を見に宍道湖の周辺へ。日本の夕日百選にも選ばれるほどだそうです。宍道湖の景色を象徴する、嫁ヶ島が目の前にある場所で日没までカメラを持って粘りましたが、残念なことにこの日は雲があって夕日を見ることができませんでした。
こちらは、天気が良くて美しく見えた場合の「宍道湖の夕日」。空と湖全体が茜色に輝き、神々しい美しさだそう。観光協会のサイトに見えるかどうかという“夕日指数”が掲載されているので、出かけるときはチェックしてみてください。
〈宍道湖〉
■住所:島根県松江市
■電話:0852-27-5843(松江市観光協会)
https://www.kankou-matsue.jp/shinjiko_yuuhi/
日本伝統のしめ縄づくりやお茶を体験したり、神話の言い伝えが残る池で占いをしたりすることができる、今回旅した島根県の飯南町から松江市までのエリア。ぜひ島根で今も受け継がれている歴史や文化に触れて、日本の良さを改めて感じてみませんか?