きゃりーぱみゅぱみゅの大人なLADYになるわよコラム ~第63回 無痛分娩は結局痛いわよ~
第63回 無痛分娩は結局痛いわよ
皆さま、ごきげんよう。先日、第一子を出産して現在絶賛母乳育児中のきゃりーぱみゅぱみゅです。
いや〜、ママはとにかく眠い!
2〜3時間に1回授乳しているので、まとまった睡眠がとれないんですよね。
出産前は一日中寝てたのに、産んだ直後から細切れ睡眠に一気に切り替わるというこの激変ぶりよ…。
これに慣れるまで、ずっと眠い睡眠不足みたいな状態がしばらく続きそうです。
さてさて、前回のコラムでは、妊娠後期に急遽入院となった“切迫早産編”をお伝えしました。
今回はいよいよ“出産編”です。
めちゃくちゃ長い話になってしまいますが、これから出産を控えている方をはじめ、何かの参考になれたら幸いです。
そんなわけで話は、切迫早産から順調に回復して無事退院できたところから始まります。
その後、私はしばらく家で安静にしていたんですけど、臨月に入ってからはめっちゃトレーニングに励むようになりました。
妊娠37週〜41週の「正期産」の時期になると、切迫流産や切迫早産のときに言われた「歩くな!」から一転して、今度は「歩け!」と言われるようになるんですね。
なので私も1日3km歩いたり、マンションのエレベーターを使わずに階段で部屋まで行ったり、スクワットをするようになったりと、ストイック母ちゃんモードに入ったんですが…
脚のむくみがやばすぎる!
まるで象のような脚です🐘
自分の靴がどれも入らなくなったので、仕方なく夫のしょーのさんのスリッパを借りて履いてました。
ちなみに、むくんだところを押してみると凹みが戻りません。マジで粘土みたいです。
お腹が大きくなって体が圧迫されたせいで、血液とか体液が回りにくくなってしまっているのが原因とのこと。
妊婦さんあるあるらしいんですけど、これはかなりむくんでいるほうだと思います。
にしても、この脚で「めっちゃ歩け!」とかマジで鬼畜ですよね〜。体重も10kg以上増えてるし。
あと、トレーニングに加えて、巷で言い伝えられている“出産促進ジンクス”も実際にやってみましたよ。
例えば、「焼肉を食べる」。
臨月に入って焼肉を食べたら、その日に破水したっていう人がけっこういるみたいなんですよね。
他には「オロナミンCを飲む」というジンクスもけっこう有名で、私は食べた焼肉をそれで胃袋に流し込んでました。
で、焼肉屋さんから家まで歩いて帰って、マンションの階段を上って、おうちに着いたらスクワット。
「いやいや、ちょっとやりすぎやりすぎ💦」
何かに取り憑かれたかのようにストイック母ちゃんモードに入っていた私は、夫のしょーのさんに止められてもなお、彼の目を盗んで“隠れスクワット”を寝室で黙々と続けていました。
こんな感じであらゆるジンクスを試してみたんですけど、今振り返ってみると、やっぱり一番効果があったのは“足つぼ”だったような気がします。
妊娠後期に入ったばかりの頃に、中国式マッサージ屋さんに行ったことがあったんですよね。
脚のむくみを足つぼマッサージでとることができないかな〜と思って。
それで外国人の女性店員さんに「私 妊婦 押しちゃいけないつぼ 押すのダメダメ」と伝えたら、
「は? あー、オケオケ」
大丈夫か?と不安になるような返事をされたんですけど、嫌な予感というのはけっこう当たるものです。
帰宅後だんだん腹痛がひどくなってきました。
で、結局、切迫早産になって入院したという…。
お医者さんは「足つぼのせいで切迫早産になったのではないと思う」と言ってはいたんですけど、でも過去にそんなことがあったので、臨月に入ってからまた足つぼマッサージに行ってみたんですね。
脚の内側、くるぶしから指4本分上に「三陰交(さんいんこう)」というつぼがあります。
そこは子宮の収縮を促すつぼらしく、出産を早めたいときに昔から押していたんだそうです。
妊娠初期は流産につながるから、絶対に押しちゃいけないとも言われています。
それで臨月に入ってそこを押してもらったら、なんとその2日後くらいに破水しました。
「パチン」
夜中の1時くらいにベッドで寝ていたら、突然、お股から膜が破れたような音が。
続いて、生温かい水がショボショボと出てきました。
「え、これ破水かも?」
飛び起きて病院に電話して、すぐに向かうことになったんですけど、そんなときに限って夫婦間でひと悶着が勃発。
私が病院に「今から15分で行きます」と言ったら「絶対30分はかかる!」とか、まだ夜中だから今連絡しても来られないのに「お父さんとお母さんに今すぐ連絡して!」とか、しょーのさんからあれこれ強めに言われて、ついカチンと来てしまったんですね。
「電話とかいいから。もう落ち着いて💢」
「俺はいつだって落ち着いてるよ💢💢」
お互い、寝てたところに突然の破水でテンパっちゃって、キャパオーバーになってしまったんだと思います。
病院へ向かう車中、ずっと不穏な空気が流れていました。
ところがそんな重たい空気も、病院に着く頃には消し飛んでいました。
しょーのさんと喧嘩するどころか、もはや呼吸ができないくらい陣痛が強くなってしまったからです。
ぶっちゃけ、それまでちょっとなめてました。
自分はもともと痛みには強い女だと思っていたし、その数日前にめっちゃ重たい生理痛みたいな腹痛に襲われたときも、内心ほくそ笑んでいたんですよね。
「これがもし陣痛なんだとしたら、ぜんぜん余裕じゃん。みんなギャーギャー騒ぎすぎだろ」って…。
しかし実はこれ、初産なのでそのときはわからなかったんですけど、通称“偽陣痛”と呼ばれる「前駆陣痛」。
病院へ向かう車の中でだんだんやってきた「本陣痛」の痛みは、これとは比べもんにならないくらい強烈で、明らかに今までの痛みとは次元が違いました。
よく巷では、出産の痛さは「鼻の穴からスイカを出す」レベルと言われます。
私も自分なりのそういう表現ができないかと、考えてみることしばし…。
たぶん、ここらへんが一番近かったかな?というやつを見つけました。これです。
表現①「トラックに腰をひかれる」
表現②「ハンマーで腰を砕かれる」
本当に本当に腰が砕け散るような痛みでした。
しかも、天井知らずの強まり方なんですよね。
破水が始まってすぐに「あ、陣痛始まったかも」って思ってたら、そこから一気に高い山を駆け上がっていくような感じ。
病院に到着した頃には、もはや助産師さんとまともに会話ができない状態になってしまったので、
「もうかなり痛そうですね。無痛分娩の麻酔を入れますか?」
「もう入れちゃってください😭😭😭」
最初はもうちょっと我慢したほうがいいのかな?と思ってたんですけど、そっこーでお願いしました。
時間は深夜2時くらい。
超ぶっとい針で背中の、たぶん脊髄のあたりに麻酔を注入。
これまためちゃめちゃ痛くて、私の手には「見たことない筋が張ってた」と、あとでしょーのさんに言われました。
ちなみに無痛分娩には2つのやり方があるらしく、私の病院は「自然無痛分娩」といって、陣痛が来るまでは自然に任せて、そのあとに麻酔をする方法でした。
なので自然無痛分娩は、最初は普通に痛いんですね。
で、もうひとつの「計画無痛分娩」は、事前に産む日を決めておいて、薬を使って陣痛を起こす計画的な方法です。
陣痛が来るタイミングをコントロールできるので、それに合わせて麻酔を入れて痛みを最小限にできますし、出産日をフィックスできるメリットもあります。
もちろん、無痛分娩全体としてのデメリットもあります。
あまり痛くないタイミングで麻酔を入れるとお産が進まなくて、お産の時間が長引いてしまう傾向があるみたいです。
それもあって自然無痛分娩では、けっこう本格的に痛くなってから麻酔をするのが一般的らしく、だから先ほど「もうちょっと我慢したほうがいいのかな?」と躊躇(ちゅうちょ)してしまったんですね。
いやそれにしても、ほんと医学の力ってすごい。
麻酔後、嘘のように痛みが引いていって、まさか20〜30分後にはスマホでTikTokを見ている自分になっているとは思いもしませんでした。
ただ、その時点では、破水はしているもののまだ子宮口が開ききっていなかったようで、「旦那さんはいったん帰られますか?」と助産師さんから言われました。
夜中の出来事で二人ともぜんぜん寝ていなかったので、「ここからは体力勝負や!」と、しょーのさんはいったん自宅へ撤退。
私は一人で病院に泊まることになりました。
でも泊まったのが分娩室だったので、隣の分娩室から「うぎゃ〜〜〜!」「痛い痛い痛い痛い!」「死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!」というお産中の声がめっちゃ聞こえてきました。
しかも部屋は真っ暗。
「自分も今からあの山を目指して登るのか…」と恐怖に震えました。
ま、でもそんな叫び声をBGMに、いつしか寝落ちしてしまったんですけどねw
「朝食でーす」
数時間後、朝食が運ばれてきました。納豆ごはんみたいな感じだったと思います。
めちゃくちゃお腹が減っていた私は、それをものすごい勢いで平らげて、ものすごい勢いでまた寝落ちしました。
こんなに食欲と睡眠欲が旺盛だったことは、いまだかつてなかったと思います。
人体ってお産に備えて、無意識に体力を蓄えるようにできているのかもしれないですね。
ほんと人体の不思議を感じてしまうことばかりです。
朝9時くらいに、しょーのさん来院。
いよいよ出産本番です。
私の腰をさすりながら「呼吸をとにかく意識してね」と、助産師さん。
でも、教わった呼吸法は「ひっひっふー」(編注:ラマーズ法)ではなくて、普通に「吸ってー吐いてー」を繰り返すやり方でした。
子宮口の開き具合を確認してみると、やっぱり陣痛を麻酔で抑えているせいなのか、開き方がちょっと遅めのようです。
そこで、陣痛促進剤を入れて子宮を収縮させることになったんですけど、でもそれをやると陣痛の痛みがだんだん麻酔を上回ってくるようになります。
なので、プッシュボタンを渡されました。
それを押すと、背中に刺さったチューブから麻酔がビューッと入って痛みが和らぐというシステムです。
まあでも結局、痛みも我慢できるレベルに留まってくれたので、ボタンは2〜3回くらいしか押さなかったんですけどね。
そしてついに、よく医療ドラマとかで見るごっつい酸素マスクみたいなのを装着。
それを着けながら私は「いよいよか!」と武者震いしました。
「ちょっと力入れてみようか」
助産師さんにそう言われて、まずは横向きになってのファーストいきみ。
わからないなりに、めっちゃ真剣にいきんでみました。
でもパッと目を上げたら、目の前に立っていたしょーのさんが一瞬フッと笑みを浮かべました。
そして、その顔をササッとマスクを引き上げて隠したんですよね。
私はそれがけっこうムカついてしまいまして、
「私の頭のうしろに来てくれない? こっちが死ぬ気で頑張ってるのに、そんなADさんみたいな笑われ方するのマジやなんだけど💢」
「ごめんごめん💦」
あんなに踏ん張っている顔を、あんな至近距離で見たことがなかったから、つい笑ってしまったんだそうです。
体勢を変えてのリトライ。
分娩台の上のほうには鉄棒みたいなバーがあって、今度はそれを両手で押しながらいきんでみるように言われました。
まさにウエイトリフティングのバーベル挙げみたいな感じです。
それを我が子が生まれるまでに、冗談抜きで300回くらいやりました🏋️
おかげで次の日以降、ガッチガチの筋肉痛に。
ああ、この動作をやるんだったら、事前にそれ用のトレーニングをしておいたのになあ…。
出産を控えている皆さんは、バーベル挙げの練習をしておくといいかもしれないです。
なお無痛分娩では、助産師さんと一緒にモニターで陣痛の状況を見ながらバーベルを挙げていきます。
痛みがあれば、赤ちゃんを押し出そうとする子宮と勝手にシンクロできるんですけど、それがないのでモニターに表示された陣痛の波に合わせて、意識的にいきむしかないんですね。
めっちゃ静かにフーッと息を吐きながら、バーベルを挙げます。
「痛たたたた!」みたいな自然分娩のイメージとはまるで違って、淡々とトレーニングするような感じです。
しょーのさんも私の頭のうしろのほうで水を持ってスタンバってくれていて、ジムのトレーナーさんのように呼吸を一緒にしてくれています。
陣痛の波の山が来たら、2回いきみます。
1回目はフッという軽いいきみで、助走をつける感じです。
そしてすぐにまた呼吸して2回目にフ〜〜〜ッ!と、ガチいきみします。
イメージ的には排便です💩
ネットで調べたときも「いきみ」はそれに一番近いと書いてありました。
一応、助産師さんにも「今、うんこをイメージしてるんですけど、それで合ってます?」と聞いたら、「大正解! それでいいのよ」と言われました。
これは無痛分娩の困った部分でもあるんですけど、下半身が麻痺して感覚がなくなるので、どこにどう力を入れたらいいのかわからなくなるんですよね。
だから自分で意識しながら、探り探り力を入れていくのが大変でした。
あ、あと、やっぱり噂どおり、助産師さんのことを好きになっちゃいますね。
特に私の場合は、最初から最後までずっと同じ方だったということもあって、一緒に戦った戦友とか、命の恩人みたいな気持ちになりました。
出産した皆さんが「助産師さんのことを好きになる」って言っているのを前々から聞いていたんですけど、これはガチでした。
「すごいいきむの上手だねえ〜」
トコトコと“ドク”が分娩室にやってきました。
切迫流産から切迫早産までずっとお世話になっているお医者さんです。
「これはもうあと何回かいきんだら出てくると思うよ。頑張ろう頑張ろう」
そうニコニコ顔で言っていたものの、やがて眉間にシワを寄せ始めたドク。
「う〜ん、赤ちゃんの頭が骨盤に対してちょっと大きいかな?」
手を入れたら頭を触れるけど、なかなかスポッと出てこないみたいです。
その状態で何回もいきむと、赤ちゃんに負荷がかかってしまいます。
実際に赤ちゃんの心拍がちょっと落ちてきてしまったので、急遽「吸引分娩」をすることになりました。
トイレのスッポンみたいな吸盤のついた器具を赤ちゃんの頭に当てて、キュポッと引っ張り出すやり方です。
「じゃあ吸引しちゃうね」
器具をセットするドク。
私もここが正念場であることを察しました。
ありったけの力を振り絞ります。
「フッフーーーーーーッ!!」
「もう出るよ、生まれるよ」
「フーーーーーーーーッ!!!!」
無我夢中で何も聞こえなくなっている耳に、かすかに猫の鳴き声が聞こえた気がしました。
「うにゃにゃにゃにゃにゃ〜」
破水から12時間後、いきみ始めてから4時間後の午後1時くらい。
オギャーではない予想外の産声をあげて、ついに我が子が生まれました。
「もう力を入れなくていいよ、もう大丈夫だよ」
ドクに優しく言われました。
無痛分娩なうえに300回のバーベル挙げで意識も朦朧(もうろう)としてたので、赤ちゃんが出てきたことに気がつかず、出てきたあともずっといきみ続けていたみたいです。
そのせいでしょうか、ドクの顔を見たらメガネに血しぶきがべっとりついてました。
「これじゃ会陰(えいん)を縫えないよ〜ははは😅」
サイコパスドクターみたいになったドクがそう言うと、分娩室が笑いに包まれました。
ちなみに「会陰」とは、お股とお尻の間の部分のことで、お産ではそこを切ることがよくあるみたいです。
出産直後の麻酔がまだ効いているうちにドクが縫合してくれました。
「生まれた瞬間は号泣しちゃうかな?」
もともと私は柴田理恵モードに入りやすいタイプなので、出産前はそう思っていました。
でも実際は、ただただ放心状態という感じでしたね。
もういっぱいいっぱいになりすぎて、「は〜、やっと生まれた…」というのが正直な感想です。
いや〜それにしても、初産とはいえ、無痛分娩でわりとスムーズに産めてこの大変さですからね。
これが自然分娩で難産だったら…と考えると、マジで想像を絶します。
「出産は命がけ」以外の言葉が本当に見つかりません。
しかも出産って、“その後”がめちゃくちゃ大変なんですよね。
まず私は貧血で吐き気をもよおしてしまって、ごはんが食べられなくなりました。
尿道カテーテルもぶっ挿されてるし、バーベル挙げすぎて痔にもなるし、切った会陰が痛すぎるしで、排泄もうまくできなくなりました。
そして「後陣痛」。
普段の何十倍も膨れ上がった子宮がちょっとずつ収縮して元のサイズに戻っていくんですけど、これがめちゃくちゃ痛い!
もはや本陣痛か?というレベルで、前駆陣痛よりもめちゃくちゃ痛くて眠れませんでした。
もうね、出産はシモ全部痛い!!!!
無痛分娩であっても結局痛い!!!!
こないだついうっかり自転車に乗ってしまったところ、サドルが直撃して死ぬ思いをしました😂
なんなら出産中は無痛だった分、むしろ地獄みが増してるような気がします。
無痛分娩って産後の痛みがより強く感じられると思うんですよね。
実際にうちのお母さんも、私を自然分娩で産むときに会陰を切ったらしいんですけど、
「あんなの陣痛に比べたら、切られても余裕だし、縫われても余裕」
と、産後の痛みがあまり気にならなかったみたいです。
なので、どっちを取るか?という感じですね。
自分はあの陣痛を12時間以上も耐えることなんて到底できそうになかったので、無痛分娩で初産ができてよかったなと思っています。
我が子が生まれたことを実感できるようになったのは、次の日くらいからでした。
「ああ、生まれてきてくれたんだなあ…」
母乳をあげているときとかに、じんわりとそんなことを思うようになりました。
令和の今ってほんと便利なもので、寝かしつけの音を出してくれる無料の子育てアプリなんてものもあります。
それにはホワイトノイズとか、あぶくの音とか、『きらきらぼし』とかが並んでいるんですけど、ある日、その中に謎の曲が一曲あることに気づきました。
ちょっとセンチメンタルなピアノバージョンの『Amazing Grace』という曲です。
これを流してみたら、流産宣告を受けたその日にライブのステージに立ったこととかいろいろ思い出してしまって、授乳しながら大号泣してしまいました。
たとえ流産だったとしても、きっとこの子はいずれ私のところに生まれてきたと思うし、命って本当に奇跡の糸でつながっているんだなあ…って。
いや〜、まさかこのアプリの片隅でこんなに泣かされるとは思いもしませんでした。
出産から1カ月。
産後健診に行くと、いつもと変わらない笑顔でドクが迎えてくれました。
「どう? 元気そうじゃ〜ん」
またもや人体の不思議シリーズになるんですけど、母乳で育てると赤ちゃんが健やかに育つばかりか、母体の体重の戻りもダメージ回復も早いらしいんですね。
完全母乳で育てていた私も傷の治りが順調で、ドクからは「治りが早いから、もう今日で卒業だね!」と太鼓判をもらえました。
うれしいけれど、寂しくもあります。
「二人目のときにまたおいで〜」
ややあっさりとしたお別れでしたが、今まで本当にどうもありがとうございました🙇
たぶんドクはこの連載を読んでいないと思うけど、この場を借りてお礼申し上げます。
てか、もし読んでたら気まずすぎる。
“ドク”とか勝手にあだ名つけちゃってるしw
病院を出て空を見上げると、晴れ渡った秋空がいつしかすっかり暗くなり、肌寒い風が吹いていました。
そういえば、初めて産婦人科に行った日はダウンジャケットを着てたっけ。
あとすこししたら、あれからもう1年も経っちゃうのか…。
今では近所の授乳室とかエレベーターのありかが、だいたいわかるようになってきました。
ゆっくり戸惑いながらではありますけど、私もだんだん母の目線になりつつあるようです。
いつもの同じ街なのに、なんだか違って見えてきて面白いです。
ほんとに“心の角度次第”なんですね。