「実利」と「情熱」を両立! 〈東京急行電鉄〉で〈渋谷ヒカリエ〉を運営!篠田なつきさんに学ぶ「調整力」とは?
Hanako創刊30周年特別企画『働くことと、生きること。46人の、転機と決断。』「企業で働く女性白書」では、エンタメから食といった様々な企業で自分らしく輝く女性8人にフォーカス。そんな充実の誌面より、〈東京急行電鉄株式会社〉の〈渋谷ヒカリエ〉を運営するチームで働く篠田なつきさんをご紹介します。彼女は日々何を考え、どのように解決していっているのか。「仕事ぶりがすごい!」と言われる、その気になる秘密に迫りました。
篠田なつき/2008年に東京急行電鉄に入社し、今年で11年目となる。仕事中の息抜きのひとつが人間観察で、街や電車で見かけた人の人生を想像する。日本各地の日本酒とビールを飲むことが癒し。
渋谷のランドマークのひとつ、たくさんのショップや、ミュージカル劇場などが入居する高層複合施設〈渋谷ヒカリエ〉を運営するチームで働く篠田なつきさん。大学時代、都市と人との関わりに興味を持ったことが入社のきっかけとなった。
「地元を離れて大阪の大学に入ってしばらくしたときに、ゼミの友だちに誘われて市民農園の運営に参加しました。そこで、世代を超えた友だちができ、初めて大阪の土地に住んだ実感が得られたんです。街の人たちがコミュニケーションを取れる場所は素敵だと感じたし、自分でも作り出せる仕事がしたいと思いました」
熱い想いを持つ人にはできるかぎり応えたい。
現在は、〈渋谷ヒカリエ〉の8階にある「クリエイティブスペース8/」と、9階の「ヒカリエホール」の運営を中心に担当している。「8階にあるギャラリースペースは、渋谷という街でやってみたいことがある人たちが、展示やワークショップ、トークイベントを行うなど、活動の下支えができるような空間になっています。企画に対して、〝こうしてみたらどうですか?〞などとアドバイスをしたり、ヒカリエホールの場合は、事業として収益を上げることも考えつつ文化発信の拠点となることを目指して運営しています」企画を持ってきた側の気持ちを汲み取りつつ、同時に建物の管理や収益のことも考えなければいけないのが、仕事で難しいところだという。
「施設の管理上、ハードルが高そうなんだけど、応援したい企画の相談があったとき、どこまで一緒にチャレンジしていくかという点には、注意を払っています。そういうときは、まず、自分たちが渋谷ヒカリエとして大事にしたいことをチームで話し、軸がブレないようにしてから判断しています。結果、新しいことに挑む場合は、〝リスクは自分たちでカバーしよう〞とか〝売り上げは取れないかもしれないけど、この人と一緒にやりたいから翌月に頑張ろう〞と、自分たちでできるプランを立てる。大変なこともありますが、渋谷を盛り上げたり、この仕事をしていなければ出会えない、街のキーパーソンと仕事ができることは、やりがいのひとつです」
熱い気持ちを持って真摯に働く篠田さんを、近くで見る同僚の五十嵐友莉花さんも絶賛する。「篠田さんは相手の立場で物事が考えられる人。それでいて、人間関係で言いたくないけど言わなければいけない局面になったときには、きちんと相手に伝えます」
誰かの役に立つことが仕事だと思っています。
30代になってから、働き方が変わってきたという篠田さん。
「20代の頃は頭の中が仕事一色でしたが、やっと自分のペースで働けるようになりました。でも、少し前にチームのマネジメントをサポートする職位になったことで、一歩引いたところから仕事全体を見ることを求められるようになりました。その視点を身につけることが今の課題です。仕事は続けていきたいですね。いつかは地元に帰り、街の人のコミュニケーションの場となる食堂をやってみたいなんて思うことも。仕事って、誰かの役に立つことだと思うし、必要とされる場所がずっとあるとすれば、幸せなことですよ」
ほかの人と差をつけるアイデア
①息抜きにはミンティアのコールドスマッシュがベスト。
仕事の合間によく食べているのが、ミンティアのコールドスマッシュ味。気持ちの切り替えにも有効なのだとか。「ミントの強さがちょうどよく、口に入れるとリフレッシュできます。コーヒーもよく飲みます」
②気分を上げるのはノート!ユニークなものを選びます。
大事なことはノートに書き留める。面白い特徴のものを選んで、気持ちを高めている。「今、愛用しているのは〈ヒカリエ〉の周年イベントで購入したHADRONEPOCHというブランドのもの。話のネタにもなるんですよ!」
③常に両手を使えるようにバッグはリュックを選ぶ。
移動が多い篠田さん。バッグ選びにはこだわりがあり、リュックと肩掛けの両方ができる2wayタイプを愛用。「手に荷物を持つことが多いのでリュックとして使って両手を空けます! 移動のストレスが減らせます」
Hanako『46人の、転機と決断。』特集では、企業で働く女性を多数ご紹介しています。
(Hanako1159号掲載/photo : Mariko Tosa text : Aya Shigenobu)