寒さに弱い観葉植物をどう育てる?秋冬前にやるべきグリーンケア6つ。
教えていただきました
おおくわ・さいり/2020年〈DAISHIZE
N〉入社後、各店舗での実務経験を経て〈SOLSO FARM〉に勤務。現在は、二子玉川店のストアマネージャーを担当。
〈LIFEHACK 1〉冬支度に向けて始めるグリーンケアのすすめ。
植物を愛でるルーティンも、気温や日照時間に合わせて少しずつ変化させなければいけない時季。まずはプロのガーデナーから、観葉植物の越冬事情と今日から実践できる準備を伺いました。
もともと暖かい地域で自生するものが多い観葉植物は、これから迎える寒い季節が苦手。新芽や枝葉を伸ばす4〜10月の“成長期”が終わると、来年の春に備えて徐々に活動を止め、冬を乗り越えるための準備期間に入る。
「気温が10度以下になると“休眠期”に切り替わります。この期間は水分や栄養の吸収を緩めていくので、ちょっとした傷の修復にも時間を要するデリケートな時期。なので、植え替えやなど植物に負担のかかる作業はその前に終わらせ、休眠期間中に枯らさないためのグリーンケアを見直すことが先決です」と語るのは〈SOLSO HOME Futako〉で日々植物と向き合う大桑彩莉さん。休眠期に入る前の植物にとって一番気にしてあげたいのは、根を適温適湿に保つことだという。
「冬は室内外の寒暖差が出てくるので、根を冷やしたり、逆に暖房などで温めてすぎても枯れてしまう原因に。葉や枝の傷みは後に再生しますが、根幹は人間でいう臓器にあたるので、修復が難しいということを覚えておきましょう。また、寒暖差が出てくると水の乾きも遅くなるので、水やりのタイミングも重要なポイントです。チェッカーを使って確認したり、手で触って乾いているところを確認する習慣をつけられるといいですね」
秋冬前にやるべき6つのこと。
【 1 】寒くなる前に植え替えを。
根詰まりや根腐れ対策として、植え替えは毎年やるのがベター。しかし寒くなると根がうまく張らないので、休眠期に入る1カ月前までには終わらせておこう。
【 2 】負担をかけない剪定時期を見る。
晴れた日中など、茎や葉、枝の切り口が乾燥しやすいタイミングで10月頭頃までに済ませるのが理想的。種類によって適期も変わるので、購入時に確認を。
【 3 】霧吹きの習慣を見直す。
冬場の乾燥対策として、1日1回以上は霧吹きで葉水をする習慣を。全体が濡れるくらいにまんべんなく吹きかけることで葉の湿度を保ち、ホコリよけにもなる。
【 4 】置く場所を移動させる。
夜間〜早朝の窓際の冷え込みは植物へのダメージが大きい。暖房やヒーターに当たるところは避けつつ、室内温度が下がりにくい部屋の中心に置くのがベスト。
【 5 】水やりの時間をシフト。
休眠期は水やりの回数を減らし、時間帯に注意を。一日の中で一番気温の高い日中に済ませ、根を冷やさないように。室外での水やりもなるべく避けたい。
【 6 】置床置きする植物は床暖房に注意。
保水と土の乾燥を防ぐため、床と鉢の間に空間を作るのがおすすめ。すのこや植物スタンド、発泡スチロールなどを敷いて床からの熱気を遠ざけよう。
インドアグリーンを中心に、多種多様な植物やガーデニンググッズを販売。
住所:東京都世田谷区玉川1-14-1 蔦屋家電内2F
TEL:03-6447-9775
営業時間:11:00〜19:00
休業日:休みは施設に準ずる
〈LIFEHACK 2〉もっと植物を楽しむための3TIPS。
育てる時に便利なマストアイテムや初心者にもうれしいお助けグッズ、センスの良い飾り方など、植物のある暮らしをさらに豊かにするアイデアを総ざらい。
[ あったら便利な+αアイテム。 ]
STEP2
1.高さを出す
床置きで複数飾る場合は、プランターで高低差をつけるとバランスが良い。写真のような、エアプランツ用のスタンドもアクセントに。
2.壁かけ
植物を置くスペースに余裕がない場合は、ウォールシェルフやラックなどを活用。ただし、耐陰性があり乾燥に強い植物を選ぶこと。
3.吊るす
STEP3
〈Column〉GREEN ITEM LIST インテリアのアクセントに。
使いやすくて、置くだけで楽しめるデザインや機能性に優れたアイテムを集めました。