好みの既製品がなくてDIYしました! 使いやすいキッチンに欠かせないグッズとは

LEARN 2024.06.13

築約90年の日本家屋を購入し、家族でDIYしたというカメラマンの津留崎徹花さん。2年かけて完成したというお家のキッチンとリビングを紹介します。

床、壁、棚を家族で作り上げました

2年前に購入した築約90年の日本家屋を、建築事務所で働いた経験のある夫と全面改装。まず手がけたのが、元々10畳と8畳の和室が連なる広間に誂えた、大好きなキッチン。床を全面張り替えて無垢材で統一し、キッチンが主役の一部屋を作った。

背面は、押入れ2 間分を改装した収納スペース。右側は、ひのきの無垢板の棚にカゴやお気に入りの陶器を並べた“見せる収納”。左は冷蔵庫や調理器具を収めた。
背面は、押入れ2 間分を改装した収納スペース。右側は、ひのきの無垢板の棚にカゴやお気に入りの陶器を並べた“見せる収納”。左は冷蔵庫や調理器具を収めた。

美しい木目に一目惚れして選んだキッチンは〈ウッドワン〉のもの。同ブランドでカップボードも購入し、どちらも夫と二人で組み立てた。

LDKの南側は、全面が窓。「海を見ながら料理ができて幸せ」という。キッチン下にはヒバのチップを使い、湿気対策も万全にするなど実用面にも配慮している。
LDKの南側は、全面が窓。「海を見ながら料理ができて幸せ」という。キッチン下にはヒバのチップを使い、湿気対策も万全にするなど実用面にも配慮している。
キッチンから見たリビングスペース。薪ストーブは、煮込み料理や焼き芋づくりに活躍。
キッチンから見たリビングスペース。薪ストーブは、煮込み料理や焼き芋づくりに活躍。

津留崎さん本人がこだわったのが、使いやすく、スペースにぴったりハマる収納アイテム。

引き出し内の食器の収納アイデア。重ねて入れてしまうと見落として使わないものが出てきてしまうので、斜めの仕切り板を付け、すべて見られるように。斜めのため皿の安定性が高まり、引き出しの開閉時に皿同士がぶつからないのも利点。
引き出し内の食器の収納アイデア。重ねて入れてしまうと見落として使わないものが出てきてしまうので、斜めの仕切り板を付け、すべて見られるように。斜めのため皿の安定性が高まり、引き出しの開閉時に皿同士がぶつからないのも利点。

「既製品では見つからず、冷蔵庫脇の調理器具を入れる棚や、キッチン下のキャスター付きのゴミ箱などは自分で作りました。作り方は雑ですが、それも自分らしくて愛着がわきます。使う木材も、用途によって価格帯を吟味すれば経済的に作れるし、廃棄時は元の木材に戻して薪ストーブに使えるのも利点です」

吊るす収納が大好きで、日々何かをかけるためビスを打っているほど。最新のヒットが、収納棚の脇に鍋の蓋がピタッと収まるのを発見したこと。ガスレンジの真後ろにあるので、調理の合間にサッと蓋を取ったり戻したりが格段に楽になった。
吊るす収納が大好きで、日々何かをかけるためビスを打っているほど。最新のヒットが、収納棚の脇に鍋の蓋がピタッと収まるのを発見したこと。ガスレンジの真後ろにあるので、調理の合間にサッと蓋を取ったり戻したりが格段に楽になった。
シンク下に収納してあるキャスター付きボックスは、お手製のゴミ箱。見える部分には良い木材を使用し、後ろ側は格安の材料で合理的に仕上げた。
シンク下に収納してあるキャスター付きボックスは、お手製のゴミ箱。見える部分には良い木材を使用し、後ろ側は格安の材料で合理的に仕上げた。

当初は、家中の造作すべてを自分たちで手がけようと意気込んだが、途中方向転換。

「ひと通りの作業をやってみたら、自分が苦手なことや好きではない作業が見えてきたんです」

そこで、夫には津留崎さんが苦手な力仕事や塗装等を担当してもらうなど、お互いの役割を分担。現在も改装作業は続いていて、自分たちで無理しすぎないよう、作業内容によってはプロに任せることもあるそう。

娘もDIYに参加。漆喰塗りもできる本格派の夫の指導の下、収納スペースの壁を塗ったり、ガスレンジ脇のタイル貼りに精を出した。
娘もDIYに参加。漆喰塗りもできる本格派の夫の指導の下、収納スペースの壁を塗ったり、ガスレンジ脇のタイル貼りに精を出した。

「私たちに合うDIYの形がわかったおかげで、気が楽になりました。今は、自分が一番長く過ごすキッチンを、さらに使いやすくするための収納を造作することなどに注力しています」

photo_Tetsuka Tsurusaki text_Mikiko Itakura

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