Telop #5 私自身が評価されるとどんな風になるんだろう 神はテロップに宿る5話|米倉 涼子
今やテレビに欠かせない文字テロップ。出演者もテロップに載るパワーワードを繰り出すトーク力が求められています。そこで人気番組の中から、テレビっ子編集者の綿貫大介が気になる有名人のテロップを収集。これを見れば、今のテレビが見えてくる!?
「失敗しない」女優、米倉涼子の主役街道。
「私、失敗しないので」って本当にいい決め台詞をもらったよね。もちろん、女優(俳優と言い換えたくない雰囲気がある)米倉涼子のことです。今でこそ堂々たる主演女優の風格が漂っているけど、そのキャリアのスタートは「第6回全日本国民的美少女コンテスト」の審査員特別賞からの、CanCamモデル。雑誌で表紙を飾ったりと順風満帆な日々を送っていたけど、そこで満足しないのがヨネ(親友のTOKIO松岡が米倉に対して呼んでいるあだ名)のヨネたるゆえん!『日曜日の初耳学』(TBS系)出演時に、その絶好調だったモデル時代に下した大きな決断「女優への転身」について語っていた。
敵もおらずブイブイ言わせていた当時だけど、主役は洋服とバッグ、モデルは飾りだということに窮屈感を覚えていたというヨネ。そして抱いたのが、今回のテロップ内容「自分自身の評価を受けたい」という思いだった。……これはまさに、生まれながらに主役の人生を歩んできた人間の言葉!ちゃんと評価される対象でありたいから、まずはその土俵に立つ必要があったわけだ。女優デビュー作は、カンタンな一言の台詞を言うのに21回もNGを出すという散々な結果だったらしいけど、そういう失敗談もヨネの一代記をドラマ化するなら必要なほほえましいエピソード。そして「3年後に主演を張る」と決心し、実現させている。結局は失敗しないと先に進めないし、失敗を経験値にすることが大切なんだなぁ。そういえばエジソンも「成功の反対は、挑戦しないこと」って言ってたよね。この世に失敗なんて概念、本当はないのかも。