もっと!「日本の美味しさ簡単レシピ」 秋田の伝統的な漬け物「いぶりがっこ」が薫る、大人のポテトサラダ。
旅行先で買ったり、おみやげでもらったストックフード、キッチンに埋もれてませんか?その1品、ぱぱっとひと手間加えるだけで、きちんとしたひと皿になるんです。料理家さんたちが提案する、日本各地のストックフードを使った簡単レシピの連載を、より詳しく、コツやポイントとともに紹介します。今回は〈南風食堂〉三原寛子さんが「いぶりがっこ」をアレンジしました。
十五皿目 〈南風食堂〉三原寛子さん×いぶりがっこ スモーキーな薫りとぽりぽりとした食感でビールにぴったりなポテサラ。
雪深い秋田で冬場に囲炉裏の上に大根を吊るし、その煙でいぶしながら乾し上げて漬け込んだ「いぶりがっこ」。秋田みやげの定番としてもおなじみ。その薫香がクリームチーズと抜群の相性ということで、今ではあちらこちらのバーなどでオンメニューすることも。「にんじんやきゅうりを入れたり、さまざまなポテトサラダを作ってきましたが、行き着いたのがこのレシピ。いぶりがっこは、切り方によって印象が変わるのでお好みで」と、三原寛子さん。
▶まずは、材料の下準備をします。
今回もすごくカンタン!じゃがいもが熱いうちに、ベーコンやチーズ、いぶりがっこを加えて調味料で和えるだけ。
▶いぶりがっこを切っておく。
いぶりがっこは、切り方によって印象が変わる。「細切りだとサラダによくなじんで、脇役のように。角切りだと歯ごたえがしっかりしてもっと存在感が出ます」と、三原さん。
▶じゃがいもが熱いうちに具材と調味料を加える。
ゆでたじゃがいもに、いぶりがっこ、シュレッドチーズを加え、マヨネーズ、酢、砂糖、塩を入れ、フォークなどでつぶしながら混ぜていく。
▶フライパンで炒めたベーコンを投入!
フライパンに油をひいて炒めたベーコンをボウルに加えて混ぜ合わせる。
▶いぶりがっこの薫香と食感が新鮮なポテサラが完成。
「ベーコンが熱いうちだと脂がよくなじんで、チーズとともにしっかりしたコクが加わります」と、三原さん。具材はごくシンプルなポテトサラダながら、いぶりがっこが抜群のアクセントに。なによりビールが欲しくなる!初夏の天気のよい週末のランチに、ぜひ。
今回使用したのはこちら
【いぶりがっこ】
大根を囲炉裏火の熱と煙で干し上げて漬け込む、秋田の“燻り漬け”。無添加にこだわった「いぶりがっこ 短切り2本入」499円(税込)は都内では有楽町〈秋田ふるさと館〉で購入可。■問い合わせ:雄勝野きむらや☎0120-303-650
今回のレシピはこちら
【いぶりがっこのポテトサラダ】
材料(2人分)
じゃがいも……中サイズ3個
いぶりがっこ…………70g
ベーコン……………100g
シュレッドチーズ……70g
マヨネーズ…………大さじ2
酢……………………小さじ2
砂糖…………………小さじ1
塩………………小さじ1/4
こしょう…………………少々
オリーブオイル……大さじ1
作り方
1.いぶりがっこは、1.5mm角くらいの細切りにする。ベーコンは短冊に切る。
2.じゃがいもを茹でる。竹串を刺してすっと通るくらいまで茹でたら、ザルにあけ、皮を剥く。ボウルに移し、いぶりがっこ、シュレッドチーズ、マヨネーズ、酢、砂糖、塩を加え、フォークなどでつぶしながら混ぜる。
3.フライパンにオリーブオイルをしき、ベーコンを炒める。油ごと2.のボウルに入れ、和える。
4.器に盛り、こしょうをふる。
レシピを教えてくれたのは……
〈南風食堂〉三原寛子
みはら・ひろこ/小岩理佳さんとの料理ユニット〈南風食堂〉として、雑誌の料理紹介から、食に関する企画提案や商品開発まで幅広く活動。
photo:Chihiro Ohshima