餃子がもっともっと好きになる情報満載! 楽ちんで、おいしい!冷凍餃子BEST3〜徳成祐衣の果てしなくギョーザな日々〜
〈クックパッド〉広報の徳成祐衣さんが、愛してやまない餃子の絶品おうちレシピやとっておきのお店を紹介する連載。最終回は、食べてよかった冷凍餃子BEST3を紹介します。
私の場合、この数年で圧倒的に消費量が多くなったものといえば「冷凍餃子」。元々は、人が遊びに来ることが多かったので、みんなで餃子を包むという体験が好きだったのですが、本当においしい冷凍餃子に出会ってから、友人とマイベスト冷凍餃子を送り合ったり、持ち寄ってパーティをしたりと、新しい楽しみにも出会いました。楽して、おいしく大好物が食べられるなんて、最高すぎる!今回は、私的・冷凍餃子ベスト3を語りたいと思います。
【冷凍餃子ベスト3】1.〈餃子屋 華永(ぎょうざや かえい)〉の「かぼす餃子」
大分県大分市にある、〈餃子屋 華永〉の「かぼす餃子」。華永には、華餃子(ニンニクあり・なし)と一口華餃子、そしてかぼす餃子の3種類が販売されているのですが、私なりの餃子ベストに入るのは「かぼす餃子」。
大分県はかぼすの生産が盛んで、全国のおよそ99%の生産量だそう。さすが大分の名店餃子!食べてみるとわかるのですが、想像を超えたかぼすの風味が口の中いっぱいに広がります。いつも焼くときには生のかぼすも用意して、焼きたてに思う存分搾って「追いかぼす」でいただくのがたまらなく好き。そのときは焼き加減が重要で、外側のカリカリ必須です。
そうそう、特徴的なのは牛肉100%の餡だということ。家庭で餃子を作る際はきっと多くの方が合い挽きか豚肉を使っていると思いますし、かなりのお取り寄せ餃子を食べてきましたが、なかなか牛肉のみはめずらしいので、牛肉ならではの旨みをたっぷりの肉汁と共に堪能してほしい。味変するなら柚子胡椒が個人的おすすめです。私は両親が九州の出身なので、豚汁に入れたりお刺身につけて食べるくらい柚子胡椒が身近な存在なのですが、餃子との相性も抜群なのでぜひ試してみてください。お酢に溶かしても◎。
【冷凍餃子ベスト3】2.〈赤坂珉珉〉
本連載の第2回、38回で2度も紹介させていただいた大好きなお店〈珉珉〉。やっぱり外せません。自分では作れない細かく切られた白菜、ねぎ、にらの甘味たっぷりの餡。やや粗挽きで溢れ出てくる肉汁のジューシーさ、そして餃子を食べるならこれくらいは効かせてほしい、と誰もが思うほど理想的なにんにく具合。お店で出てくるような完璧な焼き目が作れればもう最高です。酢コショウの発祥店だけあり、お取り寄せにもちゃんとコショウがついてきます。スープ餃子として食べても最高に美味でしたのでお試しあれ。
【冷凍餃子ベスト3】3.〈音更ぎょうざの宝永〉
北海道の音更町にあったラーメン屋さんが出していた餃子が話題となり、餃子専門店に。時期によっては問い合わせが殺到して購入できないほど人気です。分厚くてモチモチの皮は食べ応え抜群。我が家では夫がこの餃子を食べたとき「うまい」をそれはもう数えきれないほど連発していました。豚肉と鶏肉が使われている餡は旨み抜群。シンプルな宝永餃子と合わせて、チーズ餃子もぜひ取り寄せてほしい。変わり種餃子界のレジェンドだと思っていて、噛むと濃厚なチーズがとろり。モッツアレラ、チェダー、ゴーダの3種類がブレンドされている贅沢具合。大人も子供も好きな宝永の餃子は、餃子パーティーなどに持ってこいの逸品であること間違いなし!
私がお取り寄せするときには、味で勝負しているお店を選ぶようにしています。商売気に溢れるお店よりも、こだわりを持って餃子に向き合って販売しているところが好き。お取り寄せに限ったことではないのですが、やっぱり何年も何年も餃子を突き詰めて作り続けていたり、季節限定でそのお店だからこそ作ることができるものを選んでいます。時に、唐突な出会いから購入することもありますが、大体は友人のススメやフォローをしているSNSを通した友人の投稿から。なかなか訪れない遠方のお店の餃子と出会えるのは、お取り寄せならではの楽しみなので、これからもアンテナを張って、食べて、語って、研究を続けていきます。
約2年半、ありがとうございました!
実はこの連載、今回が最終回です。約2年半に渡り、毎月書かせていただきました。その間、様々な出会いがあり、9月には北京で開催された日中国交正常化50周年の記念イベントにて、敬愛する料理研究家のウー・ウェン先生との対談の場を設けていただき、そこで日本式の餃子を作るという身に余る貴重な機会をいただき、本当に嬉しく思います。
連載第1回で「餃子界にいかなる激動があったとしても、目を向けてみればやっぱり『包む』に基本があると思う」と、餃子を包むことの魅力を書きました。しかし、この約2年半の間に私の考えも変化していきました。餃子をみんなで包むと、ぐっと仲良くなれるようなかけがえのないおいしい時間が生まれることは間違いないのですが、たとえ包まなくても、餃子という食べ物には、何もかもを包み込んでくれるようなあたたかさがあるということを知ったのです。コロナ禍での暮らしも、気づけはかなり長くなりました。外食に出歩くことが少なくなったことに加え、子供が産まれて手が離せない日や体調不良の看病で疲弊してしまった時なんかに、冷凍餃子があって何度救われたことか…。2年半の間に様変わりした生活習慣に自身を慣らし、連載を通して新しい楽しみに出会うことができたことを嬉しく思い、最終回は冷凍餃子ベストを紹介させていただきました。
ご愛読くださったみなさま、本当にありがとうございました。