BARをもっと、カジュアルに。 【番外編】沖縄バーホッピング3選〜児島麻理子の「TOKYO、会いに行きたいバーテンダー」〜
お酒業界での広報歴12年!児島麻理子が、実力派のバーテンダーをご紹介します。第46回目は番外編の第3弾!旅先でのバーの楽しみをお届けします。今回は、いまバー業界で注目のエリアとなっている沖縄!東京の人気店舗の進出や、泡盛メーカーのラムやジンのプロデュースなど、お酒のトピックが脚光を浴びています。海やホテルステイだけではもったいない、沖縄のバーホッピングを紹介します。
1軒目は…〈El Lequio(エルレキオ)〉
バーテンダー・杉浦 聡さん
■バーテンダー歴:13年
■生年月日:1989年6月30日
■星座:蟹座
■血液型:B型
■趣味:アニメ、映画鑑賞。おすすめのアニメは『STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)』と『BLACK LAGOON(ブラック・ラグーン)』。
■個人的おすすめ店:那覇の沖縄そば〈すぅ〜ぎぃ〜じぃ〉。麺は3日以上寝かせた熟成麺にわさびを合わせて。店員さんを呼ぶときに、お客さんが三味線を鳴らすのも面白いんです。あとはステーキの〈ジャッキー ステーキハウス〉。昔のアメリカにタイムスリップした気分になります。
大航海時代に到来したスペイン人とポルトガル人が“レキオ”と呼んでいた琉球王国。その名を冠したバー〈エルレキオ〉を今年オープンしたのが、世界のバーランキングで常に上位にあがる〈SG Group〉です。テーマは沖縄と南米の繋がり。33年続いた老舗バーボンバーを引き継いで、ラテンと沖縄らしさを感じる空間にリニューアルしました。沖縄のミックスカルチャーを感じる唯一無二の空間から、バーホッピングをスタート!
Q.どんなカクテルがありますか?
杉浦さん「メニューブックには、ラテン生まれのお酒に沖縄素材を足してアレンジした『Nikkei Latino(日系ラティーノ)』や、沖縄の歴史や素材、地元企業からインスパイアされて作った『Ryukyu-Inspired(琉球インスパイヤード)』のページがあります。『首里とペリー』は琉球時代に沖縄に訪れたペリーと王朝とのストーリーから生まれたカクテルです。また、僕の好きなお店で那覇にピザの『バカール』がありますが、カクテルに『これは、バカールのマルゲリータですか?いいえ、これはバカルディのマルガリータです』という名前のピザの要素を再構築したものもあるんですよ。地元で愛されているお店をメニューで紹介することで、地元の人も楽しんでもらったり、また観光で来た人がお店を知るきっかけにもなったらと思っています。沖縄方言を使った『ヤッケー ヒージャー パワー』というカクテルもあって、これは沖縄の人に必ずウケるのですが、理由は沖縄で聞いてみてください」。
Q.沖縄でバーテンダーをするおもしろさはなんですか?
杉浦さん「沖縄は生産者さんと距離が近いです。泡盛の蒸溜所も街中にあるようなところもあって、いろんなことがすぐに進めやすい。お店を一緒に盛り上げているイメージがあるんですよね。あと、道端にもフーチバーとか月桃など使えるものがたくさんありますよ。先日は林を探索していてカラキという沖縄シナモンを見つけました。こういう素材は意外と沖縄でも知られていなかったりするのですが、沖縄はいい素材に溢れています。こうしたものを使うと勝手にオリジナリティがでてくるんですよね」。
Q.これからの目標を教えてください。
杉浦さん「これまで東京、上海とバーテンダーを経験してきました。アメリカにいたこともあり、他の国の文化や言葉を覚えるのも好きなので、いろんな土地を経験したいと思っています。沖縄も独特の文化があるので面白いですね。ぜひこのバーを目指して、国内外から沖縄に来てもらえるようにしたいなと思っています。世界のバーランキングである『Best Bar 50』では、リゾート地で入っているところは実はないんです。沖縄をランクインさせて、バー業界に影響が与えられたらいいなと思っています」。
次は、沖縄のバーシーンを引っ張ってきた評判のミクソロジーバーへ。
杉浦さんのいるバーはここ
50mの長いカウンターは沖縄でも随一。バックバーにはステンドグラスで彩られ、ラテンらしい明るい雰囲気を作り出している。ラウンジスペースの個室には、併設された小さなバースペースもあり、以前あったバーから引き継いだヴィンテージのバーボンが並ぶ。気軽に立ち寄れるスタンディングスペースも。
■沖縄県那覇市安里1-3-3 安里家ビル 1F
■098-975-9674
■19:00〜翌2:00
■月休