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百華繚乱で華やかな金魚アートに酔いしれて。 進化した〈アートアクアリウム美術館 GINZA〉が銀座にオープン。日本の伝統美が光る幻想的な非日常空間へ。
2022年5月3日(火・祝)、日本橋で話題となった〈アートアクアリウム美術館〉が〈アートアクアリウム美術館 GINZA〉として銀座三越に移転オープン。「百華繚乱~進化するアート~」をテーマに、新しくなった海底の楽園のようなスポットをレポートします。
新作も続々登場。都会の喧騒を忘れる深海のような美術館。
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光や音、香りを巧みに使い、和の世界観を活かしながらアクアリウムに舞う金魚アートで人気を集めた日本橋の〈アートアクアリウム美術館〉。
5月から銀座三越新館8階でリニューアルを遂げた〈アートアクアリウム美術館 GINZA〉では、さまざまな分野で活躍するアーティストとのコラボレーション作品や新作も多数追加され、展示内容が大幅にバージョンアップ! これまでとは違った独創的な世界が楽しめるようになりました。数々の花が咲き乱れるように鮮やかな金魚が舞い踊る、7つのエリアで構成された美術館の中身をご紹介します。
〈静寂閑雅〉エリア。
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会場に一歩足を踏み入れると最初に現れるのが、奈良の情緒を表現した作品「銀座万燈籠」。こちらの作品では落ちてくる火の粉をの映像を背景に、風情漂うノスタルジックな古都の空気を感じることができます。
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その先には、無数の金魚が浮遊する光り輝く水柱が並んだ「金魚の回廊」が。寺社建築に見られる回廊を表現した、注目の新作です。
〈飛耳長目〉エリア。
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さらに進むと、金魚の美しい姿をコレクションする文化を表現した作品「金魚蒐集」が登場。
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光の演出をリニューアルしたこちらでは、連なる円形のアクアリウムからこぼれる鮮やかな光と金魚の共演に思わずうっとりできること間違いなし。
〈落花流水〉エリア。
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弱い光が重なるようにアクアリウムを設置することで荘厳な重層感を表現した「金魚の滝」は、静かな滝をイメージして作られたもの。水槽と水槽の間の通路に足を踏み入れて鑑賞すると、優美に舞う金魚がより一層きれいに見えます。
〈百花繚乱〉エリア。
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日本橋では円形で展開していた「金魚品評」を四角形にリニューアルした「新金魚品評」は、品種改良によって増え続けた金魚の品種の無限の可能性を表現した、圧巻のインスタレーション作品。
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水槽を左右の淡い鏡で挟むことにより、端の通路からだと永続的に光が続いているように見えるので、一度移動して鑑賞してみるのがおすすめ。
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美術館の作品のなかで最も存在感が強く、象徴的な「オリガミリウム」は、平安から鎌倉時代の公家武家社会の上流階級の間で大事な手紙を折りたたんだり、物を包む習慣から生まれた「折り紙」をイメージして作りあげたもの。
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上方から降り注ぐ優しい光や、本物の折り紙とのコラボレーションも満喫できるので、じっくりと鑑賞を楽しみたいこちらの作品。
刻一刻と色が移り変わる巨大なアクアリウムの中で優雅に舞い泳ぐ金魚の姿は、なんとも神秘的です。
〈竹林七賢〉エリア。
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その奥には静けさをテーマに連なる提灯と竹林で構成した〈竹林七賢〉エリアが。ひときわ目を引く「提灯リウム」は、祭り提灯からインスピレーションを得た、荘厳な空気を放つ作品。
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奥の「金魚の竹林」では、竹林の中にいるような静謐な空気と揺れ動く光の泡に思わず魅了されます。
〈花鳥風月〉エリア。
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そして終盤に待ち構えているのが、花瓶に見立てた新作「フラワーリウム」と、華道家の假屋崎省吾さんによる圧巻のコラボアートを満喫できる〈花鳥風月〉エリア。曲線と直線が絡み合う緻密に計算されたモダンな植物の造形美と優美に舞う金魚、季節で入れ替わる旬の花々が調和したカラフルな空間は圧巻。
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今年で15周年を迎える〈アートアクアリウム美術館〉。大幅に進化を遂げ、さらに楽しみ方の幅が広がった深海のような空間で、癒しのひとときを楽しんでみては。
〈アートアクアリウム美術館 GINZA〉
■東京都中央区銀座4-6-16 三越銀座店新館8F
■03-3528-6721(平日10:00~17:00)
■10:00〜19:00(最終入場18:00)
■休は銀座三越の休館日に準ずる
■公式サイト