「好き」が一番の原動力。その道のプロに聞く。 『女子プロレス』の楽しみ方が知りたい!【中級編・上級編】
パフォーマンスの高さと強烈なキャラクターで多くのファンの心を掴む、女子プロレス。“勝ち負けだけではない、奥深さがある”と話す女子プロレス好きの長田杏奈さんに、ほかのスポーツにはない圧倒的な魅力、初心者も楽しめる観戦ポイントや見どころを聞きました。今回は中級編〜上級編をご紹介します。
まずは覚えておきたい3つのルール。
Rule #1 3カウント取られたら勝利が確定。
相手選手の両肩を仰向けでマットに押し付けた状態で、レフェリーが3カウントを数えると「ピンフォール」となり、勝利が確定。2カウントで跳ねたり、片方の肩を浮かせることでピンフォールを回避できる。
Rule #2 仕切り直し!技を解錠するロープブレイク。
選手の体の一部がロープに触れると技を解除しなくてはならない。このことを「ロープブレイク」という。関節技や絞め技をかけられて、不利な状況に立たされた選手がロープを掴もうとする必死な姿も見どころ。
Rule #3 こぶし、凶器、急所攻撃は反則行為。
こぶしによる殴打、頭髪を掴む、急所を狙った攻撃、椅子や棍棒などの器物を使うことは禁止。ただし、レフェリーにバレなければ何でもアリな場合も。反則しているレスラーがいたら、思い切りブーイングを!
憧れの選手が間近に!白熱の試合を生観戦。
女子プロにはたくさんの団体があります。花形選手が多い「スターダム」、ハードヒットな試合で魅了する「センダイガールズプロレスリング」(通称:仙女)、派手な試合が人気の「OZアカデミー」など。団体ごとに試合が行われているので、気になるマッチがあればぜひ会場へ。“プロレスにシーズンオフなし”といわれるほど、多くの団体が年間約日間ほど試合をしています。
東京で観戦する場合は、プロレスの聖地〈後楽園ホール〉がおすすめです。ビッグマッチが組まれることも多く、見どころたっぷり。名物レフェリーが登場することもありますよ。慣れないうちは後方座席で観戦を。一段ごとに段差があるのでリングから離れていても試合が見やすく、会場全体の雰囲気を感じられます。チケットの価格が安いのもうれしい。オペラグラスがあるとより見やすいし、望遠カメラを持っていけば、とっておきの瞬間が撮れる。コロナ下の観戦では大声が出せないので、私は鳴子を持参して応援することも。
慣れてきたらぜひリングサイド席へ。目の前で繰り広げられる戦いは、体をぶつけ合う音や選手の息遣いが間近に聞こえ、迫力がダイレクトに伝わります。場外乱闘になったら、試合に巻き込まれないよう手荷物を持って即座にその場から離れてください(笑)。生で観戦する醍醐味はやはり一体感。推しの選手ができたらSNSやブログをチェックする楽しみも。
コロナ禍で実施しないこともあるのですが、試合後に選手が手売りする物販(プロマイドやタオルなど)タイムも熱いんです。さっきまでリングに上がっていた選手たちと少しだけ話せる特別な時間で、「私も頑張ろう」とパワーをもらえます。オリジナルグッズもいろいろとあって面白いんですよ。私は仙女の橋本千紘選手がプロデュースしたリブソックスを長く愛用しています。
女子プロ専門誌のバックナンバーはいつ見ても胸が高鳴る!
1.コロナ下の応援グッズとして活躍中の鳴子。
2.長田さんが雨宮まみさんから譲り受けた貴重な女子プロレス雑誌の数々。『LADYS RING SPECIAL』は新創刊記念号が手元に。
3.“天才”と呼ばれた中西百重(ももえ)選手、長田さんの推し・里村明衣子(めいこ)選手。貴重な若かりし頃の姿が拝めるのもバックナンバーならではの楽しみ。
4.里村選手がソロで表紙を飾る『Deluxeプロレス』。5.“女子プロレス界最強の男”と呼ばれた神取忍さん。