Hanako女子のお悩みをズバッと解決! 番外編!いま迷子になっている女性の仲間たちへ。〜食いしん坊弁護士、そうこ先生のお悩み相談室〜
弁護士・菅原草子が、愛してやまない食の話とお役立ち法律情報、Hanako読者からきたお悩みを解決する連載。第24回は番外編!連載2周年をむかえたいま、仕事について考えていることをお話しします。
祝2周年!と、迷子の経験談
毎月書かせていただいている連載が第24回を迎えたようだ。2周年…!まさかこんなに続けさせてもらえるなんて。ありがとうございます!日々のふとした疑問、誰に聞いていいかわからない悩み、今後もお寄せください。
さて今回は、半年に1度の番外編。いつも弁護士の仕事紹介なんかをしているので「お仕事」の話を。突然ですが、皆さんはいまのお仕事、天職だ、と言えますか?他に何かあるのではないか、という漠然とした思いに駆られることはないでしょうか。
さかのぼること数ヶ月前。その問いに自信をもって頷けないことに気づいた私。疑問に感じたらもう止められない。先のことなど考えず、仕事を辞めました。ニート弁護士の誕生。周りからはだいぶ驚かれて心配されたけど、本人はなんだかすーごく身軽になった気持ちで(髪を30cm以上切ったからかも。笑)、本当に自分がしたいことは何なのか、別の職業なのか、それは東京以外にあるのか、改めて考えてみたい、この身軽さなら考えられる、と思ったわけです。
人生の夏休みを過ごして気づいたこと
自分の中を空っぽにして胸に響くものを探してみようと、平日の昼間に家に射し込む光を浴びてぼーっとして、銀行や郵便局に気軽に行けることに感動して(笑)、近所のカフェに行って、友だちに会いに行って、美術館や映画館に行って。何気ない時間を嚙み締めました。夕方下校してる小学生たちを見て、泣きそうになったりもしたな~。
あっという間に時が過ぎる中で、私は気づいてしまった。やめられないな弁護士、ということ。けどごめんなさい、正直に言う。あの仕事が忘れられなくていてもたってもいられないぜ!やっぱり私の天職だ!とかいう前のめりな感じではなくて。なんでしょうね、たぶん自己満の使命感。
私がニートをしていたって、周りで、世の中で、いまこの時間も確実に争いは起きているし、悩んで誰に相談していいかわからず絶望的な思いになっている人も絶対にいる。同時に、それを少しでもすくい上げることができるかもしれない武器を、私は持っている。だとしたら、傍観してられないじゃないかちくしょ~って思ったの。実際に、タイミング良いのか悪いのか、休み始めた矢先に友人から相談をもらうことが多くて。「閉店中」なんて言えないし、できることなら何とかしてあげたい、完全に投げ捨てようか迷っていたこの武器だけど使うしかない、と思っちゃったのよ。
そんなわけで、年末に復職しました私。結局自分で自分にぴったりな仕事を見つけたわけじゃない。だけど、なんか覚悟ができました。
いま迷子になっている女性の仲間たちへ
ニート弁護士は、どんな巡りあわせか、小さいころからの夢だった丸の内OLになりました。現在、有楽町の法律事務所で、改めて仕事と向き合っています。
弁護士と一括りに言っても、別業種かなと思うくらい、いろーんな働き方があって、いろーんな人がいる。今の私は、これまでとは違う私で、あらゆる分野のご相談を受けています。新入社員みたいな毎日。わからないことばっかで時間はかかるし泣きたくなることもある。仕事中は仮面をかぶっているけど、誰か私の悩みも聞いてよ~って叫びたい日もある。だけど第二章、確かに強くてぶれない自分になっていると思います。
さて冒頭の質問、私はまだ頷けない。だけど、迷っても、回りまわってまたもとの位置に戻ってきても、何か変わっているはずだし、良いところは変わらないでいられるはずだし、ちょっと休憩もいいのではないかなと思いましたよ。迷子になったオーバー30の経験談でしたとさ。
気軽に話せる弁護士、のスタンスは生涯健在。カフェに出張もするよ、ゆるっと何でも話しましょう。これからもよろしくお願いします、食いしん坊弁護士そうこ先生でした。