大阪のソウルフードのひとつ、豚饅が東京・恵比寿の新たな名物に。 あたりに漂うおいしい匂い!〈東京豚饅〉のほっかほか「豚饅」に注目。
春はもうすぐですが厳しい寒さが続き、ほっかほかの中華まんが例年以上においしく感じませんか? 新たなお土産物としても注目の〈東京豚饅〉は2021年11月に恵比寿にオープンした豚饅の専門店です。お店にお邪魔して、職人さんたちが豚饅を作る手仕事の様子を見せていただきました。
駅から徒歩2分。記憶と胃袋をくすぐるおいしい匂いは開店前から。
恵比寿駅から徒歩2分ほどのところにオープンしたのが〈東京豚饅〉。少し離れた交差点あたりからおいしい匂いが漂います。
豚饅といえば大阪を中心に関西地区で絶対的な存在感を誇るソウルフードのひとつ。イメージカラーの赤といい、匂いといい、関西に住んだ経験のある人や旅行や出張で訪れる機会が多い人なら、ピンとくるのでは? それというのも〈東京豚饅〉を経営する会社の社長さんが、大阪で有名な〈551蓬莱〉の創業者のお孫さんなんだそう。
お店の奥では職人さんたちが朝8時から作業開始。工場で作られた豚饅の生地を一つずつ手作業で分割したあと二次発酵。この道40年を誇る台湾出身の職人さんの発酵の具合を見極めて、ゴーサインが出てから包み始めます。
職人さんたちはひとつずつ餡(あん)を生地で包んでいきます。餡は豚肉と玉ねぎが主体。豚肉は3つの部位をブレンドしています。味付けは砂糖、醤油、塩と、至ってシンプル。
豚饅の上部に作るひだは17個から20個が美しいと言われているそう。手際よく包まれる豚饅は、四角くて薄い木の上に置かれていきます。蒸している間に豚饅に、この木の香りが付いておいしさの要素になっています。
一段に16個ずつ並べられた豚饅は20分蒸しあげられます。もうもうと湯気の立ち上る蒸し器で20分。ふっかふかの豚饅が蒸し上がって、湯気ごとおいしそうです!豚まんは蒸し上がったそばからどんどん箱に詰められていきます。
餡の味とむっちり感、ほのかに甘い皮とのコンビネーション。
蒸し上がった「豚饅」は1つから買うこともできます。包み紙を通して指先に伝わる温かさとふわっとした感触に言葉にならない声が出てしまいそう!
皮はひとくち目から餡まで到達するよう厚すぎないように、さらに手で割るとき割れるように計算されているというから職人さんの技にびっくりです。
〈東京豚饅〉の豚饅は、皮はほんのりした甘さ。餡も豚の脂が持つおいしさを感じられる味。ボリュームはあるものの、ひとつ食べたらもうひとつ食べたくなるような味わいに仕上がっています。
蒸したてをお店で食べたいところですが、現在イートインはお休み中。お店で販売されている台湾ビールと合わせて持ち帰って、できればせいろや蒸し器で、なければ電子レンジで蒸し直して食べれば自宅が台湾の屋台になったかのよう。箱は2個入り、4個入り、6個入りが準備されていて、手土産に買っていく人も多いそう。
たくさん買っても一つずつラップして冷蔵庫なら翌日、冷凍なら1カ月ほど日持ちします。小腹がすいたときや簡単なランチ用に冷凍庫にストックしておくと、自宅での楽しみのひとつになってくれそうです。
1日に1700個ほど作っているという豚饅は、現在1人12個まで買うことができます。それでも平日は午後6時ごろには売り切れてしまうことが多いそう。すでにリピーターも多く人気の〈東京豚饅〉。恵比寿のストリートフードとして、蒸したてを頬張る姿が定着するかもしれませんね。
〈東京豚饅〉
■東京都渋谷区恵比寿1-5-2 こうげつビル1F
■03-3441-0551
■11:30~21:00(売り切れ次第終了)
■無休
■公式サイト