言いたいコト、書きたいコトバ…混じり気ナシ! 弘中綾香の「純度100%」~第63回~

LEARN 2021.11.26

ひろなかあやか…勤務地、六本木。職業、アナウンサー。テレビという華やかな世界に身を置き、日々働きながら感じる喜怒哀楽の数々を、自分自身の言葉で書き綴る本連載。。

(photo : Yasutomo Sampei styling : Chie Hosonuma hair&make : Shiho Kato[PEACE MONKEY])

「またもや、友人A子から【前編】」

以前もこの連載の数秘術の回(第35回)で触れた、「数秘術」という占いを教えてくれた友人A子から、またしても面白い話を聞いた。A子のおばあちゃんが数秘術のプロであることから、本人も占いやスピリチュアルの分野に慣れ親しんでいて詳しい。加えて「あの人はすごい!」「ここはすごい!」と聞いたらすぐに自分で確かめに行くような行動力を持っている、なかなか面白い人だ。彼女はそういうところに行くだけでは飽き足らず、このコロナ下のおうち時間でタロット占いを猛勉強し、自分でも出来るようになったというから、もはや私としては眉唾ものから一転して一目置く存在である。好きこそものの上手なれ。とはいえ、心底傾倒して我を忘れるほどではなく一種のエンタメとして楽しむ程度で、しっかり平日は会社員としてバリバリ働いている。

彼女の趣味であるスピ活(彼女は占いに行くとか神社仏閣に行くなどの活動を総じて「スピリチュアル活動」と呼んでいる。略してスピ活)の話は、ごく限られたシャレが分かる人間にだけ話すトピックなのだ(ちなみに私はそういったことに関して割とフラットな考え方をする方だと思う。何億人もいる人間の中には恐ろしく足が速いとかずば抜けた歌唱力を持つなどのギフテッドの人が、どんな種類の力であったとしてもいるんじゃないかなあと思う。もうここはロマンの範疇だけれど)。

今回彼女が行ってきたのは、知り合いに教えてもらった都内のマンションの一室でやっている、看板もHPも出していない整体だという。整体といっても、私たちが体験したことがあるような押したり揉んだりするような施術ではなく、手を身体にかざすだけだという。気功の一種なのか定かではないが、彼女自身は終わったあとに身体がものすごくスッキリした感覚があったらしい。そして何より誰にも話していない過去のトラウマや今の職場の人間関係についてバシッと言い当てられたことが驚きだったようで、いつになく興奮して連絡をしてきた。普段なら「へえ~面白いね~」で終わるところなのだが、なんとなく私も「触らない整体」というフレーズが気になってきて、怖いもの見たさでA子の次回の予約について行ってみることにした。

場所は聞いていた通り、表通りの一本裏にある年季の入ったマンションの一室である。本当にココ?とA子に何度も確認しながら、おそるおそるドアを開けてみる。中には初老のおじさんがひとりちょこんと座っていた。広くはない室内だが、インテリアはオシャレにまとめられていて、うさん臭さは感じられない。おじさんも飴玉ほどありそうなパワーストーンをつけているわけでもなく、服装も小綺麗にしており、至って普通だ。まだ緊張の抜けない私に対して、ひとまず自己紹介を始めた。もともとはサラリーマンとして一般の企業で働いていたこと、言葉にすると怪しいので紹介でしか予約を取っていないということなどを聞いた。早速、問診にはいる。
 

【弘中のひとりごと】
急に寒くなって、びっくり。いつからヒートテック着ようかな。

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