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常時約40種類以上の日本酒を楽しめる! 中野の〈角打ち割烹 三才〉で角打ち&割烹スタイルの日本酒ペアリングを。
11月1日、中野に日本酒を“角打ち”スタイルでカジュアルに楽しめる〈角打ち割烹 三才〉がオープンしました。独自性の高い料理と、常時40種類以上の日本酒をペアリングできます。また、店内の奥には日本酒を“割烹”スタイルで楽しめる空間もあるようで……そんな気になる新店をさっそく取材しました!
日本酒を“角打ち”スタイルでカジュアルに。
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中野駅から徒歩2分の場所にオープンした〈角打ち割烹 三才〉は、中野や阿佐ヶ谷に居酒屋を展開する〈青二才〉が手掛けた新業態の店舗です。普段は日本酒を飲まない方でも気軽に楽しめることをコンセプトにしています。
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店内に入ると立ち飲み席とカウンター席があり、スタイリッシュな空間ながら角打ち(酒屋で立ち飲みするなどの意)スタイルでカジュアルに日本酒を楽しめます。また、日本酒以外にビールやサワー類、低アルコールのお酒なども幅広く揃っているため、普段あまりお酒を飲まない方でも飲み疲れしないのがうれしいところ。
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そしてなんといっても目を奪われるのが、カウンター上部の棚に並んでいるカラフルな瓶たち。これらはすべて〈青二才〉がプロデュースした日本酒のオリジナルブランド「WAX&WANE(ワックスアンドウェイン)」の日本酒です。日本酒愛好家ではなくても気軽に日本酒を頼めるよう、日本酒の12銘柄をクリエイター「YUKIDYE」が手掛けたタイダイ染めで包んでいます。
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タイダイの柄は、各銘柄の日本酒が造られた酒蔵のある土地や、お酒を造った方の人柄をイメージして表現されているそう。一見すると何気ないおしゃれな柄ですが、ひとつひとつにストーリーが込められているんです。日本酒に特別詳しくなくても、好きな柄から直感で選べるのがうれしいところ。お店では、これらの日本酒を2勺(36ml)から提供しています。
また、この中から気になる日本酒を取り寄せたい・誰かに贈りたいときは、クラウドファンディングやオンラインショップから購入もできます!
日本酒との相性を考えて造られた料理の数々。
そしてお店で日本酒とともに味わえるのが、和と洋をミックスしたオリジナリティあふれる料理の数々。その中から一部をご紹介します!
まずは、一見すると茶わん蒸しにも見えるこちらの料理が「花どんこのフラン」です。「フラン」とはフランスの卵料理で、フランに入っている「花どんこ」は、鹿児島枕崎産の最上級品のシイタケのこと。卵の優しい甘さとどんこの出汁の澄んだ味わいを、いっぺんに感じられます。
おすすめのペアリングが、土田酒造の「研究醸造DATE.15」というアミノ酸の旨みを生かした日本酒。一口食べた後に日本酒を飲み、さらにまた一口食べることで、どんこの濃厚な味わいをより強く感じることができますよ。
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続いて、こちらのおしゃれに盛り付けられた一皿が「いちじくマスカルポーネ」。ドライフルーツのいちじくとレーズンを煮詰めたものとマスカルポーネ、熊本の地酒「赤酒」を和えたおつまみ。甘味が強く、お口直しのデザートのような感覚で味わえました!
これに合うペアリングが、「伊根満開」と「讃岐くらうでぃ」という2種類の日本酒を合わせた日本酒カクテル。甘口のカクテルなので、甘党の方や日本酒初心者の方におすすめしたい組み合わせです。
また、採れたてのキタアカリを使った「ポテトチップスの燻製」は、袋を開けた瞬間にふわっと燻製の煙が広がる“体験”も楽しめます。カジュアルなおつまみながら、下味にはりんごまたはクルミの燻製チップ、提供時の香りづけは桜の燻製チップを使い分けるなど、こだわりが詰まっています。ちなみに私はポテトチップス、かなりお気に入りです!
これらの個性豊かな料理は、角打ちエリアで一品ずつ注文をすることができます。今まで日本酒を飲む機会が少なかった方も、斬新な料理と一緒に、日本酒をビールやサワーの感覚で気軽に楽しんでみてくださいね。
店内の暖簾をくぐると予約限定の「割烹エリア」も。
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また、ここで日本酒を楽しめるのは“角打ち”スタイルだけではありません。店内の暖簾をくぐった先には、コース予約をした方限定で利用できる6席のカウンター席のみの「割烹エリア」があります。
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割烹エリアは角打ちエリアとはがらりと雰囲気が変わり、カウンター越しに職人が料理を作るのを見守りながら、しっぽりと日本酒を味わうことができるんです。「仲間とワイワイ楽しみたいときは角打ちエリア」「特別な記念日は割烹エリア」など、ひとつのお店の中でシーンによって使い分けられるのは魅力的!
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ここからはコースのメインディッシュの3品を抜粋してご紹介。まずは、割り下と生クリームで仕上げたじゃがいもをふわふわのエスプーマにして具材に盛りつけた「泡で食べる肉じゃが」。食感はもちろんのこと、目でも楽しめる進化系肉じゃがです!ペアリングは「天穏」という日本酒にトニックを合わせた斬新な“日本酒トニック”。トニックを合わせることで、よりさっぱりと味わうことができます。
まるでシチューのような感覚で楽しめる洋風な肉じゃがと、すっきりとした日本酒×トニックの組み合わせは「美味」の一言です!
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次が、和菓子の代表「たい焼き」をシチリアの郷土料理「ベッカフィーコ」風にアレンジした「たい焼き ベッカフィーコ仕立て」。たい焼きの中身はパン粉やレーズンを和えたもので、数種類のきのこの出汁と生クリーム、トリュフを加えて作られたソースを絡めて味わう一品です。合わせるお酒は、クエン酸の酸味が強い「どぶろく」。たい焼きのどっしりした味わいを、どぶろくの酸味がすっきりとした味わいへと変化させてくれるんです。
どぶろくに苦手意識がある方も、この組み合わせを体験すればイメージが変わるかも?
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そして次の料理が「自家製キメラのクリームコロッケ」です。ギリシャ神話に登場する、いくつかの動物の体のパーツを組み合わせた怪獣「キメラ」からインスピレーションを受け、尾はエビ、頭はカニの爪となったユニークな一品です。素材には、西伊豆産伊勢海老やブラックタイガー、北海道産花咲ガニやズワイガニなど、その時々の旬のエビとカニを使った、なんとも贅沢なコロッケ。真ん中からナイフで切って、大胆にかぶりついてなど、食べ方は自由です。
これに合わせるのが「にいだしぜんしゅ」という純米酒。まろやかでクリーミーな香りとまったりした味わいが、クリームコロッケと相性バツグン!
他にも、ガトーショコラに日本酒をかけて味わうスイーツメニュー「勢政宗のアッフォガード」など、斬新なメニューが勢揃い。自宅飲みが浸透した今ですが、もう一度、“お店で食事をする楽しさ”を思い出させてくれるお店です。中野に立ち寄ったときは、角打ち・割烹という2種類のスタイルで日本酒の魅力を感じてみてくださいね!
〈角打ち割烹 三才〉
■東京都中野区中野5-60-2 ライオンズプラザ中野110号
■03-5942-8789
■17:00~(コロナ感染拡大状況、東京都の要請に従って営業)
■水休
■角打ちエリア:カウンター6席・立ち呑み12席、割烹:カウンター6席
■禁煙
■公式サイト