カルボナーラ、牛肉料理が名産品!8月はローマが州都のラツィオ州がテーマ。 食でイタリアを周遊!フォーシーズンズホテル東京大手町〈ピニェート〉の月替わりコースを堪能。
〈フォーシーズンズホテル東京大手町〉の最上階にあるイタリアンレストラン〈PIGNETO(ピニェート)〉では、2021年4月からイタリアの各州をテーマに味覚の旅へと誘う「イタリアを旅するリージョナルメニュー」を展開。8月はローマが州都のラツィオ州がテーマということで、気になるコース料理を堪能してきました。
最上階39階、ルーフトップテラスを備えるイタリアンレストラン〈PIGNETO〉。
2020年9月、東京・大手町に開業したラグジュアリーホテルの〈フォーシーズンズホテル東京大手町〉は、地下鉄「大手町」駅に直結する〈Otemachi One〉タワーの最上6フロアに立地。49 m2 から283 m2 の広さを誇る、スイート20室を含む全190室の客室は、東京のダイナミックなシティビューや皇居の緑を臨み、機能性と快適さを兼ね備えています。
そんな〈フォーシーズンズホテル東京大手町〉の最上階39階に位置するのがイタリアンレストランの〈PIGNETO〉。「アボンダンツァ」(豊潤な人生)をテーマに、旬の食材を活かした季節のイタリア料理をファミリースタイルで提供しています。店内ではショーキッチンで腕を振るうシェフの姿を眺めながら食事を味わえるだけでなく、東京のパノラマビューが広がるルーフトップテラスも備えているので、アペリティーボ (食前酒)を楽しむのにもうってつけです。
イタリア各州をテーマにしたコース料理が月替わりで登場。
そんな〈PIGNETO〉では、現在イタリア各州の美食の数々を紹介する「イタリアを旅するリージョナルメニュー」を月替わりで展開。4月からスタートし、ヴェネト州、5月にリグリア州、6月にシシリア州、7月にカンパニア州を巡り、8月は今もなお深い古代ローマ時代の面影が残っている永遠の都ローマがあるラツィオ州がテーマです。
今回このコースを企画したのは、何年にも渡ってさまざまなイタリアンレストランの厨房で、そしてミシュランスターに輝くシェフの下で腕を磨いてきた〈PIGNETO〉で料理長の木川欣宏シェフ。イタリアで培った豊富な知識を元に、日本の各地で旬を迎える食材を駆使しながら、イタリアの各州が持つ特徴ある郷土料理の再現に挑んでいます。
6品にコーヒーor紅茶がついたコースが13,000円!
コースでは、文化的な背景への思いなどに加え、各地の深い歴史とその土地に紐づいた料理がラインナップ。例えばコース1品目には世界的によく知られているパスタ料理「カルボナーラ」をアレンジした料理として「ポーチドエッグとカルボナーラのソース 黒トリュフ」が登場します。
クラッカーのようにカリカリと香ばしい四角いバケットに、半熟状態のポーチドエッグとたっぷりの黒トリュフがトッピングされていて、ふわふわのカルボナーラソースや燻製ベーコン、パルミジャーノ・レッジャーノと合わさることで、スターターながらしっかりとカルボナーラの味わい。カルボナーラの味を再構築したような、遊び心も感じる一品です。
2品目に登場したのは、彩り鮮やかな「京都丹波黒鶏のローマ風 夏野菜のサラダ」。ハーブを忍ばせた京都丹波黒鶏はしっとりやわらかで、ラタトゥイユのようなパプリカの冷製煮込みやフレッシュなトマト、レタスが爽やかな味わいです。
3品目はいままさに旬を迎えているポルチーニを使ったパスタ料理「ポルチーニ 枝豆 グアンチャーレのフェットチーネ チョチャーリア風」。チョチャーリアとはローマの南に位置する山あいの町で、この地方では生ハムとニンニクとグリンピース、トマトのソースを使ったパスタが食べられているそう。そんなチョチャーリアのパスタをポルチーニと枝豆、豚トロを塩漬けにして2、3週間熟成させたグアンチャーレでアレンジしたのが、3品目の料理です。
パスタには生のブラウンマッシュルームのスライスがトッピング。しっかりと煮込んでソースにまでだしが染み出たポルチーニは、特に傘の部分がトロトロで強いうま味を感じます。食感が適度に残った枝豆との相性もよく、ポルチーニのだしが染み込んだフェットチーネも絶品です。
4品目もローマの伝統料理・ニョッキを使った「セモリナ粉のニョッキ トラステヴェレ風魚介ソース」。こちらは日本で知られている団子状のニョッキではなく、大根餅のような四角い形のニョッキの上に、ホタテやアサリ、エビやムール貝などの魚介がトッピングされ、ホワイトソースがかけられていました。ちなみにトラステヴェレとは、日本語で「テヴェレ川の向こう側」という意味で、庶民的な街並みが広がる場所。この料理も、そんな庶民的な街の市場をイメージしたのか、具沢山になっています。
中がレアで甘くねっとりとした食感のエビや、肉厚で歯応えのあるホタテなど魚介のうま味が満載の一皿。バターの風味豊かでとろみがかった濃厚なホワイトソースも、レモンとハーブで清涼感がプラスされ、全体としてバランスの良い仕上がりになっていました。
メインの肉料理は、仔牛肉に生ハムとセージをのせて焼いたローマの郷土料理「仔牛のサルティンボッカ 万願寺とうがらしと茄子のパン粉焼き」。表面にうっすらと肉汁の膜を張った美しいロゼ色の仔牛は、低温調理されているのかしっとりとやわらかく、周りを覆うプロシュートの香ばしさや塩味、間に忍ばせたセージの香りが食欲をそそります。
付け合わせでありながら、メイン料理レベルでおいしかったのが、万願寺とうがらしと茄子のパン粉焼き。刻んだ茄子を万願寺とうがらしの中に詰め込んでパン粉を加えて焼き上げており、トロトロでほろ苦さと甘さを感じる茄子と万願寺とうがらしは、どこか茄子田楽のような趣も。サルティンボッカと一緒に食べることで、より両者の味が引き立つ、そんな一皿でした。
デザートは、イタリアンスイーツでも欠かせない食材のピスタチオを使った「ピスタチオのパンナコッタ チェリーコンポート」。ピスタチオのパンナコッタに生クリームやチェリーコンポートを合わせ、ピスタチオやシナモンのクランブルをトッピングしていて、フルフルで濃厚なピスタチオパンナコッタに、サクサクのクランブル、トロッと甘酸っぱいチェリーコンポートのハーモニーがたまりません。
全6品で一皿一皿のポーションも大きく、食べ応え抜群な本コース。食欲に自信のある方でもお腹いっぱい食べられる、満足感の高い内容でした。
ちなみに今後の「イタリアを旅するリージョナルメニュー」では、9月にトスカーナ州、10月にエミリア・ロマーニャ州、11月にピエモンテ州、12月にロンバルディア州をテーマにしたコースが予定されているとのこと。東京の美しい景色を眺めながら、イタリア各州の美食で非日常気分を味わってみてはいかがでしょうか?
〈PIGNETO(ピニェート)〉
■東京都千代田区大手町1-2-1 フォーシーズンズホテル東京大手町39F
■03 -6810-0655(レストラン予約)
■11:30~14:00(14:00LO)、17:30~20:00(19:00LO)
■無休
■公式サイト
※自治体の要請により営業時間や種類提供状況について、変更の可能性あり。