美しい色彩の花束でアートに触れる。 東京・丸の内〈三菱一号館美術館〉が作品をイメージした“展覧会チケット付き花束”を販売。

LEARN 2020.12.04

東京・丸の内の〈三菱一号館美術館〉と、新型コロナウイルスの影響による花の廃棄問題に向き合い生産者を応援する「2020 スマイルフラワープロジェクト」がコラボレーション。〈三菱一号館美術館〉で開館10周年を記念して開催中の『1894 Visions ルドン、ロートレック展』にちなみ、作品をイメージした展覧会チケット付きの「スペシャル花束」を販売中です。さっそくプランを体験してみることに!

ルドン、ロートレックの作品をイメージした花束に感激!

今回、〈三菱一号館美術館〉と「2020 スマイルフラワープロジェクト」がコラボレーションしたスペシャル花束は、全部で3種類。いずれも、同プロジェクトに参加する〈ローズギャラリー〉の武田桃子さんが監修しています。

まずは、〈三菱一号館美術館〉の所蔵品を代表するオディロン・ルドンの『グラン・ブーケ(大きな花束)』をイメージした「グラン・ブーケ」。パステルで描かれた鮮やかな発色と、作品の幻想的な花の姿をひまわりやガーベラ、スプレー咲きの花を使って表現しています。また、ルドンが残した数多くの花瓶と花をモチーフにした作品をイメージしたプチ・ブーケも。

もう一つは、トゥルーズ=ロートレックの作品の色彩からインスパイアされた花束。ディープオレンジのバラや、イエローのスプレーバラをベースとして、ブラックをポイントに置くなど、ロートレック作品の色彩のコントラスを表現。どれも作品の世界観がたっぷりと味わえる花束です。私は、「グラン・ブーケ」を送ってもらうことに!

写真は「グラン・ブーケ」。両手いっぱいの花束は気分が高まります!
写真は「グラン・ブーケ」。両手いっぱいの花束は気分が高まります!
チケットもゲットして、展覧会に行くのがワクワク…。
チケットもゲットして、展覧会に行くのがワクワク…。

そして、自宅にチケット付きのスペシャル花束「グラン・ブーケ」が到着しました。作品名の通り、想像よりもずっと大きい花束に感激!色とりどりの花は、見ているだけで心が満たされていくようでした。また、展覧会チケットもあわせてゲット。

『「スペシャル花束」プラン』では花束のみの販売もあるので、美術館に足を運ぶのが難しい方も、おうちでゆっくりと展覧会の雰囲気を楽しめます。遠方にも配送が可能なので、遠くにいる大切な方にプレゼントするのも素敵ですね!

『「スペシャル花束」プラン』
■販売期間:~12月22日(火)
※注文品の配送は12月25日(金)まで可能。
■販売場所:「1894 Visions展 スペシャル花束」特設ページ
■価格:「ルドン」5,000円、「ロートレック」7,000円、「グラン・ブーケ」9,000円
※全て税込、チケット代込、送料無料。
※先着50名にノベルティの「三菱一号館美術館開館10周年記念 今治タオルハンカチ」を同梱(無くなり次第終了)。

『1894 Visions ルドン、ロートレック展』の様子をレポート。

庭に面した「中庭口」が入り口です。東京駅から徒歩5分なのも嬉しい!
庭に面した「中庭口」が入り口です。東京駅から徒歩5分なのも嬉しい!

そして後日、〈三菱一号館美術館〉に足を運びました。今回開催されている『1894 Visions ルドン、ロートレック展』は、〈三菱一号館〉が丸の内初のオフィスビルとして建てられた“1894年”をテーマにした展覧会です。

その後、一度老朽化によりレンガの建物は解体されましたが、忠実に復元され、2010年に美術館として生まれ変わりました。この展覧会は、そんな美術館の開館10周年記念イヤー最後を飾る展覧会でもあります。

丸の内 三菱一号館美術館

館内に入ると、音声ガイドの案内が。この展覧会では自分のスマホやタブレットにアプリをダウンロードして、無料で利用できるそうです。展覧会をより深くまで楽しめますね!

中央階段は撮影もOK!
中央階段は撮影もOK!

また、展示部屋に向かう途中には思わず立ち止まって見とれてしまう美しい中央階段があります。作品ももちろんですが、館内の雰囲気からも1894年当時の様子を楽しめます。撮影も可能なので、趣ある景色をパシャリ。

※特別な許可を得て撮影しています。
※特別な許可を得て撮影しています。

今回の展覧会は〈三菱一号館美術館〉の所蔵作品を代表するルドンとローレックの作品を楽しめるだけではありません。テーマである“1894年”を起点とし、ルノワールやモネなど、その前後の時代に活躍していたさまざまな画家たちの作品も楽しむことができます。通常は作品の撮影は禁止されていますが、今回は特別に撮影をさせていただいたので、展覧会の雰囲気を楽しんでくださいね!

※特別な許可を得て撮影しています。
※特別な許可を得て撮影しています。

こちらは、19世紀後半にフランスで活躍した画家・ルドンが“黒の使い手”として有名だった頃の作品を集めた部屋。ルドンは1894年までほぼ色彩を使った作品を描かず、木炭画と石版画によるモノクロの作品ばかりを描いていたそうです。植物学者に影響を受け、顕微鏡で見て拡大したような視点のモチーフも。幻想的な作品たちは、不思議な存在感を放っています。

※特別な許可を得て撮影しています。
※特別な許可を得て撮影しています。

そしてこちらは、ルドンと同時期に同じ国で活躍していた、もう一人の画家・ロートレックの作品。ロートレックはポスターの原画などを手掛けて有名になったそうです。2人は同じ時代に活躍していたものの、当人同士の接点などが見つかっていないんだとか。確かに、先ほどのルドンと比べると対照的とも言えるほど画風がちがいますよね。

この当時は、新しい技術として版画がどんどん取り入れられていた時代だったそうですよ。

※特別な許可を得て撮影しています。
※特別な許可を得て撮影しています。

また、展覧会では同じ時代に活躍していた日本人画家の作品も展示してあります。こちらは、1878年にフランスへ留学していた山本芳翠(ほうすい)の作品。芳翠はフランスに留学し、かつてルドンが学んだアカデミスムの画家・ジェロームに学びました。しかし、海軍の巡洋艦「畝傍(うねび)」が芳翠留学中の作品をのせた航海中に消息を絶ち、ほとんどの作品が失われてしまいます。そのため、重要文化財の『裸婦』は、現存する数少ない作例のひとつ。日本の童話『浦島太郎』をモチーフにした『浦島』も、オリエンタリズムを感じさせる面白い作品です。

同じ時代に発表された日本とフランスの作品を比べられるのも、この展覧会の醍醐味ですね!

※特別な許可を得て撮影しています。
※特別な許可を得て撮影しています。

そして…こちらが花束のモチーフにもなったルドンの作品『グラン・ブーケ(大きな花束)』。黒の作品ばかりを描いていたルドンですが、1894年に初めて色彩の作品を発表します。彼はその後、花をモチーフにした作品を数多く手がけますが、中でも高さ約2.4mと最大の大きさを誇るのがこちらの作品です。なんでも、貴族の食堂の城壁を飾っていた作品のひとつだそう。こんな作品が飾られている食堂、ぜひ食事してみたい…!

この展覧会は、“1894年”に向かって時系列で作品が展示されているので、時代背景を思い浮かべながら作品を観ることでより臨場感を味わえました。今回ご紹介した作品はほんの一部。本物は、ぜひ会場で観てみてくださいね!

『1894 Visions ルドン、ロートレック展』
■会期:~2021年1月17日(日)
■開館時間:10:00~18:00
※入館は閉館の30分前まで(祝日を除く金曜と会期最終週平日、第2水曜日は21:00まで)
※月曜日が祝日の場合と、12月28日(月)、2021年1月4日(月)は開館。
■会場:三菱一号館美術館(東京都千代田区丸の内2-6-2)
■入館料:当日券 一般 2,000円、高校・大学生 1,000円、小・中学生 無料(音声ガイド付)
展覧会サイト

併設のカフェでは会期中限定のタイアップメニューが登場!

丸の内 三菱一号館美術館

展覧会を満喫したあとは、美術館に併設されたカフェ〈Café 1894〉にやってきました。こちらのカフェは、1894年に利用されていた銀行営業室を復元しています。クラシックで趣のある空間は、都心にいるとは思えないほどの非日常感です!

ドリンク付きのランチ「Vision(ヴィジョン)-モノクロから色彩へ-」2,420円。
ドリンク付きのランチ「Vision(ヴィジョン)-モノクロから色彩へ-」2,420円。

タイアップメニューのひとつが、ランチメニューとして提供される「Vision(ヴィジョン)-モノクロから色彩へ-」。メニュー名から何となく推測できる通り、モノクロの前菜、彩り豊かなメインで、ルドンの作品がモノクロから色彩を帯びていく様を表現しています。

前菜は、「カリフラワーのムース」。上にのっているのは、トマトのジュレと、生うに。竹炭で作ったパリパリとしたチュイールは、割って濃厚なムースと一緒に味わえます。メインは、「サーモンのポワレ」。サーモンの下には紫いものピューレが引いてあり、ピューレの甘さと焦がしバターで作ったブール・ノワゼットというソースが、ほどよいバランスで口の中に広がります。ケッパーなど数種類のハーブと一緒に食べれば、調和のとれた贅沢な味わいに!

一見量が少なめに見えるものの、カリフラワーのムースや紫いものピューレに重みがあるので、満足感たっぷりでした!

「おとなのグラン・ブーケ」990円、ドリンクセットは1,320円。
「おとなのグラン・ブーケ」990円、ドリンクセットは1,320円。

もうひとつのタイアップメニューはデザートの「おとなのグラン・ブーケ」です。こちらも『グラン・ブーケ』の鮮やかな色彩を表現。下にチョコレートのムース、ブルーベリーのジャムが引いてあり、その上にゆずのソルベや巨峰などのフルーツがのっています。

軽い口当たりのチョコレートムースの甘さと、ゆずの酸味、フルーツの爽やかさが相まってさっぱりと味わえます。さらに、添えられているアルコールのリキュール「グランマニエ」をお好みでかければ、たちまち大人の味わいに!ちなみに、ランチは11:00~14:00までの提供、デザートは14:00~17:00までの提供なので、どちらも食べたい人は13:00くらいの遅めランチが狙い目かも?

今回のプランを体験してみて、花束が自宅に届き、会場に足を運び、作品を観る…その流れにストーリーがあり、より作品の世界観を楽しめました!今年はコロナの影響でアートに触れる機会が少なかったという人も少なくないはず。今年最後に、アートの世界にたっぷり浸れるプランを利用してみてはいかがでしょうか。

〈Café 1894〉
■東京都千代田区丸の内2-6-2 三菱一号館美術館1F
■03-3212-7156
※予約は11:00〜12:00のランチ(平日のみ)、18:00以降のディナー利用に限る。
■11:00〜23:00(22:00LO)
※12月17日(木)までは~22:00(21:00LO)に短縮営業。
■不定休
公式サイト
※価格は全て税込。

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