その日の体調や気分に合わせ抽出してくれる「teploティーポット」を体験。 〈teplo〉と資生堂〈S/PARK Cafe〉が1日限定のティーペアリングレストランを開店。『teplo premium restaurant』レポート。
スマートフォンアプリと連携し、飲む人に最適なお茶を自動抽出する「teploティーポット」。注目度が高く、2020年8月の販売4日間で初回分の出荷が売り切れてしまったほどだとか。開発・販売を手掛ける〈株式会社LOAD&ROAD〉ではその魅力を多くの人に知ってもらおうと、「teploティーポット」を使ったプレミアム・レストランを1日限定でオープン。10月25日(日)に開催された、資生堂〈S/PARK Cafe〉とのコラボイベントをレポートします。
茶葉ごとに最適な抽出温度や時間を導き出し、飲み手に合わせたお茶を淹れる「teploティーポット」。その魅力を料理とのティーペアリングで広く知ってもらおうと開催しているのが、日時限定のプレミアム・レストラン『teplo premium restaurant』です。
9月27日(日)に16名限定で行われた第一弾は〈&AND HOSTEL AKIHABARA〉とコラボレーション。唐津焼作家・岸田匡啓さんのうつわを使った和食と、「teploティーポット」で抽出したさまざまなお茶とのペアリングで参加者をもてなしました。
第二弾は資生堂の研究開発拠点である資生堂グローバルイノベーションセンター〈S/PARK〉内の〈S/PARK Cafe〉で開催。「teploティーポット」で抽出するお茶を主役に、資生堂パーラーで20年以上腕を磨いてきたシェフ・浅野雄哉さんと、前回に続き担当するソムリエ・塚越慎之介さんがタッグを組み、クラシックな西洋料理とのペアリングを提供します。
専用アプリと内蔵センサーで実現。世界初の「パーソナライズ抽出機能」を搭載したティーポット。
「teploティーポット」はこちら。
一見、普通のコーヒーメーカーのようですが、専用のスマートフォンアプリと本体に内蔵されたセンサーで茶葉ごとに自動抽出してくれるのが特徴です。
お茶の生産者や専門家に協力を依頼し、ジャンピングや蒸らしなど、それぞれの抽出条件をデータベース化し、専用アプリにインプットしているそう。
現在は緑茶、紅茶、中国茶、台湾茶、ハーブティーなど20種が公式茶葉として登録。10月22日より、茶葉のサブスクリプションもスタートしました。
体に優しい西洋料理6品と合わせるティーペアリング・コース。
6品のコースはどれも既製品や化学調味料を使わず、〈S/PARK Cafe〉内のキッチンで手作り。野菜をたっぷり使い、彩り豊かで体に優しい品が並びます。「西洋料理に欠かせないバターやビネガーを、どのようにお茶に合わせるかに心を配りました」と浅野シェフ。
それぞれの料理に、ソムリエ・塚越さんが「teploティーポット」で抽出方法を試したり、茶葉をブレンドしたり。こだわりのお茶6種を合わせています。
スパークリング・グリーンティー×マグロの温かいカルパッチョ。
1品目はマグロの温かいカルパッチョが登場。藁で香りをつけた炙りマグロに、シャキシャキとした紅心大根やカラスミが添えられています。合わせるのはスパークリングの緑茶。風にさらし、生葉に含まれる水分を飛ばす“萎凋(いちょう)”の茶葉で、中国茶ではよく使われる手法ですが、緑茶では珍しいのだとか。ジャスミンのような花の香りが、炭酸でふわっと広がります。
カルパッチョのソースには醤油が使われており、緑茶との相性もぴったり。和の要素も感じられるペアリングです。
ダージリンティー×鴨のテリーヌ。
2品目は鴨のテリーヌ。ピスタチオやレーズンが入っていて、力強い鴨の旨みを引き立てます。ピンク色のソースはフランボワーズのピューレをベースに鴨のだし汁を加えています。甘やかでほんのり酸味の効いた味わいになっていました。
イタリアンパセリとラディッシュを合わせた香草サラダは、ワインビネガーでさっぱりと。
「テリーヌのレーズンと合わせ、マスカットのような果実味のある茶葉を選びました」とソムリエ・塚越さん。渋みを抑えたまろやかな味わいで、料理の個性を高めるような組み合わせです。
黒麹の発酵茶×カプチーノ仕立てのロワイヤル。
3品目はピューレ状にした白霊茸(ハクレイダケ)を卵と合わせ、茶碗蒸しのように仕上げたロワイヤル。カプチーノのようなふわふわの泡は牛乳と帆立だしで作られていて、鼻を近づけると帆立の香りがふわり。
ひと振りのターメリックパウダーもアクセントになっています。
こちらに合わせたのが、黒麹で発酵させた静岡のお茶。熟成感のある深いコクが、キノコの風味とよくマッチしています。
阿里山烏龍茶×日本酒を使った平目のヴァプール。
4品目の魚料理は、水ではなく日本酒でヴァプール(蒸した)した平目がメイン。オリーブと柑橘を使った爽やかなソースがよく合います。横にはトマトとズッキーニのファルシが添えられており、トップに
飾られたみょうがのソテーが力強さを演出しています。
合わせたのは台湾の高級茶・金萱のウーロン茶。なめらかな口当たりで、マンゴーのような南国の果実を思わせる香りが後味に広がります。「魚料理ということで白ワインをイメージしました」と塚越さんが言う通り、スッキリかつ華やかな味わいです。
京都プレミアム玉露×赤ワインで煮込んだ牛タンのソテー。
5品目は肉料理。赤ワインで2日間マリネしソテーしたという牛タンは驚くほどの柔らかさ!シェリービネガーで仕上げたハチミツ入りソースが、お肉の旨味を膨らませます。
奥に見える丸い揚げ物は、さつまいもと玉ねぎとゴルゴンゾーラ入り。クセのある風味に、さつまいもの甘さがマッチしていました。
「肉料理に合う王道は紅茶ですが、先ほど鴨に合わせたので、今度は旨みのある玉露を合わせました」と塚越さん。覆いで日光を遮って育てる玉露は森のような香り。肉やチーズの香りと複合的に楽しんでもらえたら、との狙いがあるそう。
カボチャのモンブランと合わせるお茶は実機体験。
最後のデザートでは、実際に「teploティーポット」を体験。
あらかじめ登録してある茶葉をアプリで選ぶだけでOK。さらに「仕事に集中」「元気が欲しい」など、なりたい気分でも選べます。6つのセンサーが置いた指から脈拍、指の温度、室温、湿度、照度、騒音レベルを計測。
今回は「リラックスしたい」を選んだところ、湯温低めでの抽出になりました。これにより渋みを抑え、マイルドな味わいが楽しめるそう。
お湯が設定温度になると、セットしたインフューザーが揺れ始めます。これも、茶葉ごとに動きを細かくプログラムしているのだとか。
こっくりと濃厚なカボチャのモンブラン。下にはアーモンドの香り豊かなビスキュイ・ジョコンドで、ブルーベリーとクリームチーズを使った酸味のあるソースと合わせてあります。
合わせたお茶はフルーティーな和紅茶。パッションフルーツのような風味がするのですが、香料は一切使っていないそう。「ウンカ」という虫が茶葉を噛むと、不思議なことにこうした香りが出るのだとか。
こうしたお茶の面白さを伺いながら楽しめるのも『teplo premium restaurant』ならではです。
20~50代と幅広い利用層。プログラム済みの『茶葉のサブスク』もスタート。
「teploティーポット」を開発した〈LOAD&ROAD〉は、テクノロジーでお茶をデザインすることを目指し、2015年に創業したスタートアップ企業。
代表取締役CEOの河野辺和典さんに利用層を聞いたところ、「20代~50代が多く男女比も半々。普段お茶をよく飲むのは40代以降の方が多いのですが、それよりも幅広い方に使っていただけています」とのこと。アプリを通じて利用者から送られるフィードバッグも、ポジティブな意見が多いのだとか。
10月22日からは毎月1回、「teploティーポット」のパーソナライズ抽出機能に対応した茶葉15パックが届くサブスクサービスも開始。アプリから申し込みが可能です。
失敗なく、いつでもおいしいお茶が楽しめる「teploティーポット」。『teplo premium restaurant』第三弾も現在計画中とのこと。まずは公式サイトをチェックしてみてはいかがでしょうか。
「teploティーポット」
■価格:25,000円(税抜)
■サイズ: 幅約200 × 奥行約200 × 高さ約200mm (パワーベース含む)
■重量:約0.85kg(パワーベース含む)
■容量:約350ml
■定格消費電力:約600W
■電源:100V / 50 - 60Hz
■公式茶葉 2パックセット付き
〈teplo〉公式茶葉サブスク
■月額料金:1,700円(税抜、送料込)※日本国内のみ。
■セット内容:〈teplo〉公式茶葉15パック
■配送頻度:毎月1回
■お申し込み:「teploティーポット」公式アプリ内で受付。
■公式サイト