もっと!「日本の美味しさ簡単レシピ」 都内ではめったに出会えない。萩の地魚のオイル漬けを冷たいパスタに!
旅行先で買ったり、おみやげでもらったストックフード、キッチンに埋もれてませんか?その1品、ぱぱっとひと手間加えるだけで、きちんとしたひと皿になるんです。料理家さんたちが提案する、日本各地のストックフードを使った簡単レシピの連載を、より詳しく、コツやポイントとともに紹介します。今回は坂田阿希子さんが、萩産の「ヒメジオイル漬け」をアレンジしました。
三皿目 坂田阿希子さん×オイル・ルージュ(ヒメジオイル漬け)赤くてちっちゃな萩の地魚を冷たいパスタと合わせて。
今回は山口県萩産のヒメジのオイル漬けを、坂田阿希子さんがアレンジ!ヒメジは地元では「金太郎」と呼ばれる、15センチほどの小さな魚。まとまった漁獲がないため都市部ではめったにお目にかかれませんが、地元では刺身や塩焼きでもおなじみ。この魚、シンプルなオイル漬けにした瓶詰めとして販売されています。「白身のあっさりとした風味の中に甘み、うま味があり、クセもないので和洋問わずアレンジできます」と、坂田さん。しょうゆを隠し味に、つるんと冷たいパスタにしあげました。
▶まずは、材料の下準備をします。
今回は、本当にカンタン。材料を準備しておけば、あとはパスタをゆでるだけ。あっという間にできちゃいます。
▶紫玉ネギ、ケイバー、オリーブを調味料、オイル・ルージュと和えて。
薄切りにした紫玉ネギ、粗みじんにしたケイパー、包丁でつぶしたオリーブをボウルに入れ、調味料を加えて和えておきます。ここにオイル・ルージュを投入!さっくり混ぜ合わせて。
▶氷水で冷やしたパスタと具材を混ぜ合わせる。
パスタはゆでて氷水で冷やし、水気をしっかりしぼってから、先ほどのボウルに加えます。今回は冷製なので、細めのフェデリーニをチョイス。つるんといただきます。
ここがポイント↓
パスタと具材を和えるときには、味をなじませるように手を使ってさっくりと合わせます。オイル・ルージュは中の骨まで柔らかくなっているので、身がほぐれすぎないようにすると魚本来の味も楽しめます。
▶ヒメジの赤も鮮やか!ケイパーとオリーブの風味が香るパスタが完成。
材料を下準備して味付けしたら、あとはオイル・ルージュとパスタを和えるだけ、と本当に手軽。だけど、氷水で冷やしてしこしこ、つるんとさせたパスタに、繊細なヒメジの味わいがからんでオツな味わい。ケイパー、オリーブの風味がアクセントになって、週末ランチにもぴったりです。金太郎=ヒメジは、フランス料理では高級魚とされる「ルージュ」の近縁種。フレンチやイタリアンとも好相性というのも、なるほどと思わせてくれるひと皿になりました。
今回使用したのはこちら
【オイル・ルージュ(ヒメジオイル漬け)】
山口県萩産の地魚「金太郎」を、素材の風味を生かすため塩とコリアンダーのみで味付けし、オイル漬けに。■130g 756円(税込)
■都内では〈おいでませ山口館〉などで購入可
■問い合わせ/おいでませ山口館 03-3231-1863
今回のレシピはこちら
【オイル・ルージュの冷たいパスタ】
材料(2人分)
フェデリーニ………………160g
紫玉ねぎ……………………1/2個
オイル・ルージュ……1瓶(130g)
ケイパー…………………大さじ1
グリーンオリーブ……………30g
オリーブオイル……大さじ3〜4
塩…………………………小さじ1/3
レモン…………………………1/2個
しょうゆ…………………小さじ1/2
ディル………………………お好みで
1.紫玉ねぎは薄切りにして水にさらす。ケイパーは粗めのみじん切りにし、オリーブは包丁でつぶす。
2.1をすべてボウルに入れ、オリーブオイル、塩、レモン汁、しょうゆで和えたところに、オイルルージュを加えて混ぜる。
3.フェデリーニは表示通りに茹でて氷水で冷やしてから水気をしっかりとしぼり、2に加えてさっくりと和える。盛りつけて、お好みでディルを添える。
レシピを教えてくれたのは……
【坂田阿希子】
料理家。国内外の新たなおいしさを常に探求し、料理教室「studio SPOON」を主宰。著書は『このひと皿でパーフェクト、パワーサラダ』など多数。
photo:Jun Kato