「あの人に聞いた、家での最高の過ごし方」 古着屋オーナー・鈴木里美さんのメリハリをつけるおうち時間の過ごし方。「ソファで至福の漫画時間も」

LEARN 2020.05.13

快適なおこもり時間を実現する人たちの取材を通して見えてきたのは、「どこに出かけても必ず帰りたくなる家」「長時間過ごすことが楽しい家」という共通項。家での時間を楽しむためのコツを彼女たちから学びます。今回は、古着屋〈OZ VINTAGE〉のオーナーである鈴木里美さん。彼女にとって、縫い物はプライベートでも必要な、日常ルーティンのひとつ。

無心に手を動かす縫い物は愛する洋服と触れ合う時間。

折りたたみ式デスクをあけると、そこは縫い物をするスペースに。縫い物セットが入っているシェイカーボックスを取り出し、慣れた手付きで縫い物をスタートする鈴木さん。

手前の針山はヴィンテージ。
手前の針山はヴィンテージ。

「休日も夜もしょっちゅう縫い物をしています。買い付けてきた古着のリペアがメイン。ボタンをつけたり、肩やウエストを詰めたり…、服の時代や性質によってベストな修理方法を考え、膨大な数をこなします。それに、友人が家に遊びに来る時にお洋服を持参して「ついでにこの裾を...」なんてお願いされることも(笑)。縫っている間は無心になれるので、ゲームと感覚が近い気もします」

集中したい時はデスク、ながら縫いできるくらいの単純な作業の時はソファでのんびり手を動かしている。
「まち針がたくさん刺さっている針山は手芸屋によく売っている定番ものですが、手につけられるので、デスクやソファに移動しても安心。お店ではずっと立っているので、家では料理時間以外はとにかく座りたい。座りながら無心になれる縫い物はいいリフレッシュ時間。それに、定期的に手を動かしていることで、スキルを維持できている気もします。単純作業の時はソファで映画を観ながら縫い物を。どう縫うのかさえ決まれば、あとはひたすら無心にチクチクと手を動かすのみ。無心な時間をくれる縫い物、漫画、料理が私の家時間の大半を占めています」

【家時間のおとも】愛する漫画がびっしりと並ぶベッドルーム。

〈OZ VINTAGE〉鈴木里美

「最近はまっているのはヤマシタトモコさん。もれなく全て面白く、実は同い年で、今一番お会いしてみたい人。漫画を読むのは現実逃避でもあり、勉強にもなる時間です」

【ベストツール】定番の針山と贈り物のシェイカーボックス。

〈OZ VINTAGE〉鈴木里美

「裁縫道具箱として使っている赤と緑のシェイカーボックスは、ギフトでもらったもの。ヴィンテージのアーミッシュのものだと聞いています。針山は学生時代からずっと愛用」

Profile/鈴木里美(すずき・さとみ)

2018年、渋谷に自身の店〈OZ VINTAGE〉をオープン。買い付けから接客までひとりで切り盛りし、日常を彩るファッションや雑貨を提案。

(Hanako1184号掲載/photo:Kosuke Mae text:Maki Kakimoto)

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