“パン飲み”ブームに迫る! 〈パーラー江古田〉出身者が独立し新店オープン!パンラボ・池田さん注目の西小山〈Cizia〉へ。
パンラボの池田浩明さんが提唱する新たなパンの楽しみは、“パンで呑む”軽やかな過ごし方。池田さん指南のもと、ハナコラボで俳優の竹内ももこさんが初体験しました。Hanako『1000円の幸せと、6000円の悦びと。おいしい店!』「パンの新境地となる“パン呑み”の世界へ。」よりお届け。
生産者の思いをパンと料理に大切に込める。
近ごろのパン屋には、ワインも自慢の店が多数。というのも、伝説的なベーカリーカフェ〈パーラー江古田〉出身者が続々と独立しているのだ。自然派ワインのセレクトにも定評のあるこの店は〝パン呑み〞の起点だろう。元来脇役だったパンがお酒のお供として格上げされ、卒業生の店をはじめとしたムーブメントになっている。パンラボの池田浩明さんが最も注目するテーマだ。
その中の一つ、西小山の〈Cizia〉にお邪魔した。立ち呑み屋のように気軽に〝パン呑み〞を日常に取り込んでほしいと、量り売りのパン、600円〜の小皿料理、グラス850円〜の自然派ワインをメニューの要に。こだわりの食材で作る料理には生産者の紹介を交え、目の前の食事を奥深く味わうことができる。
パン好きが高じ、有名店で働いた経験もある俳優の竹内ももこさんは、この新境地に瞳を輝かせるばかり。池田さん推薦の〝パン呑み〞店へと、さらに開拓を進めることにした。
ワインと同じブドウ酵母で作ったパンの鉄板コンビ。
店主・ばばかつえさんが「食欲の湧くワイン」と、惚れ込んだ宮城のワイナリー〈Fattoria AL FIORE 〉がメインのストック。たとえば「hana」に使われるブドウ品種スチューベンの酵母でパンを作ることで、ペアリングが抜群に。その日のおすすめパンは300円/100g。
パンの素材のバックストーリーが食卓をもっと楽しくする。
スチューベン、バナナ、りんご、レモンなどさまざまな酵母を自家製。「生産者を近くに感じる店」を目指して、ワインだけでなく野菜や果物にも、作り手の思いを込める。小麦と酵母が生み出す複雑な味わいのパンは、自然派ワインの飲み口とぴったり。
パン呑みを盛り上げるセンスの良い名脇役。
〈パーラー江古田〉に入る前は、レストランの厨房に入っていたばばさん。揚げた麹をトッピングした「Ciziaのポテトサラダ」、小麦農家とのつながりで生まれた「北海道中川さんの麦サラダ」、自家製の「砂肝のコンフィ」各600円など、気軽な小皿料理でも飲める。
〈Cizia〉
2019年11月7日オープン。西小山の商店街に名所が増えた。
■東京都品川区小山6-6-3
■03-6314-3965
■12:00~14:00LO、18:00~22:00LO(日12:00~17:00LO) 月休、日祝不定休
■20席/禁煙
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(Hanako1179号掲載/photo : Norio Kidera text : Kahoko Nishimura)