元ハナコのシンガポール書簡/拝啓、〈星〉へいらっしゃいませんか? 第2回 シンガポールおみやげ短時間収集〜ドタバタ帰省17’夏〜【元ハナコのシンガポール書簡】
結婚を機にシンガポールへ移住することになった元Hanako編集者による、星(=シンガポール)通信。東京23区ほどの大きさしかない小さな国。にもかかわらずアジア金融の中心を担うこの国には、各国から企業が進出し、活気にあふれています。ごはんもおいしくて、とってもアツい(暑い)国なのです。元ハナコが日々の生活で見つけた星情報、出張、観光の一助に……。第2回はシンガポールのお土産についてお伝えします。
日本は暑そうですね。体調など崩されていませんか?シンガポールは年間を通して日本の7月くらいの気候なので、真夏の日本と比べると、気温自体は日本のほうが高いんです。だから夏季の帰省は、ほんの少し不安。そう、わたし、夏休みをとって日本へ一時帰国します。久々の帰省なので、会いたい人がたくさん。みなさんにおみやげをお渡ししたいのですが、帰国日まであと2週間に迫ったところで、はたと気がつきました。
おみやげを買いに行く時間が、まったくもって、ない!
やっておかねばならないことが山積みで、ドタバタ。みやげ話だけを携えて帰ることになった心苦しさに苛まれていたのですが、帰国当日、夜8時便に向けて準備していたところ、航空会社からの出発遅延連絡を受けました。思わぬ2時間の猶予ができたので、高速で周れるルートでおみやげ収集をすべく、猛ダッシュ!
シンガポールで出合うエスニック
向かった先は、チャイナタウン、アラブストリート、リトルインディアの、3つのエスニックタウン。シンガポールみやげなのに、なぜエスニックかといえば、この国は多国籍国家としての歴史が古くからあるから。マラッカ海峡の入り口にあり、海上貿易の中心地として栄えたマレー半島には、15世紀後半から中国の貿易商が出入りするようになったり、16世紀にはポルトガル、19世紀にはイギリスと、列強諸国が入るようになったり。いまはアジア経済の中心として各国企業が進出していますが、さまざまな人種が存在するのはずっと昔からなのです。
狙うはローカルが使う可愛い日用品
起点はチャイナタウンに設定を。地下鉄(MRTと呼びます)のNorth East線(紫)またはDown Town線(青)でChinatown駅へ向かい、駅から徒歩4分の建物「Chinatown Complex」を目指します。
チャイナタウンにはマーライオンがプリントされたアイテムなど土産物露店がたくさん出ているのですが、個人的には中華系ローカルの日用品を探したくて、Chinatown Complex1階のマーケットへ。中国らしい文様が入るシリコン型など、チープで可愛い雑貨を購入。
チャイナタウンへ来ると「味香園(http://www.meiheongyuendessert.com.sg/)」でかき氷を食べたくなるのですが、時間がないので今回は我慢。。。
叙情的な光景が浮かぶ、魅惑の香り
再びChinatown駅へ戻って、Down Town線(青)でBugis駅へ移動し、サルタンモスクが美しい(夕景が最高!)アラブストリートへ。
ここでは香りモノが好きな友人のために、パフュームオイルを調達。おすすめは老舗の「Jamal Kazura Aromatics」です。
観光本などにも載っている名所で、なんといってもアルコールや水を使っていない、香り持ちが素晴らしい。爽やかな万人受けタイプから個性的なものまでいろいろありますが、日本人好みはオレンジとイランイランを主体にした蠱惑的な香りの、その名も「ニッポン・クイーン」。エジプトの職人が手仕事で作るガラスボトルとセットにしてもらいます。
“ばらまきみやげ”も見つかるリトルインディア
最後はリトルインディアへ。MRTでもバスでも来られるのですが、時間短縮のためタクシーを利用。Tekka Centre向かいのインド系雑貨屋〈JOTHI〉まで約5分で到着します。
〈JOTHI〉は、以前、同エリアの人気インド料理店〈Mustard(http://www.mustardsingapore.com)
〉でランチをした際、店で使っている食器が可愛いかったので、どこで買えるのか店主に尋ね、教えていただいた場所。おうちごはんを楽しむかたに、ここでシルバートレイを調達します。重くないので持ち運びに便利なのです。
ちなみに同店はサプリメントや美容アイテムも充実。なかなかにローカル度が高いため未挑戦なのですが、パッケージが面白いので、いずれ試してみて良ければおみやげ昇格させようかなと目論み中。
さらに〈Mustafa Centre〉へ移動します。〈JOTHI〉から徒歩10分ですが、荷物が増えたのでバスを利用。Tekka Centre停留所からバスNo.66、67、131……とたくさん出ていて便利です。Mustafa Centreとは24時間営業のショッピングセンターで、ここにないものはない、と言っても過言ではないほどなんでも揃い(日用品から生鮮など生活物資はもちろん、車椅子なんかも販売)、ばらまき用にぴったりなものが見つかります。
おすすめは1階のビューティコーナーにあるアーユルヴェーダ製品。ばらまき定番は、石鹸。すっきりした香りで脱脂力に長ける「CHANDRIKA」や、パッケージが可愛いく、香り高い白檀が魅力の「MYSORE SANDAL SOAP」が人気です。高保湿力を誇る「Himalaya」のリップバームも喜ばれます。
2階のお菓子コーナーには面白ビジュアルのビスケットなどがスタンバイ(写真を撮ろうとしたらパッケージの少年がすべて顔認証されました)。と、ここで2時間。タイムアウトなので、空港へ向かいます。
最後まで諦めない!空港でもおみやげ探し。
シンガポールのチャンギ国際空港といえば、庭があったり映画館があったりと、施設の充実ぶりが人気の空港です。もちろん、お買い物スポットもたくさんあり、早朝から深夜まで営業していて助かります。
空港で目指すは、シンガポールの高級老舗紅茶店〈TWG Tea Boutique〉。東京・自由が丘に出店するなど日本でもなじみ深いブランドですが、アイスティー用のティーバッグはシンガポール限定です。液色が桃色の「ピンクフラミンゴ」フレーバーを入手して、おみやげ準備は完了となりました。
というわけで、お気づきかもしれませんが、わたし、この手紙は日本国内から書いています。Hanako編集Oさん、お会いするとき、上記いずれかを持って参上いたしますね。お会いできるのを楽しみにしています。
敬具
〜今回ご紹介したお店はこちら〜
〈Chinatown Complex〉
■住所:335 Smith Street, Singapore 050335
■アクセス:MRT「Chinatown」駅より徒歩4分
■営業時間:店によって異なるが、AM11時ころからオープン
■定休日:店によって異なるが、日曜はクローズが多い
〈Jamal Kazura Aromatics〉
■住所:728 North Bridge Road, Singapore 198696
■アクセス:MRT「Bugis」駅より徒歩5分
■営業時間:10:00〜19:00(土日〜18:30)
■定休日:無休
※ほか、一帯に複数店舗あり。
〈JOTHI〉
■住所:1 Campbell Lane Singapore 209882
■アクセス:MRT「Little India」駅より徒歩3分
■営業時間:9:30〜21:00
■定休日:不定休
〈Mustafa Centre〉
■住所:145 Syed Alwi Road, Singapore 207704
■アクセス:MRT「Farrer Park」駅より徒歩3分
■営業時間:24時間営業
■定休日:無休
〈TWG Tea Boutique〉
■住所:CHANGI Airport 第1、2、3ターミナル出発ラウンジ内 各2F
■営業時間:6:00〜翌1:00
■定休日:無休