焼菓子も和菓子も、台湾茶と相性抜群!? 手土産にもおすすめ!人気料理家が選ぶ「台湾茶×スイーツ」のベストペアリング3選
花や蜜など香り豊かな台湾茶は、その華やかなアロマを基軸に合うお菓子を選ぶのも楽しい。そんな台湾茶とお菓子のベストペアリングを、人気料理家・植松良枝さんがナビゲート。さらに、ふだんのお茶の時間の過ごし方とお気に入りの茶器も教えてもらいました。
1.みんなでワイワイ楽しむお茶会セット。
「クセがなく、ずっと飲んでいられる『阿里山紅茶』。季節を問わず飲めるお茶です。〈六花亭〉のいろいろな種類のクッキーとも好相性。みんなでワイワイつまみながらお茶を飲む場にふさわしい組み合わせだと思います」。苺クランチチョコ、チーズクッキー、クロッカン、抹茶ラングドシャなど9種の焼き菓子の詰め合わせは、その名が示す通り、いろいろが楽しい。台湾・阿里山の高山地方の紅茶は、食事中のお茶としても好まれるまろやかな味わい。
2.ワインのような感覚で合わせる果実のゼリー。
「フルーティで蜜香があって、少し複雑な香りの『東方美人』は、ワインに近い感覚のお茶。だからドライフルーツも合いますが、私のおすすめは『パート・ド・フリュイ』。中でも素材となるフルーツの出どころにとことんこだわるこの店のものは希少だと思います」。地元の熊本や九州の農家の果物のみで作ったゼリー。台湾で人気の茶芸館〈小慢〉の京都支店のお茶はパッケージも素敵。
3.緑茶のような爽やかさに合う上品な甘さの和菓子。
「『包種茶』は清楚な花の香りがするお茶。でも緑茶に近い爽やかさもあって、私は和菓子にも合うお茶だと思います。しっかりとしたお饅頭よりは、甘さ控えめでさっぱりといただける『麩まんじゅう』を合わせて。これからの季節におすすめです」。さらりとした餡をよもぎ麩で包んだひと口サイズの饅頭は、軽やかな食感がいい。発酵度の低い烏龍茶は、見た目も緑茶に近いが、かすかに香る花の香りが台湾茶ならでは。
台湾茶のアロマが多忙な日々に癒しをもたらす。
「台湾茶は、2煎目以降もおいしい。何度も茶葉を取り替える必要がないので、味わいの変化を楽しみながら、ゆったりとした時間を過ごせます」と植松良枝さん。中国茶器は小さい茶碗をイメージしがちだが、植松さん愛用の少し大きめの白磁の茶碗は、台湾の茶芸館でも使われているものだ。
「台湾茶には独特のアロマがあって、リラックス効果をもたらしてくれます。昨年子どもを産んで、子育てと仕事と、毎日奮闘している中でやっととるお茶の時間はとても貴重。台湾茶の威力をあらためて実感します。日本で買うと、質のいいお茶ほど高価になるのですが、貴重な時間に飲むお茶は、ほかに代えがたいもの。また、台湾茶はその華やかなアロマによってお茶が主役にもなる。今回のペアリングも、それぞれのお茶の独特の香りや風味を前提に、合うお菓子を選びました」
(Hanako1170号掲載/photo : Naoki Seo text : Naomi Yokoyama (cat) edit : Seika Yajima)