夜まで楽しめる観光地。 週末は鎌倉へプチ旅行!地元に根付いた隠れ家、鎌倉のおすすめ和食料理店3軒
日帰りや、一泊二日のプチ旅行にはやっぱり鎌倉!今回は鎌倉にあるディナー利用におすすめな和食の名店を3軒ご紹介します。宿の夕飯を頂いてから一杯だけ外で、なんてのも楽しそう。
1.母と娘 、親子で切り盛り。ホッと心が和む、家庭の味。〈肴と酒の店 いさむ〉
小町通りから脇道に入った場所に構える隠れ家的存在。店を仕切るのは、3代目女将の坂本瑛子さんと、娘の桂さん。初代店主が若宮大路に食堂を開いたのが1924年(大正13年)。その後、小町通り沿いに移転し、2001年に現在の場所へ。南蛮漬けや煮物など、なじみのある家庭料理は、素材の味を生かして調理され、ほっこりと優しい味付けに、女将さんの愛を感じる。お一人様にもうれしいポーションで、ついつい何品も頼みたくなる!
カウンターには湯を張った燗台があり、お客自身で燗をつけられる。カウンターのほかテーブル席も。
2.名だたる鎌倉文士に愛された名店。〈奈可川〉
今年で創業43年。文壇史に大きな足跡を残した小林秀雄や永井龍男、立原正秋など鎌倉文士が行きつけにした、由緒あるカウンター割烹である。現在はランチ営業もしており、しらす丼や幕の内弁当を提供。夜は、地元の漁師から届く地魚や、築地から仕入れる全国各地の魚介を生かした料理でもてなす。御年80歳の大将と息子さんが作る絶品料理に舌鼓を打ちながら、接客担当の気さくな女将さんや娘さんと話に花を咲かせてみては。
地元で水揚げされた「平目の薄造り」2,500円は 、大根おろし、小ねぎなどの薬味と醤油で。ちろりに入れて供される「 燗酒」900円。里芋や大根などの野菜にダシがしっかりとしみ込 んだ「野菜煮」800円 も昔から人気が高いメニュー。
手書きのお品書きが目を引く、粋な雰囲気。小町通り沿いに立つ。
3.地元食材を使い、幅広い料理を提供。〈和房 達や〉
京都の老舗料亭〈京大和〉をはじめ、大阪の民芸酒房、東京のフレンチなどで研鑽を積んだ店主の張替達矢さんが店を開いて約7年。「小坪や佐島の地魚、鎌倉や三浦半島の野菜、伊勢原の地卵などを直接仕入れています。鎌倉周辺は本当に食材の宝庫で、料理人冥利に尽きますね」。食材の滋味深さを生かし、関西風のあっさりとした味付けに仕上げる。〆に提供される、自家製のデザートも女性に好評。
「 天然サワラ焼き」1,500円、「寿雀卵の出汁巻 玉子」800円。3品が供されるお通し(デザート 付き)800円 。新玉ねぎ、絹さやなど旬の野菜の風味が溶け出した煮汁を 、卵でとじた「地野菜の柳川」1,200円もいただきたい一品。
藍色ののれんをくぐり 、階段を上った先がお店の入口。テーブル席のほか、カウンター席と座敷も。
(Hanako1135号P53,54掲載/photo : Kanako Nakamura , Kayoko Aoki text : Mutsumi Hidaka , Emi Suzuki )