うどん?ラーメン? 濃厚煮干しスープもたまらない!所沢〈自家製うどん うどきち〉の進化系麺「肉そば」が気になる!
うどんとラーメン、2つの魅力が味わえる麺好き注目の進化系麺とは?濃厚な煮干しスープもたまらない、所沢〈自家製うどん うどきち〉のおすすめ「肉そば」をご紹介します。
うどんとラーメンの折衷麺、超濃厚煮干しスープとともに。
埼玉・所沢の閑静な住宅街で今日も元気にはためく〈自家製うどん うどきち〉ののれん。生家を改装した安らぎの空間から、さぞ素朴なうどんが出てくるものと思いきや、登場したのはなんとも艶やかな光を放つ、茶色みを帯びた麺。常時5~7種類の麺を用意する同店きっての異端児、その名も「肉そば」だ。
風味も弾力も申し分ない麺を魚介の濃い味わいがどっしり受け止める。クセになる麺体験をぜひ。並880円。
我が道を突き進むとして、うどん界ではちょっと有名な店主の倉田將昭さん曰く、「ラーメンではないけれど、うどんでもない(=当然そばでもない)」。といっても禅問答ではない。使う小麦粉は、ふっくらとした弾力が特徴の国産のうどん用粉。さらに、香り高い全粒粉と中華麺特有の風味を生むかんすいも加わる。その芳香は、濃厚な煮干しスープにたっぷりくぐらせてこそ花開く。まず鼻腔に広がるのは、親しんだ中華麺のテイスト。続いて、うどんらしいリッチな弾力に迎えられる。2つの魅力が同時に味わえる、うれしい驚きがそこにあった。
製麺の発想がすごい!
■STEP1
伊勢うどんに使われる国産小麦粉(右)と小麦本来の香りを残した全粒粉を独自にブレンド。
■STEP2
風味のカギを握る、中華麺に欠かせないかんすい。同店の麺で使うのはこの肉そばだけ。
■STEP3
スープとの相性と口あたりの良さを考慮し、夏と冬でカット幅を変更する心遣いも。
旨味の濃いスープがすごい!
■STEP1
瀬戸内産煮干し、節類4種、豚の背脂がベース。煮出す温度に気を配り、香りを閉じ込める。
■STEP2
砕いた煮干し、背脂でローストした煮干しのおこげも追加し、麺と絡む濃厚なタレが完成。
〈自家製うどん うどきち〉
外観はほぼ民家。友達の家に遊びに行くような気分で訪問を。
■埼玉県所沢市和ヶ原1-691-62
■042-947-0500
■11:30~14:15LO 水休、ほか不定休
■25席/禁煙
(Hanako1161号掲載/photo : Shinichiro Oroku text : Kon Inoue)