夏バテ気味でも食べられそう。“きゅうり”が主役のレシピ3選|料理×器の組み合わせも提案。
うえまつ・よしえ/季節に寄り添ったメニューに定評があり、料理教室やイベントも人気。食材や調味料、器、キッチンツールなどをセレクトするウェブショップ〈etepapa〉をオープン。@uematsuyoshie
夏のきゅうりが主役のメニューを、金属の器で涼しげに。
きゅうりは体を冷やす作用があるといわれ、暑い季節にぴったりの野菜。「私にとって、夏野菜の筆頭格がきゅうり。旬のものはみずみずしく、ポリッとした食感で、そのまま生で食べてももちろんいいのですが、加熱したりアレンジしてもおいしさが広がります」と植松良枝さん。
そんなきゅうりの魅力を存分に味わえるのが今回の3品。塩もみしてご飯の上にたっぷりと盛りつけたおもてなしにも最適なちらし寿司、歯ごたえが生きる和え物、新鮮な食感がアクセントの揚げ春巻きのレシピを教えてくれた。
そして、料理を涼しげに彩るのは、さかのゆきさんのアルミにアルマイト加工を施した器とボウル、洋白のトレイ。
「丁寧に金槌で叩いた器は、金属だけど手仕事らしい温かみがあります。シンプルだけど考え尽くされた形は、料理が映えて余白もきれい。軽くて扱いが楽なのでつい手が伸びます」
1. 段々に具材を重ねて華やかに。〈さばそぼろきゅうり寿司〉

準備しておくもの:さばそぼろ
さば水煮缶 …2缶(総量190g程度)
醤油 …大さじ2
みりん …大さじ2
酒 …小さじ2
酢 …小さじ2
しょうがのみじん切り …大1片分
サラダ油 …大さじ1強
作り方
❶ 深めのフライパンに油を熱し、しょうがを入れ、香りが立つまで炒める。❷ 汁気を切ったさばの水煮を①に加え、1㎝角程度のごろごろとした状態になるまでほぐしながら軽く炒めて、一カ所にまとめる。その上に酒、醤油、みりん、酢を回しかけ、静かに寄せ集めながら炒め、水分が飛んだら火を止めて粗熱をとる。
きゅうり …2本
青じそ …約10枚
みょうが …2本
ご飯 …2合分
【A】
寿司酢(米2合に対して)
酢 …大さじ4
砂糖 …大さじ2
塩 …小さじ1と1/2
炒り白ごま …大さじ1と1/2
しょうがのみじん切り …大1片分
さばそぼろ(※) …全量(上記参照)
作り方
❶ きゅうりは厚さ3㎜の薄切りにして、小さじ1程度の塩(分量外)で塩もみし、水気をぎゅっと絞っておく。青じそは食べやすい大きさにちぎって氷水に浸してアク抜きし、しゃきっとしたら水気を軽く絞り、ペーパーで水気をおさえておく。みょうがは7㎜角に切る。
❷ 寿司酢の材料をしっかりと混ぜ合わせておく。
❸ 炊きたてのご飯に②の寿司酢を回しかけ、しゃもじで切るように手早くなじませ、さらにAも加えて混ぜ合わせる。
❹ 酢飯を大皿に薄く広げ、その上に塩もみきゅうり、さばそぼろ(※)、青じそ、みょうがを彩りよく盛り合わせる。その上にもう一度同じ作業を繰り返して2段重ねにする。
2. あっさり、軽やかな食べ心地。〈切り干し大根ときゅうりの小菜〉

切り干し大根 …20g
きゅうり …2本
塩(塩もみ用) …小さじ1/2
ディル …適量
【A】
塩 …小さじ1/3
酢 …小さじ1
おろしにんにく …1/3片分
ごま油 …大さじ1と1/2
作り方
❶ 切り干し大根をさっと洗って10分ほど水で戻す。
❷ きゅうりの皮をピーラーで縞に剥き、縦半分に切ってスプーンで種を取り、めん棒で軽く叩いてから食べやすい長さに切ってボウルに入れ、塩もみする。
❸ 別のボウルにAを入れて混ぜ合わせる。
❹ 水気を絞って食べやすい大きさに切った①の切り干し大根、水気を絞った②のきゅうりを、③のボウルに入れて和える。
❺ ④のボウルにディルをちぎりながら加えて軽く和え、器に盛り重ねる。
3. ポリッとしたきゅうりの食感がアクセント。〈きゅうりと白身魚の揚げ春巻き〉

春巻きの皮 …4枚
きゅうり …小1本
青じそ …16枚
白身魚(スズキ、イサキ、鯛など)…120g
塩 …適量
揚げ油 …適量
梅だれ【A】
梅肉 …小さじ1
みりん …小さじ1〜2
(梅肉の甘みにより調整)
酢 …小さじ2
作り方
❶ 白身魚は塩少々を振って下味をつけたのち、1㎝角程度の棒状に切る。きゅうりは長さ8㎝程度になるように切り、さらに縦4等分の棒状に切って、包丁を寝かせて中心部の種をそぎ取る。
❷ 春巻きの皮を対角線で三角に切って1枚ずつはがす。きゅうり1切れと青じそ2枚、白身魚1/8量を手前中央に重ねてのせ、皮の両端を中央に向かって折りたたみ、そのままくるくると奥に巻いていき、水で留める。同様にすべて巻く。
❸ 揚げ油を170℃に熱し、②を入れて香ばしい色になるまで揚げて取り出し、熱々のうちに塩をほんの少し振る。
❹ Aの材料を混ぜて作った梅だれを好みの量つけていただく。
2004年の大学卒業後、金工作家として始動。2012年には東京・高尾から岡山県へ移住。現在は蒜山をベースに活動。暮らしになじむカナモノを作りたいと、金属(洋白・真鍮・アルミなど)を叩いて生活の道具を制作。
今年8月頃、さかのゆきさんのホームページで器の抽選販売を実施予定。詳細は7月頃にホームページ、インスタグラムで公開予定。
HP:https://www.yuki-sakano.com/
instagram:@000sakanoyuki
※今回使用した器は全て料理家私物。Web販売商品は未定。

















