【東京】本格・窯焼きピッツァ〈注目の新店〉と〈納得の定番店〉

【東京】本格・窯焼きピッツァ〈注目の新店〉と〈納得の定番店〉
食べごと放談 NEW&STANDARD
【東京】本格・窯焼きピッツァ〈注目の新店〉と〈納得の定番店〉
FOOD 2024.10.24
大活躍のフードライター小石原はるかさんが、毎号、テーマに合わせて予算10,000円以下で、勢いに乗る注目の新店と納得の定番店を紹介する新連載。初回はプチブームが起きているとウワサの窯焼きピッツァ
photo_Kaori Ouchi text_Haruka Koishihara
小石原はるか

こいしはら・はるか/一度ハマるととことん偏りがちなフードライター。著書に『東京最高のレストラン』(ぴあ/共著)、『自分史上最多ごはん』(小社刊)等。

柿沼佑武
ピッツァの巨匠の人生は波瀾万丈!

柿沼さんはドラマー生活を経て当時の厚生省関連施設に勤務後、イタリア車愛が高じてナポリへ。そこで知ったピッツァで人生が激変。

ワンオペで営む、薪焼きピッツァのニュー・ウェイブ。〈SAM〉(サム)/参宮橋

こんな住宅街にピッツェリアが!? と誰もが驚くであろう立地に、この春忽然と現れた新星がこちら。

店主の後藤さんは元ミュージシャン。バンドのベーシストとして活動していたが、30歳を機に「自分の好きな食べ物を作る仕事を」とピッツァの世界へ。三鷹の人気店〈武蔵野カンプス〉で、〈SAVOY〉(左ページ〈聖林館〉の前身)OBの店長に学び、自身も店長を務めた。

ここ数年、あらゆるジャンルでワンオペ+カウンターのお店は増えたけれど、ピザ屋さんは初めてかも。でも「なんとかなる気がしました」という後藤さんの言葉通りに、お店は順調。

やや小ぶりなピッツァの生地は“外サクッ・中じゅわ〜”の、後を引く食感。窯を活用した一品料理も楽しいし、ナチュラルワインやクラフトビールも充実。ふらっと立ち寄ってサクッと食べたい、そんな一軒だ。

〈SAM〉
loading="eager"

住所:東京都渋谷区代々木4-45-5 パークテラス参宮橋101

TEL:なし

営業時間:15:00〜22:00LO

定休日:毎月1・2・16・17・29・30・31日休

席数:12席(カウンター8席、テーブル4席)

Instagram:@sam_woodfired_

※予算1人約5,000円〜。

来年で開店30周年。ナポリピッツァを広めたレジェンド店。〈聖林館〉(せいりんかん)/中目黒

聖林館にて「マリナーラ」2,000円。具材はイタリア産のホールトマトとニンニク、オレガノ、バジルのみ。
「マリナーラ」2,000円。具材はイタリア産のホールトマトとニンニク、オレガノ、バジルのみ。

かのぼること20年以上、〈聖林館〉の前身である〈SAVOY〉で初めて食べたナポリピッツァは、それまでに経験したことのある“ピザ”とは一線を画す食べ物だった。まず、メニューは「マルゲリータ」と「マリナーラ」の2種類しかないというストイックさ!(裏メニューの「ビアンカ」が3年前から定番入りし、現在は3種類) 高温の薪窯で焼く生地は香ばしく、薄くても中がもっちり。出来たてをすかさず食べるべき料理の筆頭だけど、仮に冷めても味が落ちない。具のシンプルさにも驚いたっけ。

 オーナーの柿沼さんが40年前にナポリで出会い、「初めてなのに懐かしいと思った」その味を表現する秘訣は、一見相反するようだけれど「進化し続ける」こと。材料のコンディションや気候、また時代が求める味覚にも気を配り、職人・柿沼さんは日々窯の前に立つ。

〈聖林館〉
loading="lazy"

住所:東京都目黒区上目黒2-6-4

TEL:03-3714-5160

営業時間:11:30〜13:30LO(土日祝〜14:30LO)、18:00(土日祝17:00)〜20:30LO

定休日:無休 50席(カウンター5席、テーブル45席) 

instagram:@seirinkan_official 

※予算1人ランチ約3,000円〜、ディナー約5,000円〜。

▶︎食も、旅も、そして愛も。Hanakoのメルマガ。

Videos

Pick Up