日々を豊かにするヒントがここにある。 本、植物、焼き菓子…。京都で見つけた、暮らしを彩るアイテムショップ5軒
若いクリエーターたちが集まる裏路地エリアや、職人の技にモダンな要素が詰め込まれたお店の集まる五条エリアなど、京都には日々進化し続ける魅惑のエリアが盛りだくさん。花や本、ワインなど暮らしを豊かにするエッセンスの詰まった魅力的な5軒をご紹介します。
1.素朴さが魅力の焼き菓子店は見逃し注意の密やかさ。〈三宅製菓〉/木屋町五条
創業の明治時代には半生菓子を、昭和30年頃からはぼうろを作る小さな製菓店。生地を伸ばすのも型を抜くのも、ちょっと曲げて松葉の形にするのもすべて手仕事で、店主の三宅さん夫妻が店を切り盛り。
軽やかなそば松葉、甘さ控えめで香ばしいココナッツリングなど6種類ある焼き菓子はどれも優しくあと引く味わい。お値打ちぶりにも驚かされる。
右がそば松葉、左がレーズンをのせたレーズンパサン。驚くほど安い値段は店頭で確認を。パサンはバターを使わない焼き菓子。
2.元お茶屋をリノベした小箱でブックギャラリーに出合う。〈五条モール プチタム〉/木屋町五条
2017年10月に出町柳から移転して五条モールに加わった〈五条モール プチタム〉は、東京・池袋の〈ブックギャラリーポポタム〉のアンテナショップとして運営。
国内外のアートブック、絵本、ジン、古書、アートグッズまでがセレクトされ、不定期で展示も行われている。手漉きの紙にシルクスクリーンで刷った色使いが独特で美しい南インド〈taraBOOKS〉の絵本なども扱う。つい時間を忘れそう。
〈五条モール プチタム〉
■京都府京都市下京区早尾町313-3 五条モール201
■不定期営業、主に土日14:00~18:00
■営業日の確認はツイッター@petitame_shopで
3.ちょっと風変わりな観葉植物が見つかる!〈COTOHA〉/二条駅
京都よりもヨーロッパを思わせる瀟洒な石畳を進んだ向こう側。階段を上ると、そこはグリーンの楽園。
沖縄から直接買い付けてくるという南国系の観葉植物が、広い吹き抜け空間にあふれんばかり。
水槽内に熱帯雨林のような環境を作る「パルダリウム」や、不思議な多肉、枝や実のドライフラワー、くねくねとした枝ぶりの鉢ものなど、変わった種類も多数スタンバイ。探検するような気分で楽しんで。
〈COTOHA〉
■京都府京都市中京区西ノ京職司町67-38
■075-802-9108
■11:00~18:00
■水休
4.美しいものに出会える、小宇宙的空間!〈チニアシツケルと植物ノアレコレミドリムシ〉/三条
多肉とシダを中心とした観葉植物、ドライの花やタネや実などを売るお店と、新旧や作家の有名無名問わず選んだ、暮らしの道具を売るお店。
作家夫婦が極私的世界を表現した小宇宙のような空間が。入りにい? いえいえ、二人の気さくな人柄が空気を和らげてくれるので安心。
世の中にある美しいものを新たな視点で捉え直す新鮮な体験がここに。
〈チニアシツケルと植物ノアレコレミドリムシ〉
■京都府京都市左京区新麩屋町通仁王門下ル大菊町134-6
■080-4497-9899
■13:00~19:00
■火~木休ほか不定休
5.人柄と気分で、好きなワインを選ぶ二人。〈仔鹿〉/三条
ワインの輸入会社に勤めていた夫婦が、業界の常識なんてどこ吹く風とばかりに、自分たちのやり方でワインを伝え、売るアジト的ショップ。80~90種ほどある商品は、産地や品種にとらわれず「小躍りしているワインたち」など、ユニークな切り口でセレクト、1本1本に解説も。屋根裏のような2階には、ゴロゴロしながらコーヒー(320円)と本を楽しめるスペースが。甘口は小瓶もあるので、ホテルで一杯という使い方も。
上記の〈チニアシツケルと植物ノアレコレミドリムシ〉とともに、もっと詳しい記事はこちらの記事をチェック
〈仔鹿〉
■京都府京都市左京区新麩屋町通仁王門下ル大菊町134-7
■090-6798-1427
■13:00~22:00
■火休
■禁煙
(Hanako1154号掲載:photo:Akira Yamaguchi,Noriko Yoshimura text:Mako Yamato,Mitsuharu Yamamura)