調理道具1つでOK! 料理家が愛用する朝食づくりに欠かせないアイテムと簡単レシピ4選

調理道具1つでOK! 料理家が愛用する朝食づくりに欠かせないアイテムと簡単レシピ4選
調理道具1つでOK! 料理家が愛用する朝食づくりに欠かせないアイテムと簡単レシピ4選
FOOD 2024.08.31
自宅で作る毎日の朝ごはんをもっと楽しく、簡単に。これさえあれば、という朝ごはん作りに欠かせない道具とレシピを料理家の方々に教えていただきました。

1. 「鉄打出しフライパン」ひとつでできるじゃがいもとご飯とサーモンのガレット/料理家・黄川田としえ

黄川田としえ(料理家)
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きかわだ・としえ/TV、ラジオ、雑誌などで食の提案やフードスタイリングを考案。子どもたちへの食育にも注視し、ワークショップや教室も開催。

〈釡浅商店〉の鉄打出しフライパン
〈釡浅商店〉の鉄打出しフライパン。24 ㎝ のものを12年以上愛用。経年で劣化せず油がなじみ、だんだん使いやすくなる「育つ道具」。

スリートフードを研究する料理家の黄川田としえさん。体を動かす基盤となる朝ごはんは「バランスよくしっかり食べる」が家族のルール。とはいえ、朝から凝ったメニューを用意するのは大変。そこでおすすめなのがフライパンひとつで作れる「じゃがいもとご飯とサーモンのガレット」。「全部の材料を混ぜて焼くだけ。ご飯は前日の残りでいいですし、サーモンの代わりにツナやちくわ、ベーコン、ソーセージを入れてもおいしい。冷蔵庫に残っているもので応用してみてください」

ご飯が入っていることで、もっちりと仕上がり、食べ応えも十分。おいしく作るコツは、しっかりと焼きあげること。

「鉄のフライパンだと熱伝導がよく、焼き付けたとき風味も出る。チーズが焦げたいい香りも食欲をそそります」

じゃがいもとご飯とサーモンのガレットのレシピ

じゃがいもとご飯とサーモンのガレット
ヨーグルトやフルーツを添えて。「チーズの代わりに小麦粉をつなぎにしてもOK 。ご飯の代わりにおもちを入れてもおいしいです」

材料(2人分)
温かいご飯 …100g
じゃがいも …200g
スモークサーモン …60g
とろけるタイプのチーズ …50g
塩・黒こしょう …各少々
ディル …3本
オリーブオイル …大さじ1

作り方
①  じゃがいもはスライサーで千切りにする。スモークサーモンは3㎝幅に切る。ディルは半量を刻む。
②  ①とご飯、チーズ、塩をボウルに合わせる。
③ オリーブオイルを温めたフライパンに②を広げ、中火で両面を焼き、食べやすく切って残りのディルをちらし、黒こしょうを振る。

2. 「ホットサンドプレス」で作る果実の酸味が効いたホットサンド/料理研究科・中川たま

中川たま(料理研究家)
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なかがわ・たま/神奈川県逗子在住。季節を感じるレシピや丁寧な手仕事、ライフスタイルも人気。近著は『たまさんと魚料理』(文化出版局)。

鉄製アイテムのブランド〈ieth ironthings〉のホットサンドプレス
鉄製アイテムのブランド〈ieth ironthings〉のホットサンドプレス。「しっかり厚みのあるプレスでパンをカリッと焼き上げてくれます」

朝食は、スープやスムージーなど胃の負担の少ないものからスタートし、好きな食材を挟んで栄養を摂ることができるホットサンドを主食に選ぶことが多いという料理家の中川たまさん。

「朝はフルーツを必ず食べたいのと酸味のあるものが好きなので、具材には桃やいちじくなど季節のフルーツをジャム代わりに挟むのが好きです。そこにチーズやハム、バジルなどのハーブを合わせます」

今回は、今の季節に出回るプラムをみじん切りにしたものをアクセントに、ツナや生の玉ねぎとともにサンド。通常は、ホットサンドメーカーを使用することが多いけれど、鉄製のホットサンドプレスを使えば全体に焼き目がしっかりとつき、中はふんわりとした完璧な食感に。「プレスを使うと普通の食パンもおいしく仕上がるんですよ」

果実の酸味が効いたホットサンドのレシピ

果実の酸味が効いたホットサンド
ホットサンドと、最近のもうひとつのお気に入りツール〈レコルト〉の自動調理ポットで果物のスムージーも手作りするのが朝の定番。

材料(1人分)
食パン(8枚切り) …2枚
スライスチーズ …2枚
バジル …4枚
オリーブオイル …小さじ1
(A)プラム …1/2個
(A)赤玉ねぎ …適量
(A)イタリアンパセリ …少々
(A)ツナ缶 …40g
(A)市販の豆乳マヨネーズ…大さじ1と1/2
(A)塩・こしょう …各少々

作り方
① プラム、赤玉ねぎは粗みじん切りに、イタリアンパセリはみじん切りにする。
② A の材料をすべてボウルに入れ、よく混ぜ合わせる。豆乳マヨネーズはお好みでマヨネーズでもOK。
③ フライパンを弱めの中火で熱し、オリーブオイルを流し入れ、食パン、スライスチーズ、A、バジル、スライスチーズ、食パンの順に重ねてホットサンドプレスをのせる。
④ 食パンの片面によい焼き色がついたら裏返し、再度ホットサンドプレスをのせてもう片面も焼く。

3. 「せいろ」を使ったココットの具沢山オムレツ/フードスタイリスト・ふかのほのか

ふかのほのか(フードスタイリスト)
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フードスタイリスト、プロップスタイリストとして、広告や書籍などを中心に活躍。暮らしまわりのスタイリングが人気。@fukahono

18㎝のせいろ
18㎝のせいろ。ココットオムレツのほかにパンや野菜、ソーセージも一緒に入れて蒸す。同時調理できる二段のものがおすすめ。

フードスタイリストのふかのほのかさんが学生時代から使っているという中華せいろ。ココットオムレツと野菜、冷凍のパンなどを入れて7〜10分ほど蒸せば朝ごはんセットができあがる。

「蒸す野菜は、冷蔵庫に残っている切れ端などでいいです。ココットオムレツも材料をカップに流し込むだけ。サーモンやクリームチーズを入れると手軽に動物性たんぱく質が摂れておすすめです。また、冷凍していたハード系のパンもほどよくもちもちに蒸すことができるので一緒にインして。調理も楽ですが、せいろひとつでできるので洗い物も少なくてすみます。朝の時間短縮にもなると思います」
 
鍋に湯を張り、せいろをのせ、火をつけると次第にせいろのヒノキと竹の香りがふんわりと漂う。朝が来たことを香りで体感する時間もまた格別だ。

ココットの具沢山オムレツのレシピ

ココットの具沢山オムレツ
蒸し時間はオムレツの卵の状態を確認しながら調整を。野菜にはアンチョビソースを添えて。ソースは日ごとにアレンジしても楽しい。

材料(2人分)
スモークサーモン …4枚
ほうれん草 …20g
マッシュルーム …4個
卵 …2個
生クリーム …30g
クリームチーズ …20g
塩・こしょう …各適量
野菜・パン・ソーセージ…お好みで

作り方
① スモークサーモン、ほうれん草、マッシュルームを食べやすい大きさに切る。
② ボウルに卵を溶きほぐし、生クリーム、クリームチーズ、塩・こしょうを加え混ぜ合わせる。
③ ココットに①の具材と②の卵液を流し入れ、せいろに置く。せいろの空いているスペースには、野菜やパン、ソーセージなどお好みの食材を一緒に入れて7~10分ほど蒸す。蒸しあがったものをプレートにのせて完成。

4. 「ストウブ鍋」で煮るカリフラワーのスープ/〈ビートイート〉店主・竹林久仁子

竹林久仁子(ビートイート〉店主)
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たけばやし・くにこ/2015年、東京・喜多見に〈ビートイート〉(現在改装中)を開店。2024年〈ビートイート ハラカド店〉出店。スパイスカレーが人気。

〈ストウブ〉の鍋。26㎝
〈ストウブ〉の鍋。26㎝のもの。「食材の旨みをしっかり封じ込めるから味が決まりやすいです。ひとり鍋にも重宝するサイズです」

自ら狩猟し、食材を調理して提供する〈ビートイート〉。先ごろ原宿にオープンした複合施設〈ハラカド〉にも出店するなど注目を集めている。店主の竹林久仁子さんが教えてくれたのは店でも定番メニューのひとつ、スパイスをたっぷり使ったカリフラワーのスープだ。

「スパイスというと刺激的なイメージがあるかもしれませんが、今回使っているのは胃腸にやさしいものばかり。もともとマクロビオティックを学んでいたこともあり、体の状態を考えてスパイスを選ぶことを大切にしています。気軽に手に入るスパイスも漢方的な使い方もできると知ってもらえたら」使うのは〈ストウブ〉の鍋だ。「鍋が好きであれこれ集めていますが、とくにじっくり煮込むものは、不純物が溶けない鋳物の鍋がおすすめです」

カリフラワーのスープのレシピ

カリフラワーのスープ
トーストとスープを一緒に。「パンにもご飯にも合うやさしいスープ。煮るとカリフラワーの旨みが出るから味付けはシンプルに」

材料(2人分)
カリフラワー …1株
玉ねぎ …1/2個
(A)シナモンリーフ …1枚
(A)クローブホール …5個
(A)カルダモンホール …5個
(A)シナモンスティック …5㎝
塩 …少々
オリーブオイル …少々
水 …400㎖

作り方
① カリフラワーは葉をとってざく切りに、玉ねぎは繊維に沿ってスライスする。
② 鍋にオリーブオイルをひき、玉ねぎを中火から弱火でゆっくりと炒める。玉ねぎがしんなりとしてきたらカリフラワーを入れ、全体に油が回るまで炒める。
③ 水を入れ、沸騰したらA のスパイスを加え、中火で煮込む。
④ 水分が1/3量ほど減るまで煮込んだら大きめのスパイスを取り出し、フードプロセッサーなどで煮汁ごとポタージュ状に攪拌する。
⑤ 塩で味を調えて器に注ぎ、少量のオリーブオイル(分量外)を回しかける。

photo_Yoichi Nagano, MEGUMI text_Kana Umehara, Nao Yoshida edit_Kana Umehara

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