夏こそ朝イチに白湯を。「朝白湯」の効果と正しい摂り方

夏こそ朝イチに白湯を。「朝白湯」の効果と正しい摂り方
夏こそ朝イチに白湯を。「朝白湯」の効果と正しい摂り方
FOOD 2024.08.08
手軽で誰でも取り入れやすい健康習慣のひとつが、白湯を飲むこと。一日の始まりに白湯を飲むとなぜよいのだろう。キンキンに冷えた水に手が伸びそうになる暑い日も、白湯が推奨されるのはどうしてなのでしょうか。漢方コンサルタントの櫻井大典先生に教えてもらいました。
櫻井大典(漢方コンサルタント)

さくらい・だいすけ/〈成城漢方たまり〉にて中医学と心理学を掛け合わせた生活習慣の提案と漢方相談を行う。簡単にできる養生をSNSで発信するほか、『胃腸をあたためると心の不調が消える』(Gakken)など著書も多数。

まずは目覚めに白湯を一杯

「寝ている間に発汗するほか、消化・吸収のために体は水分を消費するので、朝一番の適度な水分補給は大切だといえます。冷たい飲み物は胃腸を冷やし、胃腸が冷えると血流が悪くなって、消化不良を引き起こす原因に。栄養を吸収してエネルギーを生み出す力が弱まると、体力や気力の低下などあらゆる不調を招くことに……。心身ともに健やかな毎日を送るためにも、とにかく冷えは禁物です。それは夏でも同じこと。エアコンが効いた室内で眠ると体の表面温度が下がるため、40〜50℃の白湯を取り入れて内側からも温めるといいと思います」

パジャマ姿で白湯を飲もうとしている女性

櫻井先生の専門である中医学では、自然の摂理を人間の体に当てはめて考える。

「植物に水をやりすぎるとよくないように、私たちの体に取り込む水分量も〝ほどほど〞で十分。白湯や水をたくさん飲まなきゃと考える人が増えていますが、過剰な水分は胃酸を薄めて、消化吸収力を下げてしまう可能性も。どんな食生活を送っているか、運動量はどのくらいかによって一人ひとりに必要な水分量は変わってくるため、自身の生活や体調に合った適量を飲むことが大切です。ご飯やみそ汁、果物などの食事からも水分は摂れるので、のどが渇いていなければ必要以上に飲むことはしなくて大丈夫。一口ごとにコップを置き、時間をかけてゆっくり飲むと、胃腸に負担がかかりませんよ」

貧血気味の人は、少量のお酢を入れた水を鉄瓶で沸かすのもおすすめだ。適温まで冷ます間に、読書をしたり、今日やることを考えたりするのもいいだろう。胃腸が温まる感覚にほっと力が抜けたら、お腹がすいてきた。今日の朝食は何にしよう。

photo_Yuka Uesawa model_Miyuki Arihara styling_Mari Nagasaka hair & make_Aya Murakami text_Riho Nawa

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