立ち飲みレベルを超越する創意と工夫に溢れた皿の数々〈STAND mee〉。
安くておいしいは、もはや当たり前。後ろに「やりすぎ!」「オモロい!」なんてもう一声がもれなくついてくるのが、なんばの常識。「立ってもらってるし、こんなもんでしょ?」とは、〈STAND mee〉のオーナー・松田恵さんのお言葉。だからといって、高級魚の金目鯛を一尾丸ごと、中華風の旨出汁までかけて680円は、ちょっとやりすぎ。
銀皿スタイルで多種多彩。大阪屈指のホルモン酒場〈アンケラソ〉。
牛ホルモンをアテに立ち飲みできる〈アンケラソ〉もまた然り。肉質だけでも勝負できると思うのだが、ツラミなら焼きシャブにしてポン酢で、心臓はバター醬油でと、部位ごとに薬味や味付けを変えてくるからたまらない。
つり革完備のカウンターで豚ホルモンと日本酒を〈大阪焼トンセンター〉。
ホルモンといえば、関西でイチ早く豚ホルモンに着目し、その味を大阪に広めた一軒〈大阪焼トンセンター〉。火入れの素晴らしさは言わずもがな、カウンターに電車のつり革がぶら下がっていたり、昭和なテレビがテーブルになっていたりと、ツッコミどころ満載のディテールがそこかしこに。
カウンターには本物の役者!?もはや映画のワンシーン〈Superjap〉。
極めつけは、映画製作会社が手掛ける立ち飲み店〈Superjap〉。自社作品で怪演を魅せた役者2人が役柄のまんま映画の中から飛び出してきて、店を切り盛りしているのだ。
どの店もチョイ飲みOKの気軽さゆえ、次々ハシゴを掛け替えて、大阪最強クラスと言っても過言ではない、なんばの立ち飲みのホスピタリティを体感してほしい。
photo : Yuto Yamamoto text : Takashi Matsumoto