1人用メニューにグラスシャンパンが500円!? 【自由が丘】コスパ良し!使い勝手のいいお気軽フレンチ3軒
一人用メニューがあったり、グラスシャンパンが1杯500円だったり、名店出身シェフのフレンチがビストロスタイルで楽しめたり…今回ご紹介するのは、まさにこんなお店がほしかった!というような気軽にフレンチが楽しめる自由が丘のお店です。
1.ガストロノミックな料理が一品からでもOKの気軽さ!〈Dʼêtraison〉
今年4月にオープンした〈Dʼêtraison〉があるのは、駅周辺の喧騒から少し離れた坂の上。車も人も常に行き交うバス通りに面しているが、半年近く経って存在を知った近所の人もいるほど、さりげないたたずまい。「じわじわと時間をかけて、街になじんでいけたらいいですね」。すぐ隣の町で生まれ育ったオーナーシェフ・三田幸輔さんにとって、自由が丘は勝手知ったる土地。駅のそばではない場所を選んだのは、少しの間でも人混みから解放される時間を過ごしてもらいたくて。何よりも、1人用のメニューブックを用意していることこそ、「気兼ねなく1人でも食事をしてほしい」という、シェフの思いの表れだ。
自身の店を構える以前は、乃木坂の〈レストランFEU〉、銀座の〈ベージュ東京〉など、名だたるフレンチを経て、青山の〈ランベリー ビス〉で初代シェフを務め、コスパのよさが評価されるミシュランのビブグルマンにも選ばれた。料理の腕前は言わずもがな。その上で、「かっちりとしているのは性に合わない。おいしいものを食べたいだけ食べられる店に」と、選んだスタイルだ。ガストロノミックな料理を1人で食べるというハードルを取り去り、さらにどのメニューも1人用ポーションがあるなんて願ったり叶ったり!
料理はすべて夜のアラカルト、1人分のポーション。仏産のセップ茸やモンサンミッシェル産のムール貝など上質な食材を使いつつ、サンマの肝の苦みが秋の訪れを感じさせるテリーヌや、青海苔が風味よく香るリゾットなど、ほっとする味に出合えるのも、日本人なら気持ちが安らぐ要素。
コンフィしてからグリルすることで、ジューシーで肉の味が濃厚に。
ビストロに寄る気軽さで、レストランクラスの極上の美味に出合える店の登場は、自由が丘グルメに新たな流れを作るきっかけになるはず。居心地、使い勝手、コスパのよさを確かめに出かけてみてください。
2.昼からワインな日はココへ。〈ペコヴァン〉
ワインリストはあくまでも目安。「ざっくりとした味の好みを伝えてもらえば全然OK、好きな味を見つけてほしい」とポンポン抜栓する、ノリがいいオーナーソムリエの松田真実さん。開けても出ないくらいなら安くして飲んでもらおうと、グラスシャンパンは何杯飲んでも1杯500円という気前のよさ。
ランチ1,200円は、前菜10種盛り合わせと選べる生パスタ。グラスシャンパン500円!
キッチンで黙々と料理と向き合う遠藤卓哉シェフが作りだすひと皿は、質実剛健で骨太な味わい。このユニークなバランスがこの店の持ち味であり居心地のよさに。
地味な色合いながら見た目も味わいもインパクト大の、大根を使ったスペシャリテはぜひオーダーを。意外な組み合わせにハマります。
3.洗練された本格フレンチをビストロスタイルで気軽に〈Le Monde Gourmand〉
東京とフランスの名店で研鑽を積み、〈タテルヨシノ銀座〉〈ステラ マリス パリ〉でシェフを務めた嘉藤貴士さんが2015年にオープン。
「フランス料理をもっと身近に感じてもらえるように、外にもオープンな店づくりを目指しました」と、ガラス越しに店内の様子が見えるカジュアルで心地よい雰囲気が魅力だ。
そのうえ、味は手間ひまかけた本格派。
ひとりでも立ち寄れるカウンター席があるのもうれしい。冬に向けてジビエ料理を楽しみにしているファンも多い。
グラスワイン700円~。ディナーはアラカルト中心。ディナーコースは4,800円。
(Hanako1143号掲載/photo : Kayoko Aoki, Michi Murakami text : Yukari Akiyama, Yumiko Ikeda)