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ハイセンスな街・京都! 扉を開けたら異空間!ショートトリップできる京都のおいしいお店4軒
扉を開けた先はまるで別世界!そんな非日常感が味わえる京都のおいしいお店を、ハイセンスなリノベレストランからモダン喫茶までご紹介。
1.隅々まで行き届く美意識に、包まれる心地よさを体感する。〈Maker〉
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築60年の質屋だった建物の扉を開けたらまず目に入るのは、中央にあるケヤキの大テーブル。その続きには、キッチンと収納でもある金色の壁。質屋の名残をとどめたカウンター席に美しく張り巡らされた赤い配線。一見バラバラに見えて、互いを引き立て合い調和する空間は、独特の美意識に満ちている。店主の吉岡慶さんが建物に一目惚れし、3年もの時間を掛けてリノベーションしたレストランは、いま京都でもっとも注目を集める存在だ。
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赤い線の先にあるスイッチはイギリスなどのアンティーク。店主の吉岡慶さんがコツコツと集めた年代ものの家具で彩られている。大学では彫刻を専攻したという吉岡さん。「店作りでまず思い描いたのは大テーブルで、丸太から作りました。食事をする場所とキッチンに境界がないのは、自分たちのリビングにお招きするイメージから」。実際、夜のみの営業となっているのも、昼は店の上で暮らす吉岡さん一家のダイニングとなるからという。
実家は丹後の仕出し店であるものの、料理は独学という吉岡さん。「丹後は今、若手の農家も増え、おいしい野菜が豊富。彼らの野菜にハーブやスパイスを組み合わせました」。
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さっと蒸したビーツは程よく歯ごたえが残る。
器はフランスのぽってりしたアンティークが中心。色鮮やかでインパクトある料理は器に負けることなく、心沸き立つものばかり。ビーツとパクチーにカルダモンを合わせたサラダ、クリームチーズと数種のスパイスのディップなど、口にしてはっとする料理もまた、ここにしかない味だ。
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キャロットラペ、かぼちゃのローストを添えて。
2.下木屋町からドア一枚で、時間と国を超えてトリップ。〈LʼESCA MOTEUR BAR〉
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暮れてますます情緒あふれる京の街並みから一転、ドアの向こうには濃密な異国の空気が漂っている。天井から吊るされたソファや、煙の中から登場するカクテル、カウンターにはフランス人店主のクリストフ・ロッシさんはじめユニークな外国人スタッフ。
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滑車で動く鳥かごなど仕掛けがあふれている。「来てのお楽しみもたくさんあります」とクリストフさん。日本語での会話も問題なし!
古いフランス語で〝魔法使い〞の意味を持つ店名の通り、怪しい魔法使いの館に迷い込んでしまったようでたちまち心を掴まれるバーだ。空間はもちろん、スモークや炎で演出するカクテルもまた、いい意味で期待を裏切る上質な味となっている。
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「スモーキーオールドファッション」1,500円(税込)は、オーダーごとにスモークの中から現れる仕掛けも相まって人気。シナモンと桜の華やかな香りをまとった一杯に。
「ビターズは自家製。卵を使うなどオールドスタイルのカクテルもそろえました。空間はユニークに、音楽は激しく。味と見た目にインパクトがあるカクテルで、海外のバーの雰囲気を感じてもらえたら」とクリストフさん。マジシャンとして活躍した後にバーテンダーへ転身しただけに、楽しませることもカクテルも、個性が際立つ一軒に。
3.花街の喧騒を忘れさせるモダン喫茶〈ぎおん石 喫茶室〉
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八坂神社の目の前にあり、1階は石屋!赤く重厚なエレベーターで昇ると、ひっそり隠れた祇園町の異空間が現れる。
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壁と天井はヒノキの無垢材で覆い尽くされ、壁から飛び出したランプが店内を照らす。銅のテーブルにステンレスをあしらったソファ。圧倒的な存在感を放つ喫茶室は建てられた当時のまま。「創業者の祖父がどこにもない空間をと、建築家の三澤博章さんに依頼しました」と3代目の阪下誠さん。体を優しく包むソファに座り眺める意匠は、いつまでも見飽きない。
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酸味がしっかり効いた、大人の味。搾りたてのレモンを使う「レモンスカッシュ」と共に人気。提携する宇治の茶農家の抹茶を使ったスイーツも。
4.「京都のブルックリン」で薪料理と空間を。〈Kyoto FOOD HUB & LABO〉
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日が暮れると静かになる京都駅南の十条界隈。〈キョウト フード ハブ&ラボ〉の灯りは、そんな街を変える予感に満ちている。NYで長く暮らした経験のあるオーナーが「JR線をイーストリバーに見立てると、十条はブルックリン。実は交通の便もよくポテンシャルも高い。ユニークな街作りの先駆けになれば」と店を構えた。
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工場だった建物を古材を使ってリノベーション。
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薪で焼き上げることでスモーキーな香りをまとった地鶏。外はパリッと中はしっとり。契約農家から届く野菜もうれしい。薪グリルで香りをまとわせながら焼く薪焼き料理を、クラフト系のビール・ジン・ワインなどと味わいたい。
(Hanako1141号掲載/photo : Akira Yamaguchi text : Mako Yamato)