瀬戸内のフレッシュな恵みがぎゅっ。 フルーツ王国・愛媛【松山〜今治】で絶品かき氷巡り!知っておきたい名店5選。
しまなみ海道の四国側の玄関口でもあり、タオルの街でもある今治。道後温泉や『坊っちゃん』で知られる松山。今治には老舗、松山には新進の人気店と、数は多くないものの名店がある2つの街でかき氷三昧を。
松山かき氷の特徴
■蜜にするのは、旬の完熟フルーツ。
〈あんから庵〉ではいちじくは垣生産、伊予柑は高浜産といった具合に旬の果物を、農家さんから直接購入。〈田中戸〉で使われているのは怒和島や興居島といった島の果物が中心。〈登泉堂〉で一番人気のいちごは県内で3トンも買い付けるそう!
■お手頃価格もうれしい!
ここに紹介したかき氷はどれもアンダー1,000円で、ボリュームも蜜もたっぷりなのに……と驚くほど。つまり気になる味があれば2つ3つ食べたってお財布も安心です。
1.〈島のモノ 喫茶 田中戸〉ふわりと削った氷に旬のフルーツの素直な蜜を。/松山
店主の田中章友さんは松山沖の怒和島出身。
「島のモノをもっと知ってほしい」とレモンや甘夏、ブルーベリー、生姜を蜜に仕立ててかき氷を作る。「できるだけ粗糖を使って、果物をそのまま食べてもらうイメージで」という田中さんが作るかき氷。柑橘ならほろ苦さも含めてフレッシュ感たっぷり。ここにしかない味だ。
〈島のモノ 喫茶 田中戸〉
7月にはブルーベリーや桃、梅などのかき氷がそろう。アンダー1,000円というプライスもうれしい。
■愛媛県松山市住吉2-8-1
■090-6280-3750
■11:00~夕暮れ 水休(かき氷の提供は4月下旬~10月頃)
■21席/禁煙(テラス席のみ喫煙)
2.〈あんから庵〉湧き水で作るふわふわ氷にゴロッと入った果物が贅沢。/松山
15年前の開店以来、手間ひまかけた甘味と定食にファンの多い一軒。
道後の湧き水で作った氷を使用、きめ細かに削ったら自家製蜜をたっぷりと。たとえばいちじくならコンポートと生を使う、伊予柑ならワインで煮たあと実だけ凍らせてトッピングするなど、素材の持ち味を引き出す工夫で、フルーツを堪能させてくれる。
〈あんから庵〉
いちじくのかき氷は8月から。
■愛媛県松山市二番町2-5-11
■089-935-8858
■11:00~20:00(19:30LO) 木金休(かき氷の提供は4月中旬~10月末)
■18席/喫煙
3.〈あたりや〉店が開かれるのは夏だけ。引き立てあうスイカと氷を。/松山
戦後間もなく開いたスイカ中心の果物店から始まった、夏限定の甘味処。
名物は甘いスイカの上にみぞれをのせた氷スイカ。シンプルなかき氷は見た目以上の奥深さ。スイカをキンと冷やして、みぞれにはスイカの風味をほんのり移してくれる。食べ終わったら器に残った氷水も味わってと添えてくれるストローがうれしい。
〈あたりや〉
レトロで懐かしい雰囲気にも心惹かれる。
■愛媛県松山市千舟町1-2-12
■089-921-3741
■11:00~18:00 月休(店の営業は5月頃~9月末)
■30席/禁煙
4.〈登泉堂〉行列必至、愛媛きっての有名店。最後のひとくちまで濃厚な蜜を。/今治
和菓子店の4代目・青野敦男さんがかき氷を始めたのは36年前のこと。
とことん本物をと、選び抜いた素材に手を加え過ぎず作る蜜を、たっぷりと惜しみなくかけたかき氷は、フルーツそのものを食べている気分にさせてくれる。6月頃で終了する「あまおうといちご」、酸味もほどよい「いよかん」が人気。かき氷はGW~9月末。
〈登泉堂〉
端正な味を求めて遠方から訪れるフリークも多い。
■愛媛県今治市郷新屋敷町2-5-30
■0898-22-5735
■10:00~18:00(かき氷は11:00~17:45LO) 月休
■31席/禁煙
5.〈玉屋サントノーレ〉滑らかで優しい口あたり、ミキシングする個性派かき氷。/今治
フランス菓子店が夏の間はかき氷の専門店に変身。
先代が考案したかき氷は、ボウルに入れた蜜の中に氷を削り入れつつミキシング。蜜と混ぜ、ふんわりスムージーのように仕上げるユニークなスタイル。バリエーション豊富な「いちごシリーズ」や「瀬戸内レモン&キャラメル」を押さえて一番の人気は、優しい甘さの「ミルクセーキ」600円(税込)。
〈玉屋サントノーレ〉
かき氷は期間限定メニューだったが、人気にこたえて通年提供に。
■愛媛県今治市共栄町2-2-54
■0898-22-2076
■10:30~20:00 不定休(7、8月は無休)
■40席/禁煙
(Hanako特別編集『いつだってかき氷。』掲載/photo : Kunihiro Fukumori text : Mako Yamato)