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2022.09.14

まだ見ぬパン屋さんへ。 新しい街と畑が隣り合う。横浜・都筑区のベーカリー〈PROFUMO〉&〈BAKE & ROLL〉/まだ見ぬパン屋さんへ。

パンラボ・池田浩明さんによる、Hanako本誌連載「まだ見ぬパン屋さんへ。」を掲載。横浜はいま注目のエリア。神奈川・横浜といっても北部。センター南・北を中心とした都筑区は、新しい街と畑が隣り合う。地元の農産物をパンに使う新店も登場する、行くべき地だ。

とれたての素材がパンの材料として輝く〈PROFUMO〉

パンドミ各500円。地元・都筑区で採れた「横浜小麦」を使用。小麦の香りがすばらしい。全粒粉が、トーストするといっそう引き立つ。
パンドミ各500円。地元・都筑区で採れた「横浜小麦」を使用。小麦の香りがすばらしい。全粒粉が、トーストするといっそう引き立つ。

店に近づくと、濃厚な小麦の香りがした。こういう店のパンはきっとおいしいに決まっている。と思ったらやっぱり、〈PROFUMO〉のパンもとてもおいしかった。
香りの秘密は、ほとんどのパンに配合された「横浜小麦」の全粒粉。たとえばバゲットでは、まるでコンソメのように濃厚なダシ感を香らせている。

店内全景。打ちっぱなしの壁に、モダンなライトと、目を引くハイセンスさ。
店内全景。打ちっぱなしの壁に、モダンなライトと、目を引くハイセンスさ。

「畑が店のすぐ近所で驚きました」と後藤哲享(ごとうてつあき)シェフ。今年の4月にオープン。ちょうど横浜小麦の時期と重なり、この香りを店のシグネチャーとした。多店舗展開する〈ブーランジェリーラ・テール〉で統括シェフを務めた実力者が、都市圏とはいえ、畑が多い横浜市都筑区に目をつけ、ここに出店した。
「JAをまわるのがすごく楽しくて」
直売所をまわって、新鮮な野菜を仕入れ、それを即興でパンにしているのだ。

バゲットフロマージュ380円。3種のチーズを使用。自信のバゲット生地は、コンソメのような濃厚な香り。
バゲットフロマージュ380円。3種のチーズを使用。自信のバゲット生地は、コンソメのような濃厚な香り。
陳列棚。人気のクロワッサンなどが並ぶ。
陳列棚。人気のクロワッサンなどが並ぶ。

初夏、サンドイッチにはさまっていたトマト。ぱりぱりのクロワッサンの中でジューシーなトマトが甘く弾ける。なんて贅沢。
季節のキッシュに使用されていたのは新玉ねぎ。
「塩をしたぐらいでほかになにもしてません」と後藤さんは言うが、甘くて、めちゃくちゃみずみずしい。小麦の香りが濃厚なブリゼ生地とあいまってたまらなかった。
「この前、ニンニクも見かけて買いました。ズッキーニが出てきたら、おいしい夏野菜ピザが作れます」
とすごくうれしそうに語る。地元の新鮮な素材を、腕利きがパンにする。わざわざ出かけて損がないとは、こういう店のことを言う。

〈PROFUMO〉について

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〈プロフーモ〉
住所:神奈川県横浜市都筑区葛が谷14-1 │地図
TEL:045-479-2411
営:8:00〜19:00(売り切れ次第閉店)
休:月曜
〈ラ・テール〉出身の後藤哲享さんが開店。地元農産物を使ったパンを展開。

うつくしい形にうっとり、リピートしたくなる〈BAKE & ROLL〉

黒で統一されたシックな店内にうつくしいパンやお菓子が並ぶ。
黒で統一されたシックな店内にうつくしいパンやお菓子が並ぶ。
オレンジとクリームチーズ各292円。ブリオッシュ生地にクリームと輪切りのオレンジをのせて。
オレンジとクリームチーズ各292円。ブリオッシュ生地にクリームと輪切りのオレンジをのせて。

黒い壁に黒い陳列棚。黒で統一された店内はロックスピリットを感じさせる。そこに並ぶ、色とりどりのコンフィチュールに、デニッシュ、タルティーヌが一際映える。デニッシュはたしかにケーキのようだ。フレッシュなフルーツやマロンペーストをのせ、噛んだ瞬間に崩壊する超さくさく生地がこだわり。

久保田真琴シェフ。代官山の店でシェフを務め独立。音楽を愛し、BGMのロックに乗ってパンを作る。
久保田真琴シェフ。代官山の店でシェフを務め独立。音楽を愛し、BGMのロックに乗ってパンを作る。

パンやお菓子の抜きん出たうつくしさ。聞けば久保田真琴(くぼたまこと)シェフ、ベストを尽くしたくて個個に心を込め、たったひとりでパンを作り続ける。店名の由来は、「転がっても転がってもベイクしつづけたい」から。
実家は三陸のお菓子屋さん。19歳で上京してパンの勉強をする傍ら、都内の有名パティスリーをまわって食べ尽くした。パン職人だが、惣菜的なパン、菓子的なパンが多いのは、食べ歩いて、舌で覚え、腕を磨いてきたから。

ベーコンエピ270円。円形のものはめずらしい。高い成形技術と丁寧な仕事を物語る。生地にはフランス産と石臼挽き小麦を使用。
ベーコンエピ270円。円形のものはめずらしい。高い成形技術と丁寧な仕事を物語る。生地にはフランス産と石臼挽き小麦を使用。

チリドッグで、チョリソーに、チリコンカンを合わせているのは、食べ歩きでメキシカンが大好きになったからだという。
店内にはロックが流れる。黒いインテリアはパンキッシュでちょっと怖そうなイメージだが、素顔はやさしい。ロックスターと言われても驚かない、細面のイケメンだ。

〈BAKE & ROLL〉について

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〈ベイク アンド ロール〉
住所:神奈川県横浜市都筑区東山田3-27-5 │地図
電:045-567-3116
営:10:00〜18:00(売り切れ次第閉店)
休:日・月曜
デニッシュやタルティーヌ...うつくしい仕事に定評のある久保田真琴シェフの店。

Navigator…池田浩明(いけだ・ひろあき)

「パンラボ」を主宰しながら、ブレッドギークとして、日本全国のパン屋さんを巡り情報を発信する。いち早く国産小麦にも注目し、日本のパンの未来をみつめる。

■パンラボblog:panlabo.jugem.jp

(Hanako1211号掲載/photo:Kenya Abe text:Hiroaki Ikeda)

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編集部 / Hanako編集部

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