【“人生で一番おいしい”に出会える】 体にやさしい沖縄グルメが楽しめる隠れ名店カフェ

大人の沖縄旅の楽しみ方は?
何度訪れても新しい魅力と出合い直すことができる場所、沖縄。
見て、触れて、楽しめる雄大な自然。世界で5つしかない長寿地域「ブルーゾーン」ならではの心と体を満たす地産地消の食事。大切に語り継ぎたい文化や歴史。ゆったりと流れる時間や地元の人々の温かさ。
定番の観光地巡りもいいけれど、大人の沖縄旅のおすすめは、地元の人々が大切にしてきた文化や自然をともに尊び、自分の心と体も癒していく、そんな持続可能で“エシカル”な楽しみ方だ。
そこで今回、紹介するのが、癒しの大人旅で訪れたい、地元野菜や手作りにこだわった体に優しいグルメが楽しめるカフェ。
絶品料理が堪能できる隠れた名店を、Hanako編集部員が実際に足を運んで厳選したので乞うご期待!
島野菜がふんだんに使われた絶品ピザ!〈やちむんカフェ群青〉
那覇空港から車を走らせること1時間。沖縄本島中部に位置する読谷村(よみたんそん)は、沖縄の伝統的な焼物「やちむん(※)」の窯元が70以上集結するやちむんの聖地。
※沖縄の方言で焼き物のこと
ぽってりとした厚みがあるやちむんは、沖縄の土地や人々を象徴するような、おおらかな雰囲気を感じさせる焼き物で、工房を巡って自分や大切な人へのお土産を探すのにもってこいのスポットだ。
そんな読谷村にあるのが、絶品ピザが堪能できる〈やちむんカフェ群青〉。やちむんの窯元〈壺屋焼 陶眞窯〉を併設していて(カフェと窯元のオーナーはご兄弟だそう!)、カフェの扉を開けると、ズラッと並ぶやちむんの数に圧倒される。


多種多様、色とりどりの器や置物に目を奪われながら、店内奥へと進むと、読谷村の大自然を見渡せる大きな窓から心地よい風が店内に吹き抜ける。テラス席を含め1Fと2F、合わせて25席あり、1F席のすぐ横には名物のシーサーピザ石窯が。

沖縄県産の島野菜が楽しめる「窯焼き!島野菜」や、豚トロ付近の希少部位で、甘みのあるあっさりとした脂身が特徴の「くんちゃまベーコン」を使用した「ビスマルク」をはじめ、常時約8種類のピザを用意しているとのこと。
今回は名物の「窯焼き!島野菜」と「洋梨黒糖」2種類のピザに加え、おすすめの「島ニンジンのポタージュスープ」をオーダーした。

「窯焼き!島野菜」は、季節に合わせ、約5種類の色とりどりの島野菜が使われていて、食べる前から食欲をそそる美しさ…。
口に入れた瞬間、サクッ!モチッ!と絶妙な食感に加え、みずみずしい島野菜とトロトロのモッツァレラチーズがマッチし、幸福感が口いっぱいに広がる。
「洋梨黒糖」は、洋梨とマスカルポーネチーズに沖縄純黒糖をトッピングしたデザートピザ。トロトロの洋梨、爽やかなマスカルポーネにほっこりとする黒糖の風味と、味のバランスが完璧で、何度でも手を伸ばしたくなるひと品だ。
ピザに合わせた「島ニンジンのポタージュスープ」は老若男女問わず、誰からも愛される優しい甘さ。ピザの箸休めにもぴったりなので、ぜひ一緒にオーダーを。
ちなみに、こちらのおいしすぎるピザ生地、厳選した小麦を3〜4日間、ゆっくり時間をかけて発酵&熟成を繰り返し、約400度の高温で、60〜90秒で焼き上げるという、ただならぬこだわりによって実現しているんだとか。
提供のお皿はもちろんやちむんで、地元食材だけではなく伝統工芸品の魅力にも触れられるのが〈やちむんカフェ群青〉の魅力。人生で一番おいしいピザと出合いたい人は、絶対に足を運ぶことをおすすめしたい。
ちなみに、併設されている〈壺屋焼 陶眞窯〉では、工房見学に加え、器やシーサー作り、絵付け体験ができるほか、ショップではお土産にぴったりな美しく温かみのあるやちむんを購入できる(陶芸体験は公式HPからご予約を)。
今回は手軽にできる絵付け体験にトライした。実際に体験してみることで、文化への理解や作り手への尊敬の念がより深まり、見ているだけとはまた違ったやちむんの魅力を再発見できた。

地元グルメ、文化体験、お土産…すべてがいっきに楽しめる〈やちむんカフェ群青〉そして〈壺屋焼 陶眞窯〉は、大人の沖縄旅にはもってこいのスポット。一日、まったり読谷村で過ごす、なんていうのもありかも。
住所:〒904-0301 沖縄県中頭郡中頭郡読谷村座喜味2898-21
電話:098-927-9167
営業時間:10:00〜17:30(ピザは11:00〜L.O.17:00)
定休日:水曜日
公式HP:https://tousingama.com/gunjyocafe/
アクセス:【車の場合】那覇空港から約1時間【公共交通機関の場合】那覇空港から沖縄バス・名護バスターミナル駅行きに乗車し、親志入口で下車後、徒歩6分。
駐車場:あり(第一駐車場4台、店舗裏第二駐車場5台)
朝採れ野菜と自家製ホットドックのおいしさに感動が止まらない〈Cookhal〉
続いて紹介するのが、読谷村よりさらに沖縄北部に位置する名護市の隠れ名店カフェ〈Cookhal〉。
沖縄北部の地元食材が集まる食のテーマパークというコンセプトのもと、2024年5月にリニューアルした〈なごアグリパーク〉内に位置する。

〈なごアグリパーク〉内には複数のレストランカフェ、スイーツガーデン、マルシェなどがあり、そこで提供される食事、スイーツ、お土産のほとんどは、「やんばる(※)の食」をテーマに材料を仕入れ、活用したもの。
※沖縄本島北部の山や森林など自然が多く残っている地域
今回紹介する〈Cookhal〉は、極力農薬を使わず自社農場で育てた新鮮野菜やスパイスなど、やんばる産食材にこだわった農家カフェだ。

朝採れ野菜の販売もしていて、地元の人のみならず、食材にこだわる沖縄県内外のシェフたちがわざわざ買いにくるほど、そのおいしさはお墨つき。


朝9時〜11時(ラストオーダーは10時45分)はモーニングメニュー、ランチタイムは11時〜15時(ラストオーダーは14時45分)、15時以降はカフェタイム(ラストオーダーは16時45分)となっていて、どの時間でもオーダーできるのが、長さ20cmのやんばる豚100%の無添加ソーセージを使用したホットドッグ!

なんと、使用されているマスタード、ハーブはすべて自家製で、ほどよい弾力と甘みのある全粒粉バケットとの相性は抜群。これまでのホットドッグの常識を覆す、ここでしか食べられない逸品だ。やんばる野菜のフレッシュなサラダがつけ合わせでいただけるのも嬉しい。
そして、もっとやんばる野菜のおいしさを堪能したいなら、 畑のランチプレートは外せない(モーニングの時間帯には、畑のモーニングプレートがオーダー可)! 今回はこちらをオーダーしていただいた。
訪れた日の日替わり畑ランチプレートは、やんばるの採れたて野菜を使用したサラダに旬野菜の天ぷら、デリ3種に名護市産の米(古代米とのミックス)、やんばる若鶏とブロッコリーのクリームソースというラインナップ。
卵や肉、調味料も極力、やんばる産&無添加にこだわり、プレート自体もやんばるの窯元で作られたものなんだとか(随所から伝わるやんばる愛に思わずほっこり…)。

そして、とにかくすべての料理が本当においしい。さまざまな種類の野菜をそれぞれ違った調理法でいただけるため、野菜がメインなものの、食べ応えは抜群。
食材そのもののうまみがじんわりと心と体を満たし、旅に出るとついつい栄養が偏ったり、胃腸が疲れてしまいがちだが、そんなときこそ立ち寄りたいと思わせてくれる、特別な場所といえる。
店内ではやんばる産食材を使用したスパイスやピクルス、やんばるの作家が作った器なども販売していて、こちらでお土産を購入するのもおすすめだ。
地元愛のみならず、やんばるに訪れる人々をやさしく包み込む〈Cookhal〉は、何度でも訪れたいと思わせてくれる温かい名店カフェだった。
住所:〒905-0012 沖縄県名護市名護4607-1
電話:0980-43-7170
営業時間:9:00〜17:00(L.O.16:45)
公式インスタグラム:@cookhal
アクセス:那覇空港から沖縄バス・名護バスターミナル駅行きに乗車し、名護バスターミナルで下車。その後、名護市コミュニティバス二見以北線に乗車し、大北市営住宅駅で下車後、徒歩11分。
駐車場:あり(なごアグリーパーク内に260台まで収容可)
※公共交通機関をご利用の場合、時間帯によって利用できる路線が変わり、所要時間も大幅に増えるため、車を利用することをおすすめします。
【泊まるならここ】こだわり抜いた手作り朝ごはんが最高! 癒し旅が叶える〈EMウェルネス 暮らしの発酵ライフスタイルリゾート〉
旅で楽しみなのが宿選び。沖縄らしいビーチに面したリゾートホテルもいいけれど、今回は地産地消にこだわった絶品朝食が自慢の宿を紹介する。
それが、那覇空港から車で約40分、北中城村(きたなかぐすくそん)に位置する〈EMウェルネス 暮らしの発酵ライフスタイルリゾート〉だ。

見晴らしのいい高台に位置する〈EMウェルネス 暮らしの発酵ライフスタイルリゾート〉は、「人と地球にやさしいサステイナブルホテル」というコンセプトを掲げ、食品残渣を自社農場の堆肥として活用したり、館内の清掃やリネン類の洗濯には化学系洗剤を使わず、客室のアメニティには環境に配慮した無添加せっけんを使用するなど徹底したエシカルな取り組みを行っている。



そしてこちらの宿、一番の自慢は「琉球料理伝承人」の資格を持つ総料理長のもと、手作りにこだわって手間ひまをかけて作り上げられる料理の数々。特に支配人いち押しは、見晴らしのいいビュッフェレストラン〈キタナカガーデン〉でいただく朝食だ。

自社農場で有機栽培した色とりどりの島野菜や、平飼いの卵など材料へのこだわりはもちろん、発酵の力を生かした体にいたわる食事で、連泊すると「胃腸の調子がよくなる」というお客さんからの声も。
手作りの焼き立てパンに、沖縄のフルーツを使用したスムージー、自社農園の平飼い卵のスクランブルエッグ…あちこちに触手が伸び、食べ過ぎ必至(どれも絶品)!


なかでも目を引いたのが、沖縄伝統の長寿料理が揃う「ぬちぐすい(命のくすり)コーナー」。
島豆腐の柚子胡椒煮、大根のウコン煮といった普段はなかなか食べられない料理が並ぶ。野菜や海藻中心で、動物性食品が使われていないので、起きがけの体でも箸がぐんぐん進むのが嬉しい。

一日の始まりとなる朝食は旅において重要なポイント。朝食がおいしいホテルは満足度がぐっとアップするだけではなく、心と体が整い、旅そのものがより上質になる。
おいしいだけではなく、環境に配慮し、栄養満点かつ、沖縄の伝統的な食文化まで堪能できる〈EMウェルネス 暮らしの発酵ライフスタイルリゾート〉の朝食。質の高い、癒しの沖縄旅を楽しみたい人は、ぜひこちらへ宿泊を。
住所:〒901-2311 沖縄県中頭郡北中城村喜舎場1478
電話:098-935-1500
公式HP:https://kurashinohakko.jp/
アクセス:【車の場合】那覇空港から約40分。【公共交通機関の場合】那覇空港から高速バス(111番/117番/152番)に乗車し、喜捨場バス停(111番/117番)またはイオンモール沖縄ライカム(152番)で下車後、タクシーもしくは、北中城村コミュニティバス「グスクめぐりん」を利用。
駐車場:あり
photo_Hikari Koki text&edit_Hinako Hase