47都道府県・全グルメガイド 大分県と中国のハイブリッド餃子? ミックス感を楽しむ別府グルメ5選
Hanako2024年1月号「47都道府県、おいしいあの町へ」では、地元在住の食通が教える、47都道府県のおいしい食を求める旅を紹介しました。Hanako Webでは、誌面では紹介しきれなかった47都道府県のオリジナル記事を限定で公開。
今回ご紹介する大分県のガイド役は、〈日田シネマテーク・リベルテ〉代表の原茂樹さん。ピックアップしてくれたのは、歴史の深い温泉地でありながら、国際色豊かな側面もある別府市。地元食材がふんだんに使われた〈香凛〉の餃子や別府名物〈六盛〉の冷麺、巻き寿司が自慢の〈野田商店〉など、バラエティに富んだ別府グルメをご紹介します。
1.餃子の概念を覆す!〈小厨房 香凛〉の日替わり餃子
戦後、大陸からの引揚者で賑わった別府では、独自の食文化が発展。さらに立命館アジア太平洋大学の開学によって留学生の数が増え、昔ながらの街並みに新旧さまざまな異文化が混在するようになりました。そんな心地よいミックス感こそが別府情緒と言えるのではないでしょうか。“リンさん”の愛称で親しまれる〈小厨房 香凛〉の店主・郝玲(ハオリン)さんも別府大学の元留学生。中国東北部から学びに来た別府に魅せられ、この地の人々に自分の家の味をふるまいたいと店を始めました。彼女の手から生み出される大きな餃子は、一個一個が一品料理として成立していて、大分県産食材のおいしい餡がぎっしり。日替わりの具材はどれも独創的な組み合わせで、餃子の概念が覆されること間違いなしです。ほかにもそれぞれに別府らしさのある店を選びました。懐の深い港町なので、ふらっと一人旅もオススメですよ。
小厨房 香凛
住所:別府市元町10-1
TEL:090-9589-9545
営業時間:18:00~22:00
定休日:不定休
2.〈六盛〉の冷麺は別府のソウルフード
満州から引き揚げた料理人が朝鮮冷麺をもとに作ったのが始まりとされる別府の冷麺文化。〈六盛〉(別府市松原町7-17)の麺はもっちりとしていて、自家製のキャベツキムチもいい仕事をしています。
3. 〈冷乳果工房 GENOVA〉の手作りジェラート
別府で40年以上愛される〈冷乳果工房 GENOVA〉(別府市北浜1-10-5)のジェラートは、大分ブランドのイチゴ「ベリーツ」など地元素材を使用。夜も営業しているので、飲んだ後の酔い冷ましにも。
4. 売り切れ必至!〈野田商店〉の巻き寿司
1960年代創業の〈野田商店〉(別府市中央町6-22)。人気の巻き寿司は、風味豊かな海苔、ガツンと甘い玉子焼き、濃い味のかんぴょう、爽やかな大葉と、全てに主張があるのにバランスが完璧です。
5. 素朴な味わいに癒される〈友永パン屋〉
〈友永パン屋〉(別府市千代町2-29)は1916年創業。店舗外観もパンも昔懐かしいビジュアルで心が躍ります。ふかふかの生地の中には、丁寧に練られたあんこや朝炊きのクリームがたっぷりと。
One More Place
別府滞在の幅が広がる新感覚の宿。
2023年開業の〈HAJIMARI Beppu〉(別府市千代町5-1)は、建築家と陶芸家の夫婦が古いビルを再生した宿泊施設。キッチンとワークスペースを備えた客室のほか、カフェやライブラリーも併設。文化交流拠点としての役割も。