神々に守られた島、隠岐4島ツアーその4 【知夫村 (知夫里島) 】 大地の鼓動を感じたいなら絶景の知夫里島へ。
TRAVEL 2022.10.06
島根半島を離れること約50km、見渡す限りの海原にこつ然と緑の島影が姿を現す。日本海に浮かぶ隠岐(おき)には、大地の成り立ちを伝える絶景と、離島ならではの独自の生態系、古くから受け継がれる固有の文化が損なわれることなく息づいている。「開発」の2文字から縁遠いところにあり続けるこの場所が、今やどれほど貴重なことか。2013年、世界ジオパークに認定されたことを機に国際的な評価が高まり、旅の上級者の間で注目の的になりつつある。
島の周囲は約27kmと隠岐4島で最も小さく、最も自然が色濃く残る知夫里島(ちぶりじま)。かつての火山活動の激しさを感じさせる景観の力強さは、ハワイ島に通じるものがある。中でも目を見張るのが、島西側の赤壁(せきへき)だ。えぐり取られたような崖の断面は赤褐色。火山から噴き出した溶岩のしぶきが急速に冷やされて生まれた鮮やかな色は、いつまで見ていても飽きることがない。
島前カルデラの成り立ちが一目瞭然。
島の最高峰、赤ハゲ山の魅力は島前の島々を一望するパノラマビュー。火山の陥没部分に海水が入り込んでできた内海と、それを囲む外輪山に当たる島々が形づくる景観は、世界でも数少ないそう。
〈赤ハゲ山〉
島根県隠岐郡知夫村
08514-8-2272(知夫里島観光協会)
約600万年前の噴火で生まれた奇跡の色。
海からの高さは50~200m。約1kmにわたって続く断崖は、かつての火口。溶岩のしぶきを受け続けることでくっきりした縞模様が刻まれた。鮮やかな赤い崖が夕陽に照らされて一層輝く瞬間は、まさに奇跡。
〈赤壁〉
島根県隠岐郡知夫村
08514-8-2272(知夫里島観光協会)