木々の息吹を全身で感じる。 アスリートや芸能人がこぞって訪れる!?【埼玉】今旬のパワースポット〈三峯神社〉へ。

TRAVEL 2020.08.27

口コミで話題沸騰!今旬のパワースポットは、古くから続く霊験あらたかな修行の場でもあった〈三峯神社〉。「氣」を正し、まっすぐに導くその力を授かりに、埼玉まで足を運んでみませんか?

秩父の最奥にある聖地へ、いざ、心を清める小旅行。

1800年に建立された豪華絢爛な拝殿には七福神の彫刻が。
1800年に建立された豪華絢爛な拝殿には七福神の彫刻が。

池袋から特急で1時間20分。さらにそこから路線バスに揺られて1時間ほど。奥秩父・三峰山の山頂、標高約1100mに鎮座するのがここみつみねほどさん三峯神社だ。秩父神社、寳登山神社とともに秩父三社を担う同社のご祭いざなぎ神は、「国生み」の神々である「伊弉諾尊」「伊弉册尊」。その歴史は古く、日本武尊が東征の際、白い狼に導かれてこの地に二柱の神を祀ったのが由来だと言い伝えられている。

そのため境内のあちこちに見受けられるのは、狛犬ならぬ狼の彫像。狼を神ごけんぞくの使いである「御眷属」様として崇めている。中世以降は修験道の場となり、関東の武将たちの庇護を受け繁栄。さらに狼が田畑を荒らす獣や災難からも身を守る神として崇拝されるようになると、狼の護符が庶民の間で大流行した。そして現代はというと、「関東最大のパワースポット」として参拝者が殺到。そのお目当ては「氣守」と呼ばれるお守り。境内のご神木が持つ「木」の生命力を取り込み、人々の「氣」を正し、思い描く未来へと導くとされる。

凛とした佇まいに圧倒。人々の歴史を知る。

「三ツ鳥居」と呼ばれる珍しい鳥居。ほかに奈良の大神神社などでも見られる。
「三ツ鳥居」と呼ばれる珍しい鳥居。ほかに奈良の大神神社などでも見られる。

3つの鳥居を配した珍しい「三ツ鳥居」をくぐると、杉林の参道。右手には、遠く秩父の市街、そして「奥宮」を望む「遙拝殿」が。きらびやかな装飾が美しい「随身門」をくぐり、歩いた先の本殿は340年前の建物が今でもそのまま。傍らには樹齢800年と伝えられるご神木「重忠杉」が、まるで守り神のようにそびえ立ち、凛とした空気が立ち込める。

さらに忘れずに訪れたいのが境内の西のはずれにあるご神木「えんむすびの木」。備え付けの紙に想いを寄せる人の名前を書いて納めると、願いが叶うといわれている。「ひと昔前までは、地元の小学生の女の子たちは、毎朝、学校に行く前に神社で巫女のおつとめをしていたんですよ」とは、参道入口にある〈大島屋〉の女将の言葉。聞けば今でも毎月決まった日にお参りする参拝者も少なからずいるのだとか。こうした会話の一コマから、秩父の人たちの暮らしと三峯神社がいかに強く結びついているのかを窺い知ることができる。

周辺には同店のほかに日帰りの温泉施設もあるし、市街地へ足を延ばせば、かき氷の超人気店〈阿左美冷蔵〉や蕎麦の名店、古民家のフレンチなどグルメも盛りだくさん。正しく、楽しくお参りを。

〈三峯神社〉

西武秩父駅または秩父鉄道の三峰口駅からバスで40分。西武秩父駅までは、池袋から特急で1時間20分ほどの電車の旅。
■埼玉県秩父市三峰298-1
■0494-55-0241
■9:00〜17:00 ※季節により変動があるため要確認

(Hanako特別編集 合本・完全保存版『幸せをよぶ、神社とお寺。』掲載/photo:Tetsuya Ito text:Hiroko Yabuki)

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