見せる収納が楽しめる。木製キッチンツールの魅力、お手入れのコツ知ってる?

見せる収納が楽しめる。木製キッチンツールの魅力、お手入れのコツ知ってる?
Good design, So ethical Vol.15
見せる収納が楽しめる。木製キッチンツールの魅力、お手入れのコツ知ってる?
SUSTAINABLE 2025.03.24
地球にも人にもやさしいものを選びたい。今を生きるわたしたちにとって、エシカルかどうかという視点はもの選びでは欠かせないよね。でも、やっぱりデザイン性も大事にしたい。学生時代からサスティナブルを追求し続けているhaluさんの愛用品はまさにGood design, So ethical。真似したくなる、素敵なアイテム、少し覗き見させてください~。 今回は桜や竹など、木の温もりを感じられるキッチンツールたち。
halu
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サスティナブルライフプロデューサー

学生時代から、エシカルな暮らしやオーガニックの食品に関心を持ち、地元葉山でのウェルネスな体験型ツアーの企画や、企業のリブランディングプロジェクトに携わる。また、食にまつわる資格を複数保有し、ヴィーガンスイーツのプロデュースなど、多方面で活躍する。ハナコラボパートナー。Instagram:@haluchn


日々の料理に欠かせないキッチンツール。プラスチックや金属製も多いなか、私は木の道具を好んで使っています。木のカトラリーで口に運ぶひと口、木のまな板の上でトントンと響く包丁の音。大皿料理のとりわけスプーンとしてそのまま出せるおしゃれさ、その温もりが、料理の時間を少しだけ特別なものにしてくれます。

そんな木のキッチン道具は、実は環境にも優しい選択肢。サステナブルな暮らしにつながる理由と、私が愛用している桜と竹の道具の魅力をお伝えします。

環境負荷が少なく、長く使える素材

木の道具は、再生可能な資源でありながら、使い捨てになりにくいという特長を持っています。適切に管理された森林の木材や、間伐材·剪定材を活用することで、資源の無駄を減らすことが可能。プラスチック製品と違い、経年劣化を楽しめることで長い年月で使えるほか、口に入れる際も安全です。

最終的には土に還るため、廃棄時の負担も少なく済みます。加工や製造時のエネルギー消費もプラスチック製品やステンレス製品に比べて低く、CO₂排出量の削減にもつながります。

使うほどに味わいが増し、愛着が深まる

木のキッチン道具の最大の魅力は、使い込むほどに手になじみ経年変化を楽しめること。例えば、木のまな板は使い込むほどに包丁の当たりが柔らかくなり、スプーンやフォークは手の形に沿うように変化していきます。長く使うほどに、自分だけの道具になっていく感覚が心地よいのです。

インテリアとしても飾らない美しさ

木のキッチンツールは実用品だけにとどまらず、インテリアの一部としても映えるのが魅力。せっかくなら見せる収納で、インテリアとして楽しむのがおすすめです。

例えば、無垢の木でできたカッティングボードを壁に掛けるだけで、温かみのある空間に。竹のトレイや収納を並べるだけでも、キッチンや食卓にナチュラルな雰囲気をもたらします。使わないときも美しく、見せる収納として楽しめるのが、木の道具ならではの良さです。

木のキッチンツールといってもさまざまな素材がありますが、私はのキッチンツールを愛用しています。それぞれの木材の特長と、サステナブルな視点での魅力をご紹介します。

①桜(Cherry Wood)— しっとりと手になじむ、国産の美しさ

画像:CANVA

桜の木で作られた道具は、なめらかな質感適度な硬さが特長。私の手元には、桜の木でできたカッティングボード、おたまやへら、スプーンやカトラリーがあり、口当たりのよさが気に入っています。使用し続けることで深い色合いに変化していくのも、お気に入りのポイントです。

おすすめのアイテム:まな板(カッティングボード)、おたま、へらなど。

桜は国産材として手に入りやすく、輸送時の環境負荷を抑えられるのもメリット。また、観賞用の桜の剪定材を活用した製品もあり、森林資源の有効活用にもつながっています。

②竹(Bamboo)— 成長が早く、環境負荷の少ないエコ素材

画像:CANVA

竹は木材の中でも成長が早く、3〜5年で成木になるため、持続可能な資源として注目されています。特に日本の竹は、放置竹林が問題になっている地域も多く、適切に伐採・活用することで森林整備にもつながります。

竹製のカトラリーやまな板は軽くて扱いやすく抗菌性が高いのも魅力。私の家でも竹のキッチンルーツを多用していますが、桜に比べると安価で購入でき、また最近流行りのジャパンディースタイル(※)にも馴染むのでとてもおすすめです。

(※)北欧のインテリアと伝統的な和室の様式をミックスしたインテリアスタイルのこと

また竹製品はキッチンツール以外にもお掃除道具雑貨にもよく使われるのを見ます。桜よりも日常的にインテリアに落とし込むことができるので、とてもおすすめです。

おすすめのアイテム:トレイ、お掃除ツール、収納、籠
木製ツールを使用する際の注意

1. 使用したら直ぐに洗う

→プラスチックやステンレスに比べてニオイや色がつきやすいので、使用したら直ぐに柔らかいスポンジとぬるま湯で洗う習慣をつけましょう。

2. 水に長時間付け置きしない

→木は水分を吸収しやすいので、カビや変形の原因になることも。

3. しっかりと乾燥させる

→見せる収納であればあまり問題ありませんが、何か収納棚などに収納する場合は、しっかりと乾かしてからしまうことでカビを防ぎます。

ほか、食洗機はひび割れ、漂白剤は木の繊維を炒める原因になるので避けた方が良いかもしれません。少しだけ手間をかけて木製のキッチンルールを守ることで、より長く美しく使い続けられます

木のキッチン道具を取り入れて、暮らしをおしゃれに、サステナブルに

木材を使用したキッチンツールは、環境に配慮しながら、暮らしに温もりをもたらしてくれるもの。毎日の料理やキッチンを、少しだけ心豊かにしてくれます。

買い替えるなら、環境への影響を考えながら、自分にとって心地よい道具を選ぶ。そんな小さな積み重ねが、未来の暮らしにつながっていくのではないでしょうか。

桜や竹のアイテムを取り入れながら、自然と調和したキッチン時間を楽しんでみてくださいね。

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