楽しくて、ためになる吉本の取り組み。 「笑い」を通じて、未来のために!吉本興業が取り組む、SDGsとエンターテイメント。

LEARN 2021.06.28

イベントや講演会、動画配信など、様々なカタチでいち早くSDGsに取り組んできた吉本興業。「笑い」を通じて、未来のためにできることとは?進化を続ける理由について聞きました。

自分たちのペースで学びながら伝えていけたら。

多くの芸人やタレントが所属する芸能プロダクション・吉本興業が、積極的にSDGsに取り組んでいることをご存知だろうか。「きっかけは、国連広報センターの方に『SDGsを広める活動のサポートをしてほしい』と言われたこと。それまでは、SDGsという言葉すら聞いたことがなかった」と語るのは、SDGsプロジェクトリーダーの羽根田みやびさん。

「まずは国連広報センターに通い、勉強することからスタート。当時はわかりやすい参考資料があまりなかったため、どのようにしたらみなさんにSDGsを知ってもらえるか悩みました。ただ考えてみると、弊社の創業者は吉本せいという女性であったことや、芸人が47都道府県に住み、地域を盛り上げる『あなたの街に“住みます”プロジェクト』など、すでにSDGsと親和性の高い取り組みがかなりあった。意外と自分たちにもできるかもしれないと気づきました」

活動をしていくにあたり、社内での意識共有が重要だったそう。「所属芸人に話を聞いてみると、仕事の合間を縫って、児童福祉施設に笑いを届けるボランディアをしたり、実はこっそり活動している人がいました。あえて声に出すことで、新たな発見やアイデアが湧いてくることもある。自分の中で留めず、みんなで話し合うことを大切にしています」

2017年から始まった活動も、はや4年目。イベントやワークショップ、講演会、動画制作など、様々な形でSDGsのPRをしてきた。「舞台を観に来てくれるお客様に直接発信できるのは、弊社の強みだと思います。笑いやエンターテイメントとSDGsをかけ合わせることで、ただ“学ぼう”ではなく、“楽しみながら大切なことを知る”という、きっかけづくりはできる。ひとつの場所でたくさんの方に伝えられるのも強みです」

昨年からは、コロナの影響でコンテンツにも変化が。「最近では、東京大学と『笑う東大、学ぶ吉本プロジェクト』を立ち上げ、その第一弾となるイベントもオンラインで開催しました。現在では弊社がいちはやく活動していた分、様々なパートナーとの取り組みが拡がるるのはうれしいことです。また、SDGsの発信や取り組みと共に、音楽や笑いなどを楽しめるイベント『Warai Mirai Fes 2021~Road to EXPO 2025~』を開催予定。イベントに参加することで地球を笑顔にする様々なプランを準備する予定です。今後も、みなさまと新たな活動に挑戦し続けたいと思います」

【CHECK!】楽しくて、ためになる吉本の取り組み。
1.『SDGs-1グランプリ』毎年恒例!笑いながら、SDGsについて知る。

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SDGs17の目標の中からひとつ選び、その項目をテーマにネタを披露。誰が一番笑いを交えてわかりやすく、楽しく伝えることができるのかを競う、「京都国際映画祭」恒例のイベントだ。2020年開催の第4回は、大阪と東京からオンライン配信で開催し、佐久間一行さんが優勝。1年間、「よしもとSDGsアンバサダー」として活動する。

2.『LOVE&EARTH イグレスポット』EXITの想いがつまった、ポップでかわいいバッグ。

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ニューヨーク発のバッグブランド〈LeSportsac〉とEXITがコラボ! 視聴者投票により2つのデザインが決定した。商品のポイントは、リサイクル素材・RENU®を使用した生地、ジェンダーレスを意識したデザイン、売れ残りを作らないための受注生産。また、収益の一部は寄付されるなど、購入することで社会貢献ができる仕組み。

3.『笑う東大、学ぶ吉本プロジェクト』現代を生き抜くための「考える作法」をふたりから学ぶ。

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東京大学の「知」と吉本興業の「エンターテイメント」を掛け合わせ、持続可能な新しい価値の創出と未来への提言を目指した新プロジェクト。第1弾は、東京大学大学執行役・副学長を務める佐藤健二大学院人文社会系研究科教授と、ピースの又吉直樹さんによる特別対談をオンライン開催。世界を変える言葉力について学びました。

Navigator…羽根田みやび(はねだ・みやび)


吉本興業SDGsプロジェクトリーダー。同社コーポレート・コミュニケーション本部長。2017年よりSDGsの責任者に。

(Hanako1197号掲載/text:Moe Tokai)

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