未来のための、投資レッスン第1回。 お金を増やす仕組みを知って、時間を味方につけよう!
「とりあえず貯めておけば安心な時代は終わった」。そんな声を耳にしても、「じゃあ、どうすれば?」「何から始めたら?」と途方に暮れている人に朗報です。ファイナンシャルプランナーの資格を持つ金融・証券インストラクターが丁寧にわかりやすく“お金との付き合い方”をレクチャーします。一緒に学べば将来のお金に関する漠然とした不安もクリアになるはずです!(PR/日本証券業協会)
20年前に投資を始めていた人とそうでない人の差は約2倍に!
難しく考える前に、まず時間の旅に出てみませんか?
タイムスリップするのは21年前の2000年です。
この年から、毎月1万円ずつ銀行預金にお金を積み立てていたAさん(グラフのオレンジ)と積立投資を始めたBさん(グラフの緑)。約20年後、その差はどうなったでしょうか。
グラフを見れば一目瞭然。倍近い差が!
「とりあえず貯めておけば安心な時代は終わった」と言われる理由は、その超低金利。
例えば金利0.003%の定期預金に100万円を1年預けても3円しか増えません。元手を2倍にするのにかかる時間は、概算で24000年!
待っていられるわけがないですよね。
この20年間、給与も上がらないのに、「低金利でお金が増えない」状況が続いているわけです。それに加え今の時代は、人生100年時代。ゆとりのある未来に備えておいて悪いことはありません。ただし、今まで通りに“ただ貯めておく”のでは、増えない時代です。
そこで投資を、となるわけです。
ですが、いきなり始めるのは抵抗がありますよね。そもそも「投資に回せるお金がない」という人もいるかもしれません。まずは投資をする前段階として、自分のお金を整理することから始めてみましょう。
毎月のお金を3つに分けて整理する。
1か月の支出を大きく下記の3つに分けてみましょう。
①日々の生活に必要なお金(家賃、食費、光熱費、保険料など)
②近く使い道が決まっているお金(旅行費用、習い事の費用など)
③当面使う予定がないお金
投資を始める際に大切なのは、「③当面使う予定がないお金」を見極めること。
このグラフを見ても「自分には③が全然ないから無理だ」とあきらめないで。投資商品によっては100円からでもスタートできます。
逆に①や②を削ってまでの投資は、今の生活や将来に影響を及ぼす可能性があるので、避けた方が賢明です。
ただ、「毎年の海外旅行の費用として使っていたお金が、コロナの影響でそのまま残っている」というような場合は、②に該当するお金でも、投資に回してみるというのもひとつの手。
お金を増やす仕組みは簡単につくれる!
例えば収入が毎月20万円あった場合。家計管理の基本は支出が収入を上回らないこと。まずは入ってくるお金をすべて使うのではなく、「給料天引き」や「口座引き落とし」を設定し、毎月一定額を先に差し引いてしまうのがポイントです。
この先に差し引く習慣がイコール、仕組みとなり、自然とお金を増やせる体質へと変わるのです。
もちろん、「2万円でもキツイ」ということであれば、1万円でも5千円でもOK。また、新たに増やすのではなく、「銀行預金で積立てするだけだった従来の2万円」の一部を投資に切り替える、という方法もおすすめです。
よくある勘違いは、「投資は一度にまとまったお金がないとできない」というもの。前述のように投資商品によっては100円から投資できるものもあるんです。
投資は時間を味方にする!のがコツ。
投資は短期間で結果を求めるのではなく、未来までの長い期間を使って備えることが必要です。
たとえ、投資をはじめてすぐに損失が発生しても慌てない、慌てない。
相場は下がりっぱなしということはなく、下がったり上がったりを繰り返すもの。長期の運用を視野にじっくり待って利益が出たら売却すればいいんです。
現時点でまとまったお金がない場合でも、不安を解消して未来に備えるためには、今から少しずつでも積立投資を始めておきたいところですね。
継続は力なり。冒頭のタイムスリップのグラフが何よりの証拠です。投資を始めた人とそうでない人。
20年後に大きな差が出るとして、あなたはどちらの人間になっていたいですか?
Hanako世代はまだまだ老後に備えるだけの時間はあります! 将来への不安を少しでも解消すべく、最初の一歩を踏み出しましょう。
illustration Maori Sakai(title)Mariko Matsumoto text Yoshie Chokki