ゲノム編集食品とはなに?

MAMA 2019.12.03

今年の10月から、ゲノム編集食品の販売や流通に関する届け出制度が始まりました。年内もしくは来年にはゲノム編集食品が店頭に並ぶことになりそうです。そもそも、ゲノム編集食品とは何なのか、また遺伝子組み換え食品との違いは、安全性は大丈夫なのか等、気になる疑問にお答えいたします。

ゲノム編集食品とは

2-1- (1) ゲノム

ゲノム編集食品とは、簡単に言うと遺伝情報を改変して作られた食品のことです。
ゲノム編集技術を用いて作られた食品には、食中毒のリスクを減らしたじゃがいもや、栄養価の高いトマト、肉厚のマダイ、収穫量の多いイネなどがあります。

遺伝子組み換え食品との違い

3-2- (1) ゲノム

遺伝子を操作するというと、遺伝子組み換え食品を思い浮かべる人も多いと思います。
両者の違いは、遺伝子組み換え食品は、他の生物から取り出した遺伝子を加えることにより作られた食品であるのに対し、ゲノム編集食品は、もともと持っている遺伝子のある特定の部分を狙って切断することによって作られた食品のことです。

ゲノム編集食品の規制や表示

4-2- (1) ゲノム

遺伝子組み換え食品は、新たな遺伝子が組み込まれることによりアレルギー誘発等のリスクが考えられるため、国の安全性審査や表示が義務付けられています。
さらに、日本では遺伝子組み換え技術を利用した農作物の商業栽培は認められていません。
一方でゲノム編集食品は、もともと持っている遺伝子を切断するだけで、新たな遺伝子が加わらないため、国による規制の対象外で表示のルールもありません。
(ただしゲノム編集食品でも、新たな遺伝子が加わる場合は規制の対象となります。)

ゲノム編集食品の安全性

遺伝子の切断による突然変異は、紫外線や放射線により自然界でも昔から起こってきました。私たちは自然の突然変異によって得られた良い品質のものを選び出して栽培してきたのです。ゲノム編集食品は、この突然変異を意図的に行っているだけなので、通常の品種改良と同程度のリスクと考えられています。
ただし、ゲノム編集食品はまだまだ研究段階です。ゲノム編集食品の日本での商業的生産はこれからで、ゲノム編集食品が食べられてきた歴史がないことからも、不安は残ります。
また、ゲノム編集食品の表示義務が無いため、消費者が混乱することなく、安心できる制度を整えることが求められます。私たちにできることは、
これからもゲノム編集食品の動向や研究結果に注目することではないでしょうか

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