グズったら最終的にはママ。それが恐怖だった時代がありました。|モデル asacoの4回目の育児 – fourth time around
この連載は……
モデルとして雑誌やCMに出演するいっぽう、子ども服ブランド「kitutuki」のディレクターとしても活躍中の asacoさんの連載。実は5月に4人目のお子さんを出産したばかりのasacoさん。4人目育児ってどんな感じ?家族の関係は変化した?家事やお仕事は?などなど、にぎやかな家族の日常を綴ります。
vol.30「ママじゃなきゃダメ期」がやってきました。
我が家の第4子、かぜおくん。早いもので1歳5ヶ月を迎えました。とってもマイペースな彼は最近やっと歩き出して、世界が広がったのが嬉しいのか決まってにっこり顔でテクテク。
転びそうで転ばない絶妙な歩き姿に思わずこちらもにっこりしながら、ちっちゃい子特有のかわいらしさに胸をキュンキュンさせる日々を送っています。
ただ、、、ついに到来しました。「ママじゃなきゃダメ期」。
ケラケラ笑っていたかと思えば、なぜだか数秒後には超絶ご機嫌ナナメになって、しまいには号泣…。「ええ、なんでー??」とこちらが面食らう場面は、きっとちいさなお子さんをお持ちの方ならみなさん経験済みでしょう。
そんな時、我が家では家族みんなが一斉にかぜおくんをあやしにかかるのですが、一向に泣き止む気配がない…。
すると、我が子たちが口にする最終的な決まり文句がこちら、「かぜおくん、ママがいいんだよね?!」
本当に不思議なもので、ほかの誰が抱っこしても全然泣き止まないのに、私が抱っこした瞬間にピタっと泣き止むの。あれ、なんなんだろう〜(笑)。
たまに面白半分でやっと泣き止んだかぜおくんを旦那に渡すんだけど、そうするとまた「ウギャーーーーーー!!!!!」って始まるんですよね。
そしてまた私にところに来た瞬間ピタっ、1ミリも涙出てない!みたいな(笑)。我ながら"母"ってすごいなぁ〜とか、かぜおくんに必要とされててよかった〜とか、しみじみ思ったりします。
とは言え、4人目の今でこそ、この不思議現象を素直に受け入れることができるのですが、実は私、長女の時は心の底からうれしいと思えない自分がいました。その言葉にすごくプレッシャーを感じてしまったからです。当時初めての育児に四苦八苦して毎日悩み悩み過ごしていたので、子育ての何にも自信がなく、できれば「いざ!」って時は私以外の人に任せたい気持ちでいっぱいでした。でも周りはやっぱり手がつけられなくなると「ママがいいよね」ってなる。号泣している我が子と同じように、泣きたくなることがたくさんありました。
それが2人目3人目と経て、少しづつ気持ちにも余裕が持てるようになっての今。号泣してるかぜおくんを抱え上げるとまだ目に涙をいっぱい溜めていて、まるでちいさな子犬みたいで思わずギューッと抱きしめるのですが、これができなかった過去の自分を思い返すと、それはそれで胸がギュっとなる。最初の子はホントに色々大変だったなぁと、なんとも言えない気持ちになるのでした。
もしも今、当時の私のような想いで子育てに向き合っているママがいるとしたら、とにかく無理をしないでほしい。楽しさと大変さ、2つの局面を持ち合わせる子育ては、比重が明らかに大変さに傾いた瞬間にママの"心のバランス"が崩れがちです。今自分がとっても育児に疲れてしまっていることをできれば家族やお友達にはなしをして、悩みを一人で抱え込まないこと。私は何かあるとすぐに夫の政治くんを捕まえてグチを聞いてもらっていました。そうするといくらか気持ちが楽になって、不思議と心も前向きに。そして周りの方にはぜひ、「ママがいいよね」の言葉の裏に、そんな背景が潜んでいる可能性があるってことも、頭の片隅に置いてほしいのです。もしママの顔が曇ったらSOSのサインかもしれません。
とくにはじめての育児は未知がいっぱい。だからこそ、みんなが手と手を取り合って、子育てを心から楽しめる環境がどんどん広がっていくといいなぁと願います。
ちなみに、先日のこと。またしてもかぜおくんがグズり出し、「ママがいいんじゃない?!」って場面がありました。でもね、私だって物理的にどうしても手が離せない瞬間があるのです。「ちょっと今はお願いー!」と旦那に託すと、繰り返しになるけれど本当に全く泣き止む気配がないんですよね…。思わず「もう、なんでそんなに役に立たないの!」と声を荒げてしまいました。すると、「…え、そんなの仕方ないじゃん。。俺だって好きでこうなってる訳じゃねぇし。。」と小声でブツブツ呟く旦那(笑)。そりゃそうだよね、なんで母の抱っこだけがOKなのか、それはかぜおくんのみぞ知る話。ま、ひとつ言えるのは、とにかく「母は偉大」ってことですな!