大型連休は読書を満喫。 多彩な人間模様に読み出したら止まらない!「食堂」を舞台にしたおすすめ小説・漫画5作品
大型連休は読書を満喫。今回は、グルメをテーマにしたものの中でも「食堂」を舞台に様々なドラマが繰り広げられる、おすすめ小説・漫画5作品をご紹介します。
【小説】
1.『食堂かたつむり』食べる人に奇跡をもたらす不思議な料理。
恋人に貯金と家財道具を持ち逃げされ、失声症となった倫子は、故郷に戻り、食堂を開く。料理で客を幸せにすると同時に、料理によって癒されていく倫子。おいしい料理は食べる人と作り手双方の人生を豊かにすると再確認するはず。セリフは倫子が料理店を開く夢をもつきっかけとなった祖母の言葉。
小川糸/ポプラ社/560円
2.『食堂のおばちゃん』元食堂のおばちゃんによる人気シリーズ。
姑と嫁とで切り盛りする佃の〈はじめ食堂〉を舞台にした人情小説。下町で起きる事件や人間関係のすれ違いを、食堂のおばちゃんコンビと常連さんがゆるりと解決する。82歳になる姑・一子を客が「おばちゃん」と呼ぶのは、食堂のマナーのひとつ。元は某社員食堂勤務だった著者の人気作品。
山口恵以子/角川春樹事務所/600円。
3.『かもめ食堂』映画も大ヒットし、同名の食堂も誕生!
「素朴で、ちゃんとした料理を出す店を作りたい」とヘルシンキで食堂を開いたサチエ。訳ありらしいミドリとマサコが加わり、食堂は次第に繁盛し始める!? 岐路を迎えた女性たちが、異国の食堂で新しい人生を歩き出す様がユーモラスに綴られる。セリフはサチエの父が中学生のサチエに言った一言。
群ようこ/幻冬舎文庫/457円。
【漫画】
4.『深夜食堂』人情派マスターが腕を振るう、近所にあってほしい「めしや」。
深夜12時に開店する飯屋を舞台に、「注文してくれりゃあ、できるもんなら作る」主義のマスターと客の交流を描く。甘い卵焼きや肉じゃがといったどこか親しみのある料理と、つかず離れずな客との距離感が最高。人情を大事にする彼は客の悩みを聞き料理で癒してくれる。
安倍夜郎/小学館/既刊19巻、743円(1~10集)、762円(11~19集)
5.『不倫食堂』
出張が多い山寺の趣味は食べ歩き。各地で名物料理を食べるついでに人妻もいただく! 鯖そうめんやどんがら汁など山寺が食すご当地グルメはおいしそうだし、料理にまつわる薀蓄にもほほーっ。一緒に食事する人妻が常に巨乳で、食後そのままベッドインな展開は日本のサラリーマンの妄想?
山口譲司/集英社/既刊7巻、各600円。
(Hanako1156号掲載/illustration : Nekopongipongi text : Midori Yamagata)