「信じる愛は美しい。疑いのない愛は強い」 華麗な恋愛遍歴から略奪婚まで!恋多き女性偉人たちが残した名言5選

LEARN 2018.11.17

宇野千代にアガサ・クリスティ、与謝野晶子、マリリン・モンロー…恋多き女性としても知られる偉人4人。彼女たちならではの名言を、真山知幸さんをナビゲーターにお迎えしてお届けします。

宇野千代/随筆家「信じる愛は美しい。疑いのない愛は強い」

女性の愛欲をテーマに多くの作品を残した宇野千代だが、その奔放な私生活も注目された。自身も若くして結婚と離婚を経験。今東光、北原武夫、東郷青児、梶井基次郎などさまざまな男性と浮き名を流したことで知られている。「文壇一の美女」とも呼ばれた恋多き女ならではの愛についての言葉。

宇野千代/随筆家「わたし、あなたが好きよ、と真っ直ぐにその人の眼を見て言ってごらんなさい」

新聞社主催の女流作家だけの集まりの会で、純情そうな男性記者を見つけた宇野千代は、「わたし、あなたが好きよ」と目の前で一言。それから毎日、会社まで迎えに行き、デートを重ねたという。宇野が「私のプロポーズの方法」として挙げたのがこの言葉。正直な気持ちを伝えれば、道は開ける。

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宇野千代(うの・ちよ)/1897~1996年。山口県生まれ。作家として野間文芸賞、女流文学者賞などを受賞。日本初の本格的ファッション誌を創刊し、編集長、モデルとしても活躍。

アガサ・クリスティ/推理作家「わたしは生きていることが好き」

アガサ・クリスティは、36歳の時に失踪事件を起こした。発見されると「記憶喪失になった」と釈明するも、宿泊先の偽名に夫の愛人の名前を使うなどミステリー事件さながらの展開が大きな話題になった。その後、アガサは離婚するが、後に14歳年下の考古学者と結婚。60歳を超えても執筆し続けたアガサの人生を楽しみ尽くす言葉。

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アガサ・クリスティ/1890~1976年。イギリス生まれ。篤志看護婦をしながらデビュー作『スタイルズ荘の怪事件』を発表。『アクロイド殺し』で不動の人気を得た。

与謝野晶子/歌人「わたくしの生活はわたくしの命の焔の舞です」

浪漫派の歌人・与謝野晶子といえば、「やは肌のあつき血汐にふれも見で さびしからずや道を説く君」「君死にたまふことなかれ」の2首がよく知られている。だが、明治から昭和にかけて晶子は、実に5万首に及ぶ歌を詠んでいる。さらに、小説・童話の執筆に評論活動、そして『源氏物語』の現代語訳などの古典研究にも励んだ。プライベートの勢いもすさまじく、歌人の与謝野鉄幹と不倫関係になり、23歳の時に略奪婚に成功。2人の間に生まれた子どもは12人にも及び、30代はほとんど妊娠していたことになる。まさに、この言葉通り、命の炎を燃やすがごとくの人生を送った。

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与謝野晶子(よさの・あきこ)/1878~1942年。大阪府生まれ。10代で始めた短歌が『明星』に載り与謝野鉄幹と出逢う。彼との恋を歌った『みだれ髪』が物議を醸す。

マリリン・モンロー/女優「生きていくために闘っていたというのが最初の記憶ね」

私生児として生まれたマリリン・モンローは、母親が病弱で、孤児院や里親のもとを転々としながら、幼少時代を過ごした。戦時中、工場で働いていた時にモデルとして写真を撮られて、陸軍機関誌に掲載。それをきっかけに、ハリウッドの世界へ羽ばたいた。滅多にインタビューを受けないモンローが、「子ども時代の最初の記憶は何でしょうか」と聞かれて答えたのがこの言葉。「世紀のセクシー女優」と呼ばれた彼女の知られざる逆境と、それを跳ね返すたくましさを感じる。

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マリリン・モンロー/1926~62年。アメリカ・ロサンゼルス出身。『ナイアガラ』(1953)で見せた“モンロー・ウォーク”で人気爆発。伝説のセックス・シンボルとして今も名を馳せる。

ナビゲーター・真山知幸さんとは?

真山知幸(まやま・ともゆき)/ライター。偉人にまつわる著作多数。『君の歳にあの偉人は何を語ったか』(星海社新書)、『天才100の名言』『不安な心をしずめる名言』(共にPHP研究所)など。名古屋外国語大学で現代国際学特殊講義を担当。

(Hanako1125号掲載/Illustration:Shinji Abe text:Tomoyuki Mayama, Rio Hirai)

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