パワーや新しい視点をくれる本とは? 仕事の悩み時期、刺激が欲しい時に読みたい。季節の変わり目におすすめしたい本3冊
LEARN 2018.10.10
大切な人を失くした時や刺激が欲しい時、仕事で悩んだ時などなど。そんな時にパワーや新しい視点をくれるおすすめの本3選をお届けします。
1.彩瀬まる『やがて海へと届く』
東日本大震災をテーマに、人の喪失と再生を描いた物語。(講談社/1,500円)
2.友井 羊『スイーツレシピで謎解きを』
お菓子作りの科学を利用したスイートな連作ミステリー。(集英社文庫/640円)
3.原田まりる『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』
哲学するとは何か、を教えてくれるエンタメ小説。(ダイヤモンド社/1,400円)
誰かが落ち込んでいるときは、声をかける代わりに本を手渡すのもひとつの手。
『やがて海へと届く』は、大切な人を亡くしてふさぎこんでいる友人に。「急ぐ必要はないけれど、“もしかしたら立ち直るきっかけを探しているかもしれない”と感じたら、そっと渡します」。
もう少しライトに、生活に退屈している人には『スイーツレシピで謎解きを』。「高校生、スイーツ、日常の謎というワードを聞いて“よくあるキャラクター文庫か……”と油断したら大間違い! 最後に、世界がひっくり返るようなトリックに気づきます。世界は退屈なんかじゃないんです」。
仕事で悩む後輩には『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』を。「仕事の失敗がきっかけで、自分の価値を見失うことも。そんなときは励ましより、同じ状況に陥ったときにひとりで立ち直る力をつけてくれるこの小説がおすすめです」
ナビゲーター・〈三省堂書店 神保町本店〉新井見枝香さん
本の街である神保町に勤務し、営業本部で仕入れや販促などを担当。小説、なかでも特にミステリー作品を好み、精通している。
(Hanako1127号掲載/photo:Yuko Moriyama text:Aya Shigenobu)